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連載:城東の奇跡~大激戦!東京15区選挙レポート 第13節:氏名
期日前投票が各地区で受付される中で、私はSNS上での酒井なつみさんのアピールにも力を入れることにした。
投票用紙に氏名を手書きで記載するのが日本の選挙ルールだが、ここで重要なのは、「氏名以外の事項を記載すると無効になる」というルール(他事記載、このルールが存在する理由は、投票用紙の記入主の身元が特定されることを防ぐためとされている)が存在することだ。今回のような候補多数の激戦では、1票の重みはいつにまして大きい。過去には通算9期務めている野田佳彦元総理(現千葉14区、小選挙区旧千葉4区で8期連続当選してきた)が、1996年の小選挙区制導入後初の選挙で「駅頭お疲れ様野田佳彦」「必勝野田佳彦」などという他事記載が相次ぎ、105票差で落選したこともあった。あるいは、今回の選挙のある候補者の陣営のスタッフが期日前投票で候補者の名前に「江東区にあかりを」と付け足して無効票になったこともネット上を騒がせていた。
今回の選挙は酒井さんにとっても受難に次ぐ受難であったし、それだけに候補者をねぎらう気持ちの人もいるかもしれない。しかし、そんな想いは心の中に秘めて、投票用紙には「酒井なつみ」(なお、フルでひらがなカタカナ漢字ローマ字でも有効)と記入していただきたい。期日前投票呼びかけと共にこれを注意するポストにはいいねが相次ぎ、国会議員の方も複数リポストしてくださった。第11節でみられたような懸念も少しずつそうした盛り上がりに吞まれるようになった。
そんな広報活動もあってか、事務所や実地で「いつもTwitter(本当はX なのだが)見てます」という声もいただくことがあり、少し恥ずかしくもなった。
酒井なつみという氏名が着実に江東区内に浸透している様子は街歩きやバス移動でも実感していた。前節で述べた砂町銀座周辺以外でも、白河から木場の事務所に向かう道や大島地区、北砂アリオ裏の住宅街や大通り沿いに酒井なつみポスターが見られ、さながら「酒井なつみを探せ」状態であった。
そうしたポスター掲示を含めた地上戦でまさに「リアルパワー」となったのが、共闘野党諸派の皆様の存在であった。共産党区議さんや小堤さんの事務所に大量に貼り付けられた酒井なつみポスター、ブルージャンパーを着てともに活動してくださった地元区議さんや小堤さんらの姿を目にして私はこの連携の成功を実感していた。
酒井さんの氏名と同時に、街角では立憲民主党に対する期待も高まっていた。岡田克也幹事長の候補者不在街宣では、地元の方が岡田さんを見て、「あれ本物?」「初めて見た」「偉そうにしていないところがいい」という感想を口にしていたようだ。もちろん、酒井さんのチラシも多数受け取っていただけた。
投開票日の迫った金曜の午後、私は亀戸で行われる市民連合主催の野党合同街宣へと向かった。