【観劇】右マパターン『エリリカ』
2020.02.15
右マパターン第6回本公演
『エリリカ』
作・演出 右マパターン
石井エリカ/星野慶太/澁川智代/高橋花生
某女優さんとのデート。
お互いの恋愛の苦しみについて話す。
でもやっぱり好きなんだもんってところに、自分は戻ってしまう。
**愛すること、それはあなたを殺しかねない支配力を相手に与えること **
と、マリリン・モンローは手帳に書き記していたけれど、本当にそうだし、今はそれで良いと思っている。
夜は右マパターンを観に阿佐ヶ谷へ。
いつもはBarで、音楽イベントや演劇、トークショーもできる場所らしい。
右マパターンの会場は、いつもおしゃれで、会場を含めて、「右マパターン」という感じがする。
右マパターン『エリリカ』
夢と現が行き交う物語。
エリリカは恋の哀しさや寂しさで、長い眠りについたのかもしれない。
現実世界のいろいろなことに耐えられなくなり、眠ってしまったのかもしれない。
でも彼女には、彼や、お母さん、ネコ、魚までもが寄り添ってくれている。
ちょっと羨ましい。
ラストのBarシーンでは、酸も甘いも知ったような大人の余裕すら感じられるエリリカ。
ああやって、好きな人がなんとなく集まって、たわいもないことを話したり出来るのもいいな。
何日か経って、じわじわと哀しい雰囲気が伝わってくる。
シッシッっだって哀しい。
主役のエリリカは石井エリカ女史。
今まで観てきた役柄からか、中腰で髪をかきあげるイメージが強かったけれど、日本人離れしたエリリカは彼女のイメージにぴったりだった。
期待を裏切らない役柄も好きだけれど、役者の新しい側面を発見出来るのも好き。
他の演者が比較的淡々と演じていたからこそ、エリカ女史の表情や動作が際立っていたように思う。
何もかも感情に任せる演技でなくても、ひとつなにか決定的なものがあれば、それ以外も魅力になるということを学ぶ。
星野慶太氏は化け物俳優だと思っていて、多種多様な役を、いつも難なくこなしているイメージ。
今回の魚女装だって、口調やまなざしが出来上がっていたもの。好きだな。
どうやら、星野氏監督の映画があるらしい。
いつか観られますように。
佐藤あきら氏は、Bar客として似合いすぎる。
違和感ないし、こういう人いる。
前回公演の時もかわいいなあ、って言っていたし、役者としても好きだけれど、完全にゲイ視線の好きだな、こりゃあ。
ごめんあそばせ。
澁川智代女史と高橋花生女史のセンスには、毎回やられているし、本当にセンスないのに来ちゃってごめんなさい、という気持ちになるけれど、空間・音楽・演劇の相乗効果をいつも楽しみにしてる。
そこに向井犬太郎氏が加わると、安心感が生まれる。
詳しくは言わないけれど、観ておけばよかったという色々な後悔と、ありがとう、という気持ち。
そういえば先日、某劇団の公演を観に行った時に、たまたま澁川女史の横になった。
帰り際に「いつも一番前で観てますね」と、声を掛けてくださった。
一番前で観る理由。
役者の生々しい躍動を間近で感じたいから。
それが舞台の醍醐味。
エリリカの姿を見て、昔、一緒にゲイクラブに行ったりして遊んでいたけれど、仲が悪くなってしまった以前の職場の子を思い出して、なんだか心がざわついてしまった。
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