手術当日~術後1日目。
2/17 10:00~手術予定で前日の夕飯後から24時過ぎには絶食、朝8:00まで飲水可。朝8:00にはシャワーを浴びて術衣に着替えておむつ装備、血栓予防のソックスを穿いた。
ICUに持っていくバックにはパジャマ2枚、おむつ2枚、バスタオル2枚、フェイスタオル3枚、歯磨きセット、マスク4枚、ティッシュ1箱、眼鏡、鼻毛カッターは先生が術前に使うらしい。必要最小限の荷物しか持って行けず、それ以外の病室の荷物は全て家族にお持ち帰り頂くようになると看護師さん。
お風呂から出て焦って荷物まとめて、9:30頃来た父に説明。9:40からは続々と脳外科の先生達が来て右手と左手に点滴を繋ぐ。
私の場合、いつも採血は左手からなので右手悪戦苦闘されて両腕何ヵ所も腕注されまくりでそれが一番怖かった(笑)
なんとか点滴繋いで貰って色んな緊張感からかぎりぎりまで飲んだ水もトイレにさよならして。看護師さんと二人でエレベーターに乗って手術室前まできた。
患者さんがよく着けてる緑のキャップを付けていざ手術室へ入場。手術台の周りには色んなモニターがあって、よくテレビで見るあの照明があり、手術台に横になって下さいと言われ横になるとまるでこれから捌かれる魚のような気持ちに。
麻酔されてからどのくらいで眠るんだろうと思う暇もなく爆睡。
目が覚めた(強制で麻酔から目を覚ませる薬を使った)頃には、めちゃくちゃ寒気が凄かった。
何故なら手術室にはMRI機器などがある為に冷房をかけていなければいけない為、術衣一枚おむつだけの格好でそこに8時間居たのだからそりゃ寒いはずだ…
6時間ぐらいで終わる予定の手術が8時間かかったと聞いたのは手術後ICUから一般病棟に戻ってから家族に聞いた話。
それまでは時間の感覚が一切なく、8時間経過したことも分からずただただ寒くてICUの布団の間に入っていた電気毛布にくるまったままぞわぞわしていた。 でも少し経つと、一気に暑くなり布団も剥がして貰ってタオル1枚かけるだけの状態に。
両鼻いっぱいに詰められたガーゼで口呼吸をするしかなく、口の中はサハラ砂漠のよう。長くて苦しい術後の夜が始まったのは午後6:00のこと。
ICUに面会に来た父は何故か目が真っ赤だった。
でも私にはそんな家族の様子もよく見えず、(目元が麻酔の後だからか目やにだかで開かない)早く解放してくれ状態なのに口も上手く動かせない。喉カラカラで言葉が発声出来ない状態でとても体が怠かった。
目が覚めてからは今何時だろうとぼーっと薄く目を開いたり閉じたりを繰り返していた。絶対安静なのでストラクチャーのベッドの上でまぐろ状態。寝返りも出来ず、明日になるまで水も飲めない。
口の中が本当にパサパサで辛くて飲み込む唾もなく、舌の上が麻痺してくる。ナースコールを押して看護師さんに水を浸した脱脂綿を口に入れてもらい、それを噛んでわずかな水滴で舌と喉を潤す。
それだけの行為で口の中は潤わなかったけど、ひたすら耐えた。
ICUの中では常に2時間おきに血圧を測りに看護師さんが来て、採血や抗生剤や痛み止めの点滴を打たれていた。術後目が覚めてから右手の小指から付け根までが麻痺して硬直していてビリビリする感覚が2日間ぐらい続いた。最初は後遺症かと思ってびびったけど3日目には治ったので良かった。
常に色んな機械(心拍数などを測るモニター)、両足につけられたフットポンプ(血栓防止?)などが動いていて血糖値を測ったりされていたけど身動き取れないのでもうどうにでもしてくれ状態。
歯磨きのかわりに脱脂綿に歯磨き粉をつけたもので口の中を洗って貰ったり、お湯で濡らしたタオルで体拭きをして貰って着替えをさせて貰ったり。
手術中につけた尿道カテーテルはずっとつけたままなのでトイレ行く必要もなし。
深夜になると孤独感と異常な喉の乾き、続く不眠で辛くなり看護師さんにすぐ来て貰えるようにナースコールを手元に置いてもらいお守り代わりにずっと握っていた。深夜でも看護師さんを呼ぶとすぐに来てくれて「何かあったらまた呼んでくださいね」って言ってくれてナースコールを手元に握らせてくれてとても心強かった。
深夜3時頃ふと意識がなくなって、5時にはまた起きて意識が戻って。いっそのこと眠れたら楽なのに。
長時間の喉の乾きと自分との戦いで終わった長い1日だった。