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(15000文字オーバー)赤ニカルフィの使い方-堅実な暴力で海賊王へ-
初めに
こんにちは、理系のためのワンピースカードです。スタートデッキEXギア5がついに発売されましたね。これを投稿しているのは発売から1週間ちょいくらいでしょうか。
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デッキリストを見た感じ、なんかあんまり内容よくないな?といったのが第一印象です。このくらいの価格帯のスタートデッキといえば環境一線級だったこいつらを思い出します。
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これらのようなパワーを赤ニカルフィからはなんだか感じません。これは困ったぞ。
赤ニカルフィのdisはとりあえずここまで。赤ニカルフィを救いたい、ということでいろいろ試行錯誤してみました。最終的にかなり強いデッキに仕上がったのでぜひ読んでいただければなと思います。
赤ニカルフィというリーダーについて-他リーダーとの比較-
赤ニカルフィをうまく使おう、と考えたらまず考えなければならないのが他リーダーとの違いについて。
「このデッキは1番強い」という議論は環境分布等で行うことが出来ますが、ワンピースカードというカードゲームの特性上「このデッキはどんなデッキにも勝てる」といったことはあり得ません。リーダーごとの特徴がありそのせいでリーダー同士の相性が生じます。
この構築ならこのリーダーにすればいいじゃん、といったことがないように赤ニカルフィというリーダーの強みを生かした構築が必要です。そのためこのリーダーにはできてこのリーダーにはできないといったことを比較、分析しましょう。
今回比較するのは以下のリーダーです。それ以外のリーダーはライフ枚数が違う、色が違う、明らかに効果が違うといった点で比較対象には入れていません。
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①赤ルフィ
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さて、最初に比較するのは赤ルフィです。ワンピースカードが始まった時の初期メンのリーダー、最初こそ分布は多かったですがリーダーの増加に伴って年々分布を減少させていきました。
このリーダーとギア5ルフィとで比較したいのは
①ドン1枚得するのか2枚得するのか
②コストと効果制限はどう作用するのか
という点です。
①一度コストと効果制限を度外視するならば、
赤ルフィ→レストドン1枚つける
赤ニカルフィ→レストドン2枚つける
といった効果になっています。
そりゃドン2枚つけるほうが強いに決まってます。
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ここだけ見ると赤ニカルフィが上位互換じゃん!とかなりますがそんなはずありませんよね。
②ではコストと効果制限とは何か、それはドンを一枚リーダーにつけなければならないというコストとキャラにしかドンを付けれない効果制限にあります。
例えば10ドンターンに10コストのキャラを出したら?このリーダー効果はレストのドンを付ける効果を持つ1コストのナミがいないと使用できません。
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ドンを余すことなく使ったらリーダー効果を使用できないです。また、自分のドンをつけれるキャラがいなかったら?(レストのキャラしかいなかったりそもそもキャラがいなかったり)ドンを付ける必要性が小さいキャラしかいなかったら?(10シャンクスとかには、ドンを付ける必要がほぼない)リーダーにドンを付けたいというときこのリーダーは赤ルフィに劣ります。
といったようなデメリットがあります。
①②を踏まえて、私は①のメリットのほうが強いと感じました。それはこの赤色というデッキの特性です。赤のカードプールは速攻であったり中型のカードのKOだったりと攻撃的なカードが多いことによって多く占められています。ゆえにシャンクスを除いて低コスト中心のカードで構成され、ドンが余ることが多いです。また小型の速攻の存在により、ドンを付ける必要がないという状況がほかデッキよりも少ないです。そのためデメリットが小さく、赤ルフィよりも多くのドンを得できるというのを評価できるでしょう。
②赤ゾロ
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次の比較対象は赤ゾロです。まず同じ点はドンを自身につけなくてはならないという点。同じくドンを1枚リーダーにつける必要があります。
ではどう違うのか、それは自分のキャラすべてをパワー+1000するという点です。このトピックでは、赤ゾロにできて赤ニカルフィにはできないこと、そしてその逆を考察していきたいとおもいます。
①赤ゾロにしかできないこと
まず赤ゾロのデッキの特徴について。様々な型がありますが、基本的に赤ゾロはパワー2000~4000の小型カード中心に構築されていています。サーチ効果を使用した後の小粒キャラをリーダー効果で再利用してコツコツ殴ることで相手とのリソース差を広げるデッキです。ここでポイントになるのがやはり、自分のキャラすべてのパワーが上がるということ。リーダーにつけた1ドンをできるだけ多く利用できるかという視点をもとにこのデッキが組まれています。
②赤ゾロにはできないこと
・赤ゾロよりも小粒への依存性が少ない、という点が赤ニカルフィの差別点でしょう。赤ゾロではリーダー効果でなるべく多くのキャラを効果対象にするために小粒をなるべく多く並べる必要がありますが、赤ニカルフィではそのような必要がありません。限定的なシチュエーションではありますが1コスキャラが1体の時、赤ゾロでは一体しかパワーが上がらずパワー1000分しか得をしませんが、赤ニカルフィの場合は2ドン分(パワー2000分)得することになります。
・ドンを付ける効果を使用できる。パワーを上昇させる効果と、ドンを付ける効果が同義と感じるかもしれませんが、ドンを付けて発動する効果もいくらかあります。その効果を活用できるというのが赤ニカルフィにしかできないことになります。
以上①②に注意して、赤ニカルフィの構築は考えなくてはなりません。
③赤ドラゴン
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最も赤ニカルフィに近い男になります。
ドン二枚をキャラにつける、という点が赤ニカルフィとほぼ同じ。このリーダーについては特徴(麦わらor革命軍)を議論する意味はあまりない、ということをお話ししたうえで効果の考察を行っていこうと思います。
①特徴を議論する必要はあまりない
デッキ中のキャラカード等であれば、サーチに引っかかるようにある程度特徴を固めなくてはなりません。では、リーダーの特徴はどのように役立つのか。「自分のリーダーが特徴<麦わらの一味>を持つ場合…」といった記述のあるカードをまとめてみることにします。赤色で麦わらの一味、革命軍を参照するカードは以下の通りです。
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こうして並べてみると、実はお互い2種類ずつしかありません。それ以外のカードはどちらのリーダーで使っても同じです。カラスを除いてこれらがデッキのメインを担っているというわけではありません。ゆえに特徴のみを参照するならどちらのリーダーを使用してもあまり違いがありません。
②効果の比較
では効果の比較を行いましょう。赤ドラゴンの効果は、ドン2枚までをほかのキャラに移すといったものです。結論としては、赤ニカルフィの効果は赤ドラゴンのほぼ上位互換だと考えました。赤ドラゴンのほうが優れているのではという視点、そしてそれに対する反論という形で説明します。
・「赤ドラゴンはリーダーにドンをつけなくてもよい。ドンを付けて発動するアタック時効果等を2枚分使える。(例:リンドバーグが2体並んでいてドンが2枚しかないとき。赤ドラゴンであれば2体分の効果を使用可能)」
→赤ルフィの時と同じで状況が限定的すぎる。
ドンが1枚使える:赤ニカルフィの効果を使用可能、赤ドラゴンはドン1枚のみ移動可能
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ドンが2枚使える:赤ニカルフィの効果を使用可能でドンが1枚余る、赤ドラゴンはドン2枚移動可能
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ドンが3枚使える:赤ニカルフィの効果を使用可能でドンが2枚余る、赤ドラゴンはドン2枚移動可能で1ドン余る
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こうやって見ると赤ドラゴンのほうがよかった、という場面がドンが2枚使えるときかつリーダーにドンを付けたくないときのみです。もっと言うと、リーダーにドンを付ける必要がない場面というのはゲーム中に1,2回ほどしかありません。また、キャラにドンを付けるアタック時効果は現環境ではあまり評価されていないこともドラゴンにとって逆風です。
・「赤ドラゴンは最後のターンに効果を使用可能。レストのドンがないと赤ニカルフィの効果は使用できないから、キャラを出したりしてドンを使わない最後のターンは赤ニカルフィの効果は使用できない」
→そもそもドンを使わないほうがいいことがあるのか
ライフ0枚である場合を除いて基本的に速攻キャラを出して打点の数を増やしたほうが有効な場面がほとんどだと、ある程度のワンピースカードプレイヤーなら気づけると思います。また、悪魔風脚だったり新カードのサンジだったりの様にブロッカー無視のカードにドンを使うことが多く、そのような場面が少ないです。
まとめると効果をフルで活用するためには赤ドラゴンではドンを2枚つけないといけない、というのがネックで赤ドラゴンの効果をうまく活用できる場面よりもうまく活用できない場面が多いです。ゆえに赤ニカルフィは赤ドラゴンのほぼ上位互換であると考えております。
④赤シャンクス
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さて、ここまで似たような効果を持ったリーダーであるという視点からその違いを考察してきましたが環境にいるリーダーという視点で赤シャンクスとの比較は欠かせません。
赤シャンクスとどのように差別化すべきか、これは現在の赤ゾロと赤シャンクスを比較することで行うことが出来ると考えられます。
赤シャンクスの現在の構築は大型の採用枚数が多いことが挙げられます。リーダー特性として相手の攻撃を遅らせることができ、ゆえにゲーム全体を後ろ向きに寄せたものが多いです。それに対して赤ゾロは大型を少なくしてより前向きなデッキ構築にしています。
赤ニカルフィと赤シャンクスも同じような関係性にあり後ろ向きな構築の赤シャンクスとは大きく差別化できるでしょう。
⑤赤サンジ
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最後に赤サンジとの比較です。赤シャンクスと同様に効果が大きく違うリーダーではありますが同じ速攻系という系統で話に挙げました。速攻という点で同じですが、どのような方針で攻めるのかというのが違います。赤サンジはリーダー効果を生かすために登場時効果と速攻を持たない、かつ攻撃時効果が強いカードをメインにしています。このカードでアドバンテージを稼ぐのが一番の強みです。赤ニカルフィではこの攻撃時効果でアドバンテージを稼ぐというのをリーダー効果によるパンプアップで補っています。それに相性がいいので速攻のカードを多く採用するのです。
書いた後に読み返しているとわかりにくかったので、上の部分は無視してください。要するに、同じ速攻デッキであるがアタック時効果を中心に使うなら赤サンジ、それ以外を心臓部にしたいなら赤ニカルフィということです。
有料部分では
ここからは構築、カード解説、回し方、対面解説に分かれています。有料部分のサンプルを載せてあるので、いいなと思ったら読んでいただけると嬉しいです。
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構築について
まずは構築について。
今回紹介する構築はこちらになります。
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ここのトピックでは
①モグラ銃
②ボニー
この2トピックについて解説しようと思います。
①モグラ銃の採用について
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緑ボニー、黄緑ロー、そして最近増加傾向にある赤緑スモーカーの8キッド対策で入っています。8キッドを-5000したあとパワー1000である2ロシナンテをKOすればこの要塞を簡単に突破可能です。基本的にこの対面では6000以上のキャラは生き残っているので問題なく使用できるでしょう。(そもそも6000以上のキャラがいないと8キッドを突破するのは困難)新カードの中で注目されていませんが地味に強いカードです。
ほかには
・8モリアのパワーを下げつつ黒対面のレベッカKO
・紫ルフィ対面で先行を取り、3ドンでサンジをプレイ、5ドンで相手の出してきた4、5コスをモグラでKO
といった感じです。対面を選んで使用するカードなので2枚採用に留めていますが、環境次第で採用枚数が変化します。
②ボニーの採用について
評価の分かれるカードですが、このデッキをアグロたらしめる重要なカードだと考えています。このカードが絡む場面、実は思ったよりも多いんです。
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