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化学好きがイルミネーションをみる視点
こんにちは。リケジョです。学ぶ楽しさを伝えたいという気持ちから、日常をとある科目の視点から見たらおもろいのでは?と思いたち、短編ストーリーにしてみました。学んで世界が広がる感覚を楽しみながら、共有できたらうれしいです。
化学系男子とイルミネーション
せっかくだから、イルミネーションを見に行くことにした。
最近のイルミネーションはすごい、プロジェクションマッピングやら、時間で音楽に合わせて動いたりする。
1つ1つのLEDがプログラムで制御されて動いている…映像として見えるが、実際は1つ1つのLEDが点滅したり色が変化することで構成されている…
ledは、「半導体」をつなぎ合わせて電気を流すとつなぎ目でプラスとマイナスの粒子が結合して、 エネルギーが光に変わることで点灯する
カラフルな装飾を見ながら、どれだけの粒子が化学反応してるか想像した。今年は何万個のLEDで電子の移動が起きてるんだろう…
ばっと一斉に明かりが強くなった…
「白のLEDだ凄いな…」
雪みたいできれいである。
光の三原色で白色をつくるには、赤、青、緑の3色が必要だ。LEDが発光する色自体は、半導体の材料できまる。ものにもよるが、赤はアルミニウムインジウムガリウムリン、青は窒化ガリウム、緑は窒化インジウムガリウムでできている。
青色LEDの主要な材料となる「窒化ガリウム」はノーベル賞にもなった。当初は青色ledぐらいで…と思っていたが、青のおかげで三原色が揃ったのである。白色が作れるとかなり幅が広がる。
過去の科学者達の恩恵に感謝だ…LEDの歴史に思いをはせながら、イルミネーションを眺める…
彼女は何を考えているのだろうか…楽しんでくれたかな…ふと横を見ると「すごいなぁ、、、」と遠くを見てつぶやいていた。
「すごいよね、」と返事すると、不意をつかれた顔してこっちを向いて、微笑んだ。
電気系リケジョとイルミネーション
イルミネーションだぁ!とテンションがあがった。
今日は回路図とにらめっこしてたから、疲れたけど、こういう所に繋がってると思うと面白い。イルミネーションは並列回路かな、直列回路だと電流が一定だから断線した瞬間に全部消えてしまうから…
お、LEDの点滅パターンが同じやつがあるな…あそこらへんのLEDは直列でまとめてるのかな…
ずっと光っているように見えるイルミネーションも、人間にはとらえることのできない速度で点滅を繰り返している。
ここは、東日本だから、電源周波数50Hzの東日本で1秒間に100回点滅しているのだろう…ちなみに60Hzの西日本だと1秒間に120回だ。
カメラをかざしたが、やっぱりチカチカして上手くとれない。本当に点滅しているんだな…と思った。
ばっと一斉に明かりが強くなった…電圧でも上げたのだろうか…眩しいと一瞬目をつぶったが、白色のLEDになっていた…
「白のLEDだ凄いな…」
あ、でも白色に見えるledは実は青色ledかも知れない。白色は青色に黄色の蛍光体をかぶせて作られていることが多い。三原色でも白色はつくれるが、青色ledはエネルギー効率がたかいから、一気に実用化が広がったのである。青色ledの技術に感謝だ。
遠くまでイルミネーションが広がっている。すごいなぁ…青色led…と思った。隣から「すごいよね、」と賛同の声が聞こえた。
思わず声に出ていたらしい…何考えてるんだ私…恥ずかしくてふふっと笑ってしまった