喉元を過ぎたらしい

昨日、高熱を出して、明日からの修学旅行参加が危ぶまれたムスメ。

かかりつけの小児科は、アンダー6ageの阿鼻叫喚が繰り広げられていた。その叫び声、涙とよだれと鼻水でドロドロになった顔、ママを求めて看護師の腕を振り切ろうともがく幼児。順番待ちの間、そんな様子を目の当たりにして、ビビった。「5分で結果が出ます」と言われて待つ間、祈りに祈った。どうかインフルじゃありませんように。

検査結果は陰性だった。ホッと胸をなでおろす。よかった。後は熱を下げるだけだ。インフルじゃないとわかったとたん、急にムスメの顔がスッキリしてきた。鮮度の悪い魚の眼みたいだった目に力が出てきた。やはり「希望」というものは、生命力を支える大事な要素なんだな。

今朝、ケロリと治った様子で起きてきた。サクサク支度をして出て行こうとする。「待て、熱を計れ」「薬を飲め」「服を一枚多く着ろ」なんだかんだ注文をつけて送り出した。

昼過ぎ、「たっだいま〜!」と元気に帰ってきた。「これからねー、〇〇ちゃんが来るって〜!」とか陽気な感じで言う。しかも、〇〇ちゃんが来て、「散歩に行かない?」とか誘う。やめてー!やめてお願い。これで風邪をぶり返したら、本当におじゃんだよ?自粛だ自重だ自己責任だとやいのやいの言ってあきらめさせた。

喉元をすぎると、こんなもんである。親の心配をよそに、わたしが何か悪いことでもしたの?と言わんばかりの目つきである。わたしの友人が「どう?お熱下がった?インフルじゃなかった?」と、心配して電話をくれた。そんなお心遣いを踏みにじるムスメの軽薄さ。若いって考えナシだな。その時がよければ、それでいいんだな。…自分のことを思い返す。わたしもそうだった。すみません。ムスメを見ていると、本当に反省することばかりだ。

そして夕食後、今度は「お腹が痛い」と言って、神妙な顔をしている。この繰り返しが人生なのだなとしみじみ思う。

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