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HOPE
りんごろうそく。りんごの芯を細くくりぬき、モミやヒバの葉とろうそくを一本差し込む。
これは、クリスマスアドヴェントに行う儀式で使われる。説明が難しいのだが、実際のところ、それを見てみないと何が何やらさっぱりわからないと思う。
参加する子どもたちは一人ずつ、床に螺旋状に並べたモミやヒバの葉に沿って歩き、その中心で火を灯したりんごろうそくを葉に沿って並べていく。全員が並べ終わったら、今度はそれを一人ずつ取りに行く。自分の席に戻ったら、しばらく火を見つめ、やがて席を立ち、一人ずつ出口で火を消してもらって、家路に着く。火を消すときに「光と平安がお前ともにあるように」と声をかけてもらう。
この儀式の間、誰も口を開かない。参加者は、黙って来て、黙ってりんごを受け取り、黙って火を灯す。黙って螺旋の道を歩き、りんごろうそくを並べたり、受け取ったりしたのち、黙って帰る。家に帰り着くまでは、騒いだりしない。
手のひらの中に火の灯ったりんごろうそくがあると、そこに希望が満ちているように見える。その光に照らされた子どもの顔は、希望の塊のように見える。
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