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アメリカン・ドリーム

WOWOWの「SONGLAND」という番組が気に入っている。第一線で活躍するアーティストに、アマチュアのソングライターが自分の作詞作曲した歌を選んでもらう、という音楽リアリティショーだ。

4人の候補者がまずプレゼンをする。3人の有名ソングライターと、ゲストのアーティストの前で、自作の歌を披露するのだ。その中から3人が選ばれ、プロのアドバイスを受けながら、スタジオで曲を練り上げる。最後はゲストのアーティストが1曲チョイス。MVを制作して、youtubeで公開。

見どころは、まず、最初のプレゼンのあと、3人のソングライターとアーティストが次々にアドバイスをするところ。「こうしたら?」「歌詞はこっちの方がいい」「サビの前にストーリーをわからせるフレーズを」と、切れ間なしに案をだす。たった数分で、曲と歌詞の方向性が明確になる。

そして、スタジオでの作業もまた、見ていて飽きない。「これを歌うアーティストのイメージを大事にするんだ」「ここにパンチのあるフレーズ、例えばこう」と、プロの仕事を目にできる。最初のプレゼンに比べると、ガラリと様子を変えてしまう曲もある。ポップな曲がバラードになったり、重かったテーマの曲が共感できるメッセージソングになったりする。

完成した曲をさらにプレゼン。とにかくみんな歌が上手い。パフォーマンスもサマになっている。ゲストのアーティストは、必ず「1曲に絞れない」と言う。そうだろう。プロのソングライターが手を入れているのだ。どれも秀作だと素人にもわかる。

わたしの好きな番組に「アメリカンアイドル」や「アメリカンダンスアイドル(原題:so you think you can dance)」「プロジェクトランウェイ」などがあるのだが、こういったリアリティショーは、とにかくアメリカにはまだアメリカン・ドリームが健在だと教えてくれる。ここで認められれば、夢が叶う。世界中に自分の作品を届けるチャンスがある。

夢を掴もうと手を伸ばす人たちがいる。背伸びだろうと、ジャンプだろうと、手が届くように努力をする。そんな人たちを目にするたびに、わたしも、と気持ちがあがる。何か創作ができるわけでもないのに、何かをしなければ、と気持ちが煽られる。

わたしに何ができるのだろう。わたしに残された時間と才能はなんだろう。まだ時間はあるだろうか。新しいことにチャレンジしてもいいだろうか。



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