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部活動

授業参観の日、廊下に部活動勧誘のポスターが貼ってあるのを見た。世間では、部活動の過活動がけっこう問題になっていて、ハードな練習をする部は『ブラック部活』と言われているらしい。

「中学生の部活で、全国大会まであるなんて、意味がわからない!」と言うママ友がいた。その発想がなかったわたしは、目からウロコが落ちる思いだ。なんという斬新さ。

競うのだから頂点は高い方がいい、と思っていた。だから、当事者である子供たちが「今年の目標は全国大会優勝です!」と言ったのを聞いて、そうかそうか、よしよしがんばれよと心の中で思ったのだ。しかし、件のママ友は言った。「先生がそう仕向けているのよ!勝つのがいいって!」

何から何まで、考えたこともなかったことを言ってくれるので、わたしは驚きとともに、自分の考えを疑った。いいと思っていたことは、周りに流されていただけなのかもしれない、と。

目標を高くするのはダメだったのか?毎日頑張って練習するのは、目標を達成するためではなかったのか?みんな、先生から言われたからやってるのか?

「学業がおろそかになるような部活はおかしい!」たしかにそうだと思う。
でも、一生のうちの3年間、没頭できることがあるってことや、そこで絆が深まった仲間がいることは、何者にも代え難い貴重な体験だと思う。

わたしの知人に『大人の部活動』というサークルを立ち上げた人がいる。10代とは違う楽しみ方、がんばり方があるのだろう。部員はじわじわと増えている。

何が正しいのかはわからない。ママ友の意見も一理ある。ただ、がんばろうとしている中学生の足をひっぱったり、踏みにじったりなどしないように、よくよく考えないといけないなと思う。

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りかよん
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