あほ毛?
ムスメは小さい時から、髪を切リたがらない。だからずいぶん長い。中学校に入って一番困るのは「校則」が面倒くさいことと、トイレの便座に毛先が入り込んでしまうことだ。(家のトイレには、必ずおだんごにして行く)
校則。前髪は眉にかかってはいけない。耳を隠してはいけない。肩にかかる長い髪は黒いゴムで縛り、飾りをつけてはいけない。一つ結びか二つ結びで、それ以外の髪型は違反。染めてはいけない。昭和から何も変わらない。
週に一度、生活点検という名の風紀検査がある。ムスメは、違反はしていないが、いつも髪がボサボサになっている。髪をくくった後から着替えたり、ソファでゴロゴロしたりするからだ。先生から「髪の長さも髪型も違反じゃないんだけど、そのあほ毛はなんとかならんのかね?」と言われたそうだ。
あほ毛。初めて聞く。ググってみたら、ちゃんとWikipediaにあった。まとめ髪の表面からピンピンと跳ね出てしまう短い髪のこと、とある。なんとベティブープの、あのチクチクと尖った部分があほ毛らしい。あれはパーマネントのうねりだと理解していたわたしは衝撃を受けた。リボンの騎士の後れ毛だと思っていた部分もあほ毛だそうな。これが第一義。
第二義としてのあほ毛。アニメやゲームなど、漫画系サブカルチャー分野でも、このあほ毛がキャラクターに表情を加える大切な要素となっている。ベティやリボンの騎士のような、『自然にはみ出す』あほ毛ではなく、触角のようにひと束の髪の房として描かれている。たしかに、キャラクターの動きや感情までもが、このひと束の髪によって表現されることはテクニックとして一般的だ。
ムスメのボサボサ髪のおかげで一つの知識を得たものの、本人のあほ毛問題は何ひとつ解決していない。
※写真は「ハシビロコウ」の後頭部だそうです。
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