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雨の日の音

梅雨入りだ。今朝は雨の音で目が覚めた。ところが、昼前にはもう晴れていて、この頃では珍しい青空が見える。どうしたことか。このままではダムの貯水量が減り続け、深刻な水不足になってしまう。すでに30%台になっているところもあるらしい。

昨日の文章教室は低学年が対象だった。「じゃあ、雨が降っているので、今日はまず、『雨の日の音』をあつめてみましょう」とお題を出した。

「ポトポト」「ビシャ」「ジャバー」「ポツポツ」「トットッ」
「ガボガボ」「ブワッ」「バサー」「ツルッ」「ポタポタ」「シャー」
「ジャブジャブ」「ザー」

雨の音が多かったけれど、中には「傘を開く音」とか「長靴で歩く音」なんていうのもあった。

令和の小学生は、トタン屋根なんて知らないんだろうな。わたしが子どもの頃、物置小屋はトタン屋根だった。雨が降り始めたら、やかましいくらいの音がした。近くに川があって、ちょっと長めの雨が降ると、水かさが一気に増えてゴウゴウと流れて行った。川には絶対近づくな、と言われてはいたが、日常とは違う、怖いような珍しいような光景に惹かれて、少し離れたところからぼーっと見ていたのを覚えている。

そういえば、去年、西日本豪雨で各地が大惨事に見舞われていた頃、夫が実家の母を心配していた。家のすぐそばに川があるのだ。わたしが電話をすると、お母さんは「さっきね、川がどうなっているのか見に行ったんよ」と明るく言った。「見に行っちゃいけません!」と電話口で少々きつめの声が出た。お母さんは「大丈夫、大丈夫。まだ溢れるまではなっとらんよ」と、これまた明るく様子を報告してくれた。

ところで、「雨の日の音」のヒントになるかと思って、小学生に「みんなで雨の歌をうたってみましょう」と言ったら、『あめふり』を誰も知らなかった。「カエルの合唱なら知ってる」というので、一応歌ってはみたが、趣旨とはズレていて、「なんでこの歌をうたっているんだろう」という全員の疑問がありありと見えて、少々恥ずかしかった。








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