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まだです

疲れている。わかっている。だが、仕事は休めないし、休みの日とて家にはたくさんのタスクがある。この三連休、公民館の文化祭、街歩きイベント、神社の境内で地元フェス、と、毎日出歩いた。仕事や応援だから「ねばならない」外出だった。

今朝、家族が出かけた後、洗濯機を回した。40分程度だから、ちょっと休憩するか、とソファに座った。座ったつもりだったがクッションにもたれかかって目を閉じてしまった。ウトウトしてしまった。夢を見た。

お風呂に入ろうと思って全部脱いだ。脱いだものも洗濯機に入れてしまえ。そして、全裸のまま洗濯が終わるのを待っていた。そこへ、なぜか職場の学生たちが現れ、推しの応援に行くと言う。一緒に行きましょう、と半ば強制的に連れ出される。わたしはそこにあった布を適当に体に巻き付けて出かける。連れて行かれたのは、おばあさんが住む田舎の一軒家だった。台所を見ると、いろんなものが雑然と散らばっていた。そこには模試の問題用紙が置いてあり「中学3年生高校入試模擬試験」と書いてあった。おばあさんには中学3年生の孫がいるらしい。

おばあさんは年のわりに随分と身のこなしが軽く、わたしたちを迎えるとサッと上着を着て「じゃあ食事に出かけよう」と言った。軽トラを改造したウサギの頭みたいな乗り物が庭にあった。おばあさんが運転席に乗り込み、学生たちは荷台に全員がよじ登った。さあ行こう!とわたしとロバートの秋山を残して出かけて行った。いやちょっと、待ってよ。そして、なぜ秋山。

秋山は、「ここは田舎だから、食事できる場所は限られている。追いかければ多分すぐに見つかりますよ」と言った。それもそうだなと思った。だが、この裸同然のまま出かけるわけにはいかない。服をどうにかしたい。誰か貸してくれないだろうか。

「乾かせばいいじゃないですか」と秋山が言い、そうだ、洗濯の途中だったと思った。自宅にあるはずの洗濯機がピーッピーッと終了の合図を鳴らす。わたしは見慣れたバスタオルや衣類を引っ張り出し、そのおばあさんの家の庭に干した。

陽射しは明るく、芝生の緑が濃い。空は青く、風が涼しい。いい天気だなと思った。わたしは大量の洗濯物をやり切った充実感で幸福だった。

そこで目が覚めた。わが家の洗濯機には放置したままの洗い上がった洗濯物がぐるぐるに絡んでいた。さらに洗濯機の前にはふたつのカゴにたっぷりと入った衣類やシーツ類が山積みだった。もちろんわたしは服を着ていた。

まだ間に合うだろうか、とわたしは2回目の洗濯機を回した。



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りかよん
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