カイロプラクティックとは
【 インタヴュイー 】 漆原 祐一 カイロプラクター。患者に優しく効果の高い新しい形のカイロプラクティック『ウルシ式カイロ』考案者。 ※プロフィールの詳細記事 https://note.com/rikathomas/n/n9dc4da79f201
○ カイロプラクティックとは
カイロプラクティックは、アメリカで19世紀後半にD.D.パーマーにより発見され、日本では大正時代に紹介された、新しい療法です。
日本においては民間療法で認知度もまだまだ低いですが、アメリカや他の多くの国では国家医療資格として、社会貢献度も認知度も高い職業です。
言葉の意味を説明すると。
● カイロ(Chiro)=元々はギリシャ語で「手」
● プラクティック(practic)=「技、技術」
なので、カイロプラクティック(Chiropractic)=「手の技、手技療法」という意味になります。
また、辞書で「カイロプラクティック」という言葉を引くと、
●背骨や骨盤の歪みを徒手によって矯正する治療法。
● 広義では、薬物や手術による方法除く体操、食事、物理療法を含む治療法を指す。
(引用 : 新明解国語辞典 2015年2月10日第4刷発行)
とあります。
これらの意味を元に、多くの方が迷われるカイロプラクティックと他の治療法との違いを説明していきます。
○ 他の治療法との違い
カイロプラクティックを辞書で調べると、「骨盤や背骨の歪みを徒手によって矯正する治療法」とあるので、鍼灸やマッサージでないことは容易に分かります。
ただ、整体なのかカイロプラクティッッなのかの区別が、よく分かりません。
当然、東洋系(整体)と西洋系(カイロプラクティック)という成り立ちの違いもありますが、それ以外に大きく異なる点があります。
それは、カイロプラクティックは、辞書に載っている「薬物や手術を除く、体操、食事、物理療法を含む治療法」という部分です。
整体は施術だけで終わってしまうのですが、カイロプラクティックは施術だけではなく、通常は維持療法まで行います。
維持療法まで行って、初めてカイロプラクティックだと言えるくらい、非常に重要なものなのです。
○ カイロプラクティックが危機となったアメリカの歴史と、「維持療法」の必要性
カイロプラクティックの発祥地アメリカでは、カイロプラクティックが一度なくなりかけるという危機的な状況に迫られたことがありました。
何故なら、施術中に骨をいくら矯正しても、それがなかなか定着せず、良くなっていかない例が多かったのです。
そして、良くならないだけならまだいいのですが、施術で矯正しては再び元骨格の状態に戻り、そしてまた矯正…ということを何度も繰り返しているうちに、最終的には関節の組織自体が壊れてしまい、再生不可能な状態になってしまうという大変な事例が、いくつも起きたためです。
そのために、カイロプラクティックは“危ないもの”と認識され、一時なくなりかけてしまう程の危機に追い込まれた時代がありました。
そこで、カイロプラクティックのドクター達は、絶対に効果のあるものであるはずなのに、どうしてそのように上手くいかない事例が発生するのかと調べ、原因を考えていきました。
そして、ある大事なことに気づいたのです。
日常生活で、誰もが行う「動く」「食べる」「眠る」という行為。
これらの必要量が足りなかったり、方法が間違っていると、施術で整えた骨格の形が定着していかないということに気づいたのです。
そこで考え出されたのが、「維持療法」というものでした。
カイロプラクティックでは、正しい骨格を維持するための方法がきちんと確立されているため、正しい骨格の形が戻らず、他の病院や治療院で体を変えられなかった人達まで変えていくことが可能になるのです。
○ 正しい骨格の定着に必要な「維持療法」
前述のように、正しい骨格を定着させるためには、維持療法が必要です。
その内容は大きく分けて、「体操療法」「食事療法」「物理療法」の3つです。
それぞれについて、ごく簡単な言葉で説明するなら
● 体操療法 … 骨格を整えるための体操をすること。
● 食事療法 … 骨格に必要な栄養を摂ること。
● 物理療法 … 骨格にとって良い睡眠環境を整えること。
となります。
維持療法に取り組むことによって、体を根本から変えていけるだけでなく、変化の速度も格段に速くなります。
その結果、病院でも治療院でもありがちな「ずっと通い続ける」ということがなくなるのです。
それでは次回、それぞれの維持療法の内容について、もう少し具体的に説明していきましょう。
(続く)
※ 続きの、維持療法の詳しい内容についてはこちらをご覧ください。