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魔王の井上さん

〇 : おーい…井上さん起きてくださ~い

和 : えー

和 : やだ…まだ9時ではないか…

〇 : 講義もう始まってますけど…

和 : な..なにぃ!?

和 : どうして言ってくれないの!!

〇 : 7時からずっと言ってたんですけど…

和 : 許すまじ…〇〇…貴様を消してやる…

すると地響きのような振動が起こり
ゴゴゴゴと音がし始める

〇 : ちょ..ちょっと…待ってください…

和 : なんだ?弁解か?

○ : そもそも7時に起こしてって言ったのは
       井上さんだし…ちゃんと起こしたのに
       起きない井上さんにも少し分がありません?

和 : た…確かに〇〇はちゃんと私の言うこと
       聞いてた…

〇 : うんうん

和 : それに…起きなかった私が悪い…

和 : よし…許そう

〇 : ホッ(良かった)

和 : よし…お昼から行こう!

○ : は..はぁ…
       (この講義はスルーするのね)

○ : ご飯はどうします?

和 : 大学で食べる!!

———————

紹介が遅れました

俺の名前は山下○○

隣にいるのは…

和 : ふんふふん♪

異世界の魔王こと井上和さん

俺達は今大学までの道のりを歩いていた

和 : 今日は天気が良い〜

そもそもなぜ井上さんと出会ったのいうと…

バイト帰り…帰宅中に道場に落ちていた1枚の紙

〇 : なんだこれ…

酷く汚れていたがある言葉だけ
くっきりと見えていた

紙を除くと謎の言葉が、書かれていたので
〇〇は気になって読んでしまった

そこに書かれていたのは…

〇 : ふるべ…ゆらゆら…?

すると…眩い光…ではなく黒い雲がもくもくと起こり
〇〇の前に1人の女性が現れた


和 : 私を呼んだのはあなた?

〇 : はい?
      (めちゃくちゃ美人なんだけど…)

和 : おかしいな…私を呼んだ声が聞こえたのに…

〇 : もしかして…ふるべゆらゆら?

和 : 呼んでるじゃん…

〇 : え!?

和 : その言葉は私を呼ぶ合図なの!!

○ : Oh…

和 : でもどうしてこの言葉を知ってたの?

〇 : いや…落ちてる紙に書かれてて…
       なんかわかんないけど凄い気になったから…

和 : 本当にたまたまだったの?

○ : はい…

○ : すいません笑

和 : 許さない…

〇 : え?

和 : よくも軽々と召喚の呪文‪を唱えやがって…

ゴゴゴゴ….

〇 : (何かやばい予感…)

笑ってその場を乗り越えようとするが
どうやら魔王の逆鱗に触れてしまったようだ

和 : 消えて亡くなれ…

両手から紫色の光が…

命を危険を感じた〇〇は咄嗟に…

〇 : 好きです!!

和 : なっ///
       ほんとに私の事…好きなのか///

〇 : (き..聞いてる…)

〇 : 普通に今までで出会った中で
       1番美人だと思います!!
       (本当に絶世の美人なんだよな…)

和 : ふーん…良い度胸してるじゃん…
       付き合う?


思わぬ返事に頭が真っ白になる〇〇

〇 : え!?

〇 : いや…でもいきなり出会って
       付き合うのは失礼なので…

〇 : ここら辺で失礼します

和 : ちょっと待てガシッ

○ : 何でしょう?

和 : お主の名前は?

〇 : 山下〇〇です

和 : 〇〇と言うのか…
       未来の旦那さんには良い名前だな

〇 : そりぁどうも

和 : 私の名前は第2代、坂道魔界の王
       井上和だ

和 : よろしくねニコッ
       

〇 : (何言ってんだこの人…)

ついていけない…

〇 : 俺は帰るので…ここら辺で…

和 : 私も帰る

そうそう帰ってもらって…

和 : 〇〇の家にな

〇 : いや…さすがに…

和 : ほう…私が邪魔者だと!?

〇 : ち…違いますよ

〇 : 御家族さんも心配してるんじゃないかと

和 : 帰れない…

〇 : 今なんと…
      (聞き間違いであってくれ…)

和 : だから..〇〇がこの世界に私を召喚したから
       帰れないの!!

〇 : えーーー!!!!

和 : だから聞いたじゃん!!
       なんで呼んだの?って

〇 : 嘘だろ…

和 : ほんとだよ!!

思いがけない一言がまさかこんな事に…

和 : まぁ良いじゃん
       ちょうど私もあの世界にギクシャクしてたし

○ : あの…さっきから世界って言ってますけど
       俺と井上さんの世界は違うんですか?

和 : わかりやすく言うと○○の住んでる世界を
       Aと仮定すると

和 : 私が住んでる魔界はBと仮定する

〇 : ま..魔界
      (聞くだけで恐ろしい世界だな…)

和 : つまり!!
       全く違う世界なの!!

和 : 私を勝手に召喚した〇〇には責任を
       とってもらいます!!

和 : 私と一緒に住んでもらうから!!

和 : つまり…

〇 : 同棲ってことですか?

和 : そゆこと♪

〇 : そんな…

和 : 何?文句でもあるわけギロッ

〇 : いいえ!!ありません!!

和 : よろしい!

———————

そして今日は井上さんの大学に編入して1週間が立つ

表向きでは編入学だけど
実際にはどうやって入ったか俺も聞いていない

聞いただけで恐ろしいからな

とりあえず気をつけなければならいのは
彼女の逆鱗に触れることは一切行ってはならない

最初は魔王かと疑っていたが
最初に見せた両手のダークマターのような光

そして同棲していくうちわかったのは
井上さんは地震を起こせるのではないなと

本気を出したらどうなるか想像するだけで恐ろしい

和 : 〇….〇〇!!

〇 : どうしました?

和 : どうした?そんな険しい顔して…

〇 : 頼むから穏やかにしてくださいよ

和 : 分かってる
       こないだは…その…すまなかった…

そのエピソードはまた後ほど…

〇 : 意外と素直なんですね

和 : 魔王だからと言って傲慢ではない

〇 : (それはどうでしょうね…)

和 : なんか言った??

○ : 何も言ってませんよ

最近井上さんに新たな疑いがで始めた

それは井上さんが人の心を読めるんじゃないかと…

〇 : 井上さん自分の事、美人って分かってます?

和 : まぁ…わかってる///

〇 : (照れ隠しができていない…)

和 : まぁ..未来の旦那さんにしては
       中々良いことを言うではないか

〇 : (旦那さんじゃないって…)

和 : またなんか言ったでしょ?

〇 : 言ってませんって笑


この話は思いがけない出来事から始まった
新しいライフスタイルをお送りします






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