レディーファースト 第31話
五百城茉央が一ノ瀬美空と同じ貴族
美空がクラスに対して自分の存在感を放ち
威厳を出したあの日
クラスだけじゃなく学校中が私(茉央)に対する
態度が明らかに変わった
あの日からいじめはなくなり私は何不自由なく
学校生活を謳歌しつつあった
茉 : おはよぉ美空…
美 : おはよう茉央…ってあれ!
茉 : どうしたの?
美 : どうしたのってすごい可愛くなってるよ!!
茉 : 昨日は美空に進められたメイク動画見てたら
気づいたら深夜の2時回ってた笑
美 : アイメイク凄い可愛いよ!
茉 : ほんとに!?今日頑張ったの!
美 : アイブロウも綺麗にできてるし
目元キラキラだよニコッ
「茉央はここにいる誰よりも可愛いよ」
あの時言われた言葉
その日から美空の家で自分を磨きあげる修行をした
——————-
一ノ瀬邸
美 : ただいまー!!
茉 : (ひ..広い…)
執事 : お帰りなさいませ
美空お嬢様
執 : お隣のお方は?
美 : 私が前に言ったお友達になった茉央ちゃんだよ!
執 : 初めまして茉央様
執 : この度は美空お嬢様と仲良くしてくださり
ありがとうございます
茉 : 初めまして
こちらこそよろしくお願い致します
茉 : 美空ちゃんには色々助けて頂いて
感謝しきれません
執 : お嬢様が人助けを!?
お父様もさぞお喜びになられますよニコッ
美 : ありがとう笑
さて、私の部屋に行こっか!
茉 : う..うん!
では失礼します!
執事は深々とお辞儀をし2人の背中を見つめていた
執 : (あの子もお嬢様の品格がある…)
お嬢様の部屋は綺麗な装飾 整った家具類
期待を抱き部屋に入ると綺麗に整頓された…
茉 : だいぶ散らかってるね…
美 : ごめーん笑
私整理するの苦手でさ…
茉 : そうなんだ
でも..なんか美空も人間なんだなって
美 : 何それ笑
それじゃあ私がバケモノって言いたいわけ〜?
茉 : そうじゃないけど、私と同じ人間なんだなって
少し親近感湧いたクスクス
美 : フフッ
ミクも茉央と同じ人間だし…それに…
「大切な友達だから」
茉 : 美空…
茉央と美空の友情は日を重ねる事に深くなり
中学を卒業する頃には「親友」と呼ばれる関係にまで成長した
はずだった…
茉央が自分の立場を理解し
徐々に学校に溶け込み始めた頃…
高校1年生の7月の終業式が終わった頃…
放課後の学校の屋上…
蒸し暑い気温と強い日差しが2人を覆う
美 : あっつ〜…
なんなのこの暑さ…溶けちゃいそう…
茉 : フフッ 暑いけど、風が気持ちいいじゃん
これが夏の風物詩だよね〜
美 : ていうかさ、茉央っていつも屋上にいるよね
茉 : そう?あんまり意識した事なかったけど
今振り返ると、よくいるかもね
美 : なんで?教室の方が涼しくない?
エアコンが効いた部屋でアイス食べたーい笑
茉 : 屋上だとさ…誰にも邪魔されないし
1人になれるというか…それに…
茉 : 屋上から見える街並みが好きなんだよね
美 : なんか茉央らしいかも…1匹狼!!
茉 : ちょっと〜それ褒めてないでしょ??
美 : かっこいいじゃん
それより今日も告白されてなかった?
美 : 前回はサッカー部のキャプテンで
今回はバスケ部のキャプテンでしょ〜?
茉 : あ〜断ったけどね〜
美 : え!?なんで?
だってバスケ部のキャプテンだよ!?
凄いかっこいいのに…
美 : 私だったら即 承諾するのに…
茉 : 確かにかっこいいと思う
けどね…顔だけじゃ私を捕まえられないよ
美 : かっこいい…私茉央と付き合いたい!
茉 : 美空ならオッケーだよ!笑
美 : やったー!
じゃあ夏休みに花火大会があるから
私と出掛けよ!
茉 : 花火大会か…いいね!!
行こっか!
美 : やったー!!
美 : 夏休みの楽しみが増えた♪
茉 : フフッ…
地元の花火大会…
さっちゃん達と一緒に行って以来だな…
そういえば…△△さんが言ってたな
夏休みは毎年、孫と一緒に花火大会に行ってるって…
茉 : また会えないかな…△△さん
美 : なんか言った?茉央?
茉 : うぅん..なんでもない…
To be continued
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?