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商業出版する方法#9〜出版企画書は「オリジナリティ」「インパクト」「マッチング」がキモ

ビジネス・実用書の出版プロデューサー渡邉理香です。

最近また私のクライアントからお一人「商業出版」が決定しました。
で、ですね。
その決定のエピソードとして「ほ〜」と思える内容があって・・・本日はそのことをシェアします。
私のクライアントさんが出版企画書を数社お送りになったところ、ある著名な出版社の編集長さんから、企画に興味があるので一度お打ち合わせさせて欲しい、とご連絡がきたそうです。
クライアントさんは、早速に出版社に出向いて、お話をしたそうなのですが、その時に言われたことが次のような言葉。

「いつもは持ち込みの出版企画書はよく確認しません。ただ、今回の企画書は見て一瞬で「お!」と思い拝読させていただいたんです」


そしてお話もトントンと進み、現在来年の刊行に向けてご執筆…という流れにいたっているわけですが。。
いや、まさにコレは理想的な状態なんですよね。
どういうことかというと、編集者の心を動かしお話したい!と思わせ、「もう本にしていきましょう」と決意させる。。
非常に理想です。
出版が決まる時、本が出る時って「速い」んです。滞りなく、するすると進んでいきます。

このスピード感は誰もが経験するわけでもありませんが、とにもかくにも・・・まずは編集者からの反応(リアクション)が良い企画書をいかに書けるか!ってことが、キモだなあ、、と改めて思いますね。

そうなるには、自分が書きたい本とか伝えたい内容をそのまま書く・・・では存外よくありません。
本作りは「商品作り」。
出版社は本という商品を作って販売するメーカーです。
だから、「読者(お客様)ありき」で「どんな本が売れるのか」「どんな本を出すとたくさんの人が買ってくれるのか」を現場の編集者もいつも考えています。

大体において「売れる本」というのは、相場が決まっています。

>著者の個性やビジネス実績・ノウハウが尖っている→オリジナリティ

>今までにあるようでなかった「インパクト高」な企画コンセプトが立てられているか→インパクト

>加えて、「市場(読者)とのマッチング」が重要。ニーズが低いジャンルやテーマの市場に向けて、著者のwant toを重んじて本を作ることはできない。さらに自身および自身の企画と相性の良い出版社(編集者)との「出会い」も大事→マッチング

てことです(これって、過去の記事でもお伝えしていますが)。



また編集者からの褒め言葉の一つとして

「面白いですね」

というのがあります。

面白いか、面白くないか。これも大切。
本は「正しいから本になる」「大事だから本にして売る・売れる」「素晴らしいから出版できる」ではない。

エンターティンメントの商品であり、もっといえば「嗜好品」です。
生活必需品ではないわけです。本なくったって人間は生きるだけを考えれば生きていけますからね。

でも本は「嗜好品」なので、面白い!というのも重要な商品要素。面白さ(エンタメ性)がないと、本にする意味もないです。


単にあなたが思考する「伝えたい!」「知って欲しい!」等ということであれば、電子書籍やオンデマンド、簡易冊子などにまとめて頒布するのだって立派なパブリッシングな行動です。
特に起業家や経営者で、ビジネス誘導が本当の目的であれば、なんでも「活字化」するだけでいい。それだけで随分と良いPRになりますし、十分なマーケティング・ブランディングにもなります。


でも、やはり多くの経営者は「KADOKAWA」とか「ダイヤモンド社」とかいった名のある”出版社”の名前を冠し、綺麗で見た目もデザインも読みやすさも配慮されて作られ、価格もついて売り出される「商業出版」で出すことを狙いますし、そんな人が多いのも事実。


私のクライアントでも、電子書籍は持っているけど、やはり商業出版してもっと名を高めたい!という人もいます。その欲求を持つのは全然いいのですが、ビジネス・実用書業界では「出版企画書」が何をおいても編集者との唯一つながる方法になるので、企画書の精度を高めることが本当に大事であることも、申し上げておくとしましょう。

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