商業出版する方法#66〜文章が上手く書ける極意【基本編】
元KADOKAWAの編集者でビジネス・実用書出版コンサルタントの渡邉です。
「なかなかまとまっていない状態ですが・・・」
「うまく言えないんですが・・」
「語彙力なくて申し訳ないのですが・・・」
コンサルしてたり、出版やビジネスの相談を受けたりかなりの確率で飛び出す言葉です。
私としては、それでもいいので「ガンガンにアウトプット」ください!って思いますし、伝えています。
人はどんどん言葉にして外に出しているうちに、思わずポロッと「重要キーワード」が飛び出してきます。
そこを拾って、出版企画のネタにしたり、ビジネスコンセプトに整理するのが編集者であり、コンサルである私の役割です。
これは実に面白いことなのですが・・。
うまく言わなきゃとか、きちんとした言葉で伝えないと、と思っている人ほど、エッセンシャルな事がダイレクトに伝わらず、逆に損してしまいがちです。
いい言葉にして。うまくまとめて。満をじした形にして伝えないと。とかを考えて文章を書こうとしていると文章はどんどん下手くそになりますので、ご注意ください。
語彙力を磨いたり、言葉の数を増やすのは「自らのエッセンシャルな部分をアウトプットできるようになってから」で間に合います。
学ぶ順序が逆なのです。
初めに学んでから、文章上達を目指そうとする人がいますが、文章の場合はそれだと上達は遅くなると思います。
まずは書く・出す。自分の素直な気持ちを言葉にして出す。シンプルなアウトプットが大事です。
そして文章がうまい人って、何より「オープンマインド」なのです。そして「アウトプットの量」が圧倒的に多いです。
いきなりSNSに投稿する人もいるけど、その前にノートに書きまくったり、SNSに投稿はするけど「自分だけ公開」にしてWeb上にアップだけはする、などして「自分の気持ちを言葉にする」ことから先にやってます。
そこに「きちんと感」は必要ないのです。とにかく「言葉にする」「出す」の訓練量が多い、というのは共通して言えることだと思います。
「自らのエッセンシャルな部分をアウトプットできるようになってから」文章の上達を学びにいかないと、本当に良い文章・伝わる文章・果ては「本として書くための文章」が書けません。
でも非常に多くの方達が、言語化の作業をすることなくいきなり「うまく書くためのスキル」を端折って学ぼうとします。
こうなると、文章力アップセミナージプシーに陥りますね。往々にして文章自己肯定感が高まらないからです。
プロの作家やプロの著述家ほど、アウトプットの量は普通の人の3倍〜5倍はやっています。
SNSはもちろんのこと、日々の生活から仕事上でのコミュニケーションから、自分の意見や気持ちを素直に言葉にして伝える、ことから逃げません。
文章が下手だ、という方にかぎって、「素直に自分の思いや考えを伝えていない」「言語化して表現できていない」というケースが圧倒的です。
めちゃくちゃ基本的で、めちゃくちゃ簡単なのに、それを意識して行動していないのですよね。
これでは、良い文章も書けません。
まずは「素直に伝える」「自分に素直になる」というマインドセットからが文章上達の一歩であり、この極めてシンプルな部分をモノにするだけでも、文章がグッとうまくなっていくので、ぜひ意識してやってみて欲しいと思います。
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