小学校受験「お話の記憶」を家でやろう
みなさま、ごきげんよう。りかママです。
今日は、先日ご紹介した絵本「みてよ ぴかぴかランドセル」を「お話の記憶」の練習として使用するコツを、「年少~年中の前半期」と「年中後期~年長」に分けてお伝えしたいと思います。
1 年少~年中の前半期の使い方
いわゆる、幼児教室では新年長になる前の時期の使い方です。この時期は、幼稚園受験をしたかしないか、小学校受験の準備を始めた時期によっても、聞く力と記憶力に差が見られますし、記憶力はあっても「記憶するポイント」がわかっていない時期でもあります。ですので、この時期は、本を丸っと1冊読みきかせをする場合とは別に、「本を分割して読みながら記憶力を鍛える」時間を設けます。
例えば、「みてよ ぴかぴかランドセル」は次のように分割して読み、子どもに質問をしていきます。
p.2を読む。問いかけ1「かこちゃんは、何色のランドセルを買ってもらいましたか?」
p.5を読む。問いかけ2「かこちゃんは、どこに行くことにしましたか?」 問いかけ3「きつねの子は、何色のスカーフをしていましたか?」or「きつねの子は、何色のスカーフをどこにしていましたか?」
(問いかけ3の2つ目は、尋ねることが2点あるので、高度な質問となります。)ここまでがウォーミングアップ。
p.6-13を読む。問いかけ4「2番目に出てきた動物は何ですか?」 問いかけ5「その動物(うさぎ)がつけていたリボンは何色ですか?どこにリボンをつけていましたか?」 問いかけ6「最後に出てきた動物は何ですか?」
p.14-18L6を読む。問いかけ7「なぜ、ねずみの子は泣いてしまったのでしょうか?」 この問いかけは、理由や気持ちを答えるので、記憶の問題より高度な質問となります。ただし、小学校受験では、その理由や気持ちも絵本の中に載っているものがほとんどですので、気持ちを読み取ることが苦手な子でも、練習すればできるようになります。
p.18-p.24を読む。問いかけ8「お話に出てきた動物の中で、お父さんが出てきた動物は何ですか?」 問いかけ9「うさぎの子は何色のランドセルをつくってもらうことにしましたか?」読み聞かせは口頭ですが、これが筑波対策なら、「うさぎの子は何色のランドセルをつくってもらうことにしましたか?四角の中をその色で塗りましょう」となりますね。
p.25-最後まで読む。問いかけ10「お父さん、お母さんがランドセルを作っている間、かこちゃんたちは何をして遊びましたか?」 問いかけ11「みんなのランドセルの中で、一番大きいのは何色でしたか?(もしくは誰のですか?)」
11個の質問を事例として書かせていただきましたが、見ておわかりいただけるように、お話の記憶のポイントは「色」「数」「登場人物」「順番」「場所や遊び」です。お話を小分けにして、その部分に出てくるポイントとなる要素を問いかけていくことで、子どもは自然と、「あ、色が出てきた」「登場人物だな、覚えよう」と意識するようになります。そして、頭の中で絵を描きながら一つの話を聞くことができるようになります。(この「頭の中で絵を描きながら」が大切なんです!!)
では、次は「年中後期~年長の使い方」です。
2 年中後期~年長の使い方
まず、絵本は1冊通して読み聞かせましょう。
「え!?長い」と思われるかもしれませんが・・・小学校受験のお話の記憶で出題される文章は、長い学校だとA4一枚以上になります。しかも、絵なしです!「長さ」に慣れさせるためにも、また、絵本1冊の情景を頭の中で描いてもらうためにも、年長になったら、話を途中で切らないで読み通します。
そして、1冊読み終わってから質問していきます。
問いかけ1「かこちゃんは、何色のランドセルを買ってもらいましたか?」
問いかけ2「かこちゃんはランドセルを見せるために、どこに行きましたか?」
問いかけ3「よもぎのはらでかこちゃんが出会った動物を、順番に教えてください」 もし、ここで「ライオン」が入っていたら要注意です。
問いかけ4「よもぎのはらでかこちゃんが出会った動物の中で、青いスカーフをつけていたのは誰ですか?」
問いかけ5「なぜ、ねずみの子は泣いてしまったのでしょうか?」
問いかけ6「ねずみの子の泣き声を聞いて、ねずみのお母さんは何の動物が泣いていると思いましたか?」
問いかけ7 紙(答案用紙)を用意できれば、このような質問はどうでしょうか。「動物の子供たちは、お父さん、お母さんにランドセルを作ってもらいました。では、きつねの子のランドセルの色で丸を、うさぎのランドセルの色で四角を、ねずみの子のランドセルの色で三角を塗りましょう」 もし、ご家庭で、凝った答案用紙を用意できるなら、左側に動物、右側に色(桃色、青色、黄色)を配置して、線で結ばせてもいいでしょう。
問いかけ8「お話の中で4つのランドセルが出てきました。1番大きいランドセルは誰のランドセルで、何色でしたか?また、2番目に小さいランドセルは誰のランドセルで、何色でしたか?」
3 まとめ
年長の夏以降、実践的な練習になると思いますが、それまでとの大きな違いは、「質問が長くなる」「質問で問われている要素が複数(2~3個)になる」「解答の仕方が複雑になる」ということです。お話の記憶で出題される文章も長いのですが、質問文も長くなります。また、単に色名を答えるのではなく、答案用紙の指定の場所をその色で塗ったり、同じ色のものを答案用紙の中から選んだり、質問も解答も複合化していきます。
長い文章をじっくり聞くことも、的確に質問に答えることも、ササっと短時間で色塗りすることも、急にはできるようになりませんので、年中のころから少しずつ、ご家庭で進められたらいいと思います。
今日もお読みくださり、ありがとうございます!
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