ドラマ『パパはニュースキャスター』舞台の裏側、覗いてきました
先日、放送人の会&放送番組センター主催
名作の舞台裏『パパはニュースキャスター』のイベントに参加してきました。
1500人近い応募の中から抽選で200名という枠にラッキーにも当選☺️
参加できなかった方も多くいらっしゃるとのことで、どなたかのお役に立てればとシェアいたします。
(YouTubeで後日アーカイブの共有も予定されているようなので、公開されましたら、お知らせしますね)
尊敬する伴先生ほか、懇意にしていただいている脚本家、放送作家、放送研究をされてる先生方にも久しぶりにお目にかかれ、間近にお話を聞けて、幸せなひと時でした。
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『パパはニュースキャスター』は、田村正和さん演じる、二枚目で独身貴族を謳歌する鏡竜太郎の元に、彼の娘だと主張する小学生3人が現れ、同居生活を始めるドタバタホームドラマ。
放送から35年も経っているのに、ちっとも古臭くなく、今回視聴した1話だけでなく、一気見しちゃいたい!と感じるほど引き込まれる面白さでした💓
番組視聴後のトークセッションは
堀井美香さん進行のもと、
プロデューサー 八木康夫さん
脚本家 伴 一彦先生
田村正和さんの娘三人の愛役 西尾まりさん、大塚ちか子さん、鈴木美恵子さんが登壇。
当時小学生の三人娘役だった西尾さん、大塚さん、鈴木さんがすっかり大人の女性になった今もなお、集まると、たちまち賑やかなお喋りが始まって、3人で語らう時は田村正和さんのことを今でもパパと呼び、家族のように仲良しの様子がなんともあたたかでよかったです💓
そして、この番組に関われたことは、自分にとって原点でかけがえのない大切な宝物とみなさん異口同音におっしゃっていたことも印象的でした。
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以下、トークセッションで心に残ったお話メモ
パパはニュースキャスター、制作のきっかけは、『くれない族の反乱』で、田村正和さん×子どもの芝居がなんともチャーミングだったこと。
その当時人気だった『熱中時代』や『金八先生』のように、スーパースターの先生ではなく、先生と子どもがお互いに成長していく(さらに、子ども達に先生がやり込められちゃう)ドラマとして、『うちの子に限って』を制作。
その後、外科医の先生から幼稚園の先生にキャリアチェンジする『子どもが見てるでしょ!』などを経て、八木さんと伴先生のタッグによる、田村さんと子どものホームドラマとして『パパはニュースキャスター』が生まれることに。
ニュースキャスターの設定は、八木さんの奥さんに田村さんが演じるカッコいい役何がいいかな?と相談したとき、ちょうど久米宏さんのニュースステーションがやっていて、ニュースキャスターがいいんじゃない?という話から。
本田美奈子さん、美空ひばりさんなど、本人役の人たちがゲスト出演する虚実ないまぜの設定もこのドラマの面白いところ。最初はTBSの報道局は不謹慎なドラマを作って、、とギクシャクしてたけれど、段々色んな著名人がパパはニュースキャスターが好き、と言っていたり、ゲスト出演している、と評価が高まり雪解け感が出てきたりも。
田村さんは、持って生まれた天性の喜劇ができる役者。真面目にやればやるほど、おかしい。
役を当てるとき、娘たちそれぞれ名前を変えるパタンもあったけど、苗字はそのまま、名前は3人とも愛(と書いてめぐみと読む)、母親の名前をそれぞれの本名で設定する遊び心を入れたりも。
西尾まりさんは天性のコメディエンヌ。
大塚さんはドライなところがいい。
鈴木さんは情に訴えるのがうまい。
3人それぞれそのままで、キャラクターができていて、3人集まると自然にいつも楽しくおしゃべりしているので、最初は細かにセリフを書いていたけれど、だんだん台本のト書きは
めぐみたち わいわい
と3人にお任せになっていったりも^ ^
田村正和さんは、ナンバーワンの役者だと思う。役者は自分からこれをやりたいと言っちゃダメ。作り手が自分にやってほしい、と望まれる立場でありたいという美学を持っていた。
子どもであれ、新人であれ、対等な立場で稽古に付き合っていた。田村さんクラスになれば、相手は別の人に任せて、こなせるようになってから自分が立っても良さそうなものだけれど、何テイクも、何テイクも、子どもたち、新人たちがこなせるまで付き合っていた。
ご自分はリハまでには完全にセリフを頭の中に入れていた。(すごっ!)
すっかり大人になってから田村さんと再会した鈴木さん。最初は気づいてもらえなかったのか、スルー。少ししてから、「鈴木か?(太ったな)」
と声をかけてもらえて。さらに収録が終わったあと、言葉少なに「おいで」と胸を広げてくれた。すっかり、娘だった頃の気持ちに戻って、パパーと抱きついてしまった。(と、当時を振り返り喉を詰まらせていた鈴木さん)
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ドラマなのに、みなさん、本当の家族のようで。
そして田村正和さんは、もう、いらっしゃらないのに、みんなと一緒にその場にいらっしゃるような、あたたかな会場でした。
お疲れ様でした&
ありがとうございました!!!