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人生物語7.勉強苦手で嫌いな受験生

我が家では、学歴コンプレックスで中学までしか出てなかったからなのか、父は妙に私に学歴をつけるよう言い続けていました。勉強ができるできないは関係なく、とにかく履歴書にかけたらそれで良いと言う感じなので勉強嫌いの私にとっては、学力に問われなかっただけ助かりました。

私は家庭の事情で小学5年から中学の義務教育がほぼ抜けていました。勉強したくてもできる環境ではかったからです。もし家事をしてなくて普通の学生生活だけをしていたら勉強していたのかは微妙ですけど、本当にちゃんと勉強していたらIQはもう少し高かっただろうと思います。とは言っても過去には戻れないので仕方ないですが、今思えばもう少し勉強していたら良かったなって思いますね。

学力がないまま、受験と言っても偏差値が測れないほど低かった。それは授業を受けてないからテストの点数も取れないので低く、受ける学校が皆無に近い、それでも父が先生に頼んだのかわかりませんが、一生懸命調べて考えてくれました。そこで見つかったのが家政科と高校普通科が一つになった高等専修学校!同じような学校が2校あったのでどちらも見学に行きました。

2校共全く同じ系統の学校なので甲乙つけがたかったのですが、雰囲気だったのか先生の人柄だったのか覚えてないですけど、選んだ学校は大阪市福島区にある学校でした。受験は基本的に名前と住所が書けて言えたら合格って言うくらいの学校でしたけど、一応は試験問題もありました。

父は学校に行かないことにさほど怒りませんでしたが、兄達には怒られていました。何とか学歴がつけれるためのものなので受かればどこでも良い。そんな意図で家族揃って応援?してくれていたのかなと思います。

結果は書面で封書が届く、その時家に居たくなかったのと学校では冬のマラソン大会があり、私は走ると体中が痒くなる蕁麻疹のような症状が出るので走るのが大の苦手でしたから、父に「学校行きたくない」って言ったら学校休んでトラックに乗って父の仕事に連れて行ってもらいました。これまでも小さいころから何度も父のトラックで助手席に乗って付いて行っていたこともありましたが、15歳になってからの同乗は久しぶりだったように思います。

試験の結果が届くまで父も私も気が気でない状態で、ドキドキ、心配で少し気まずく落ち着きのない雰囲気でした。トラックで走りながら丁度兄たちが帰宅しているであろう時間帯に公衆電話で自宅に電話。(携帯はまだ世にない時代)電話で話している姿がトラックの助手席から見えました。表情はあまり変わらず、少し深刻そうに見えてトラックに戻ってくる父。戻ってすぐ、

 「合格!!やっておめでとう」

「わぁ~良かった~ありがとう」

こんな会話をしたと思います。ほぼ受かる学校なのにドキドキ、冷や冷やする親子。これはこれで良い経験をさせてもらったと思います。そこからホッと一安心してゆっくりと家に帰りました。自宅で合格祝いなどは記憶にないのでしていないと思います。そんな習慣の家族ではないのですが、兄達には「良かったやんけ!」とだけ言ってくれたと思います。勉強嫌いだったけど家族誰も行かなかった高校に行けるのは家族代表として嬉しかったし、何としてでも高校に行かせると言う父の想いで行かせてもらったことは本当に感謝です。

ディズニーランド

中学も卒業式を終えて、春休みなった時に友人から「卒業旅行にディズニーランド行けへん?」と言って来ました。めっちゃ行きたいけど父は反対するのではないかと恐る恐る相談してみたら、なんやかんやとぶつぶつ言いながら一応承諾をもらい、初の夜行バスで行くディズニーランドツアーに行かせてもらいました。

夜行バスで行って早朝到着し一日過ごした後、また夜行バスで帰る車中泊バスツアーでした。夜行バスに乗ったのも初体験であまりよく眠れなかったような記憶です。それも興奮してるからそうなりますよね!当時はカセットテープのウォークマンを聞きながらバスに揺られて7時間ほどかけて、早朝に千葉の浦安に着いて朝からディズニーランドに入り楽しみました。15歳の多感な年、何もかもが新鮮で何してても楽しくてたまりませんでした。

初めてゲートに入った時の印象は「土足で歩いて良いの?」と思うくらい床が異常に綺麗に見れて感動しました。あらゆるアトラクションも乗り物も最高で、キャラクター達と当時のインスタントカメラで写真を撮り何もかもがそれこそ夢の国。無駄なく周れるところは全部周りました。平日だったので比較的空いていたかもしれない。とても名残惜しところで帰る時間が近づく。夜行バスは22:00台くらいの出発なので開園から閉園まで明一杯遊ぶことが出来て、お土産も沢山買って夜行バスに乗り込んだ。楽しい時間はあっと言う間に終わる。これまで色々と大変なことが沢山あったけど、こんな素晴らしく良いこともあるんだとこれもまた良い経験でした。

しかし、普段のギャップである格差があまりにもあり過ぎて日常に戻るとその底辺はどん底になる分、感覚的には良いことはずっとは続かず段々と努力しても報われないとより感じてしまう。そん感じでいつも良いことがあったら悪いことがあると思い込んでしまうように日常に戻ることになる。

続く

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