日本の英語教育、どこへ行く(後編)
後編です。前編を投稿してからちょっと時間が空いてしまった…。
1後編、本題に入るその前に
後編に入る前にサクッと前編のおさらいをさせていただきます。
後編だけ読んでもそれなりにわかるようにしてみますね。
2 前編の1と2
前編についてまとめてみますね。
前編の見出し1では「英語教育低年齢化」について、2では「書くことと反復学習軽視の傾向」について個人的な雑感を綴ってみました。
最近では「書かない暗記法」とか「3ヶ月でペラペラ」みたいなことをウリにした英語学習関連本が大量に出回っています。英語学習者にとっては、何を信じたらいいのか…すべてを試すにはそれこそ3カ月どころの話ではないけれど、『3カ月でペラペラ…』系を信じて試してうまくいくかも不安、という感じかな?と思っています。
一方で、政府が推し進める英語教育の低年齢化は蓋を開けてみたらただ単に英語嫌いの量産システムに過ぎなかったというお粗末な状況。20年ほど前からALTを採用し、英会話の時間を増やすことで書くことや反復学習がどんどんおろそかになって言っているというのが現在の学校での英語教育のスタイルとして定着してしまいましたね。
3 会話(ロールプレイングやゲーム)中心の授業の末路 (ここから後編の本題)
ここで、会話文を暗記してALTと練習をすることや、例えばじゃんけんして野菜の名前を英語で言っていくというような遊びを通した英語教育を続けて来て、実際にどれだけ効果があったのでしょうか。
私が子供たちに英語を教えるようになってかれこれ25年以上です。その間大勢の子供たちと英語学習を進めてきたわけですが、率直に言って
『英語力が全体的に底上げされたという実感が全くない』
結局会話練習も遊びも頭にあまり残らないんですよね。
英語教科書の『置き勉』が容認されているため家に帰っても復習するものすらないです。
4 穴埋め問題とマークシートの功罪
そして英検受験の低年齢化。これも問題です。
ある保護者の方が仰っていました。
『ゲーム感覚でできるので英検は割と進んで取り組んでいました。』
ゲーム感覚?正解するか間違うかだけ?点数(スコア)だけ?
そうやって英検問題や穴埋め問題にばかり取り組んでいると本質的な英語力はつかず、点数が下がってくると面白くなくなるという感じでしょうか。
その証拠に中学3年生と小学6年生を対象にした全国学力テストの結果が目も当てられない状態。とりわけすさまじいのが「話す」で、12.4%という極めて低い正答率です。それにも増して問題なのが5問のうち1問も正解できなかった生徒が6割以上もいたことです。
5 本当に効果にある英語学習のかたち
ホンモノの英語力を身に着けるための英語学習は、やはり『読んで書くを繰り返す』ことを抜きには考えられないように思いました。書かなきゃ!音読しなきゃ!これを読んでくださった皆さん、ぜひ過去問じゃなくて英語絵本や洋書をお子さんに与えてください!ご自身も洋書を音読して書き写し、それを日本語に訳してください。3か月で必ず英語力がレベルアップしたと実感していただけます。
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