マーケティングは、価値が高いと顧客が知覚できるような文脈を作り出すこと
5/13から、MBA Essentials 2020が始まりました。(https://school.nikkei.co.jp/special/mba_wbs/)
せっかくなので、自分なりのまとめをこちらに投稿します。
コメントいただけるとありがたいです。
今回のテーマは「マーケティング」です。
講師は川上智子先生(https://www.waseda.jp/fcom/wbs/faculty-jp/6036)で、マーケティング研究の専門家であると共に、それを実践するために、普段オーケストラを聴かない人を対象にしたオーケストラコンサートをプロデュースしたりもしています。(マジックや、AIによる作曲などを取り入れているそうです)
クラシカエール
https://www.classicaile.com/
講座についてですが、総論としては、下記のことが重要だと思いました。
- マーケティングは、価値が高いと顧客が知覚できるような文脈を作り出すこと
- マーケティングは、研究開発含めたビジネスの最上流からライフサイクル管理含めた全体に対して適用していく必要がある
- マーケティングは、環境の変化や市場の反応を受けて絶えず変化をし続ける必要がある
- マーケティングの実践は、市場と対話し続ける必要があり、へこたれないことが重要である
一つ一つ簡単に書いていきます。
〇 マーケティングは、価値が高いと顧客が知覚できるような文脈を作り出すこと
こちらは、自分的にはこの講座で一番ヒットしたものです。
例えば、どんなに価値のある商品でも、その価値を顧客に理解してもらえなければ、買ってくれることはない、ということです。
また、商品としては平凡に見えるものだとしても、こういったライフスタイルを送るためには、こういった商品が必要なんです、といった文脈を伝えることにより、顧客にとっての価値が高まる、ということはありますよね。
日産セレナの「モノより思い出」、花王エッセンシャルの「カワイイはつくれる」なども文脈を作り出して成功した例だと思います。
講義の中では、IKEAの競合は何か?という話がありましたが、その答えはさておき、IKEAはどういう価値を提案しているのか、というのを俯瞰した形で考えることが重要、ということですね。
(家具屋、とみるのか、休日に家族が来れる場所、と見るのか、でも競合の考え方が変わってきます)
〇 マーケティングは、研究開発含めたビジネスの最上流からライフサイクル管理含めた全体に対して適用していく必要がある
〇 マーケティングは、環境の変化や市場の反応を受けて絶えず変化をし続ける必要がある
こちらは、
「マーケティングは研究開発とは無関係」
「マーケティングはビジネスの上流」
といったイメージは正しくないよ、ということですね。
まず、研究開発に関してですが、モノづくり意識が強い日本では、「良いものを作れば売れる」という思想が残っている風潮があります。
勿論、技術オリエンテッドなイノベーションもあるので、完全に否定はできないですが、マーケティングオリエンテッドな研究開発、というのも必要だよ、という話です。
ニーズも市場もあるんだけど、技術がなくてビジネスが出来ない、というケースですね。
このあたりは、USJをV字回復させた森岡毅さんもおっしゃっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E5%B2%A1%E6%AF%85
また、マーケティングは上流から考えていくのは正しいのですが、結局は仮説に過ぎないため、市場に出した後にマーケティング戦略を変える、ということもよくあります。
また、市場環境も日々変化していくため、場合によっては最初に立てた戦略が役に立たなくなることもあるわけです。
そういう意味でも、マーケティング戦略などは一度立てたら終わりではなく、状況に応じて修正していく必要がある、ということです。
〇 マーケティングの実践は、市場と対話し続ける必要があり、へこたれないことが重要である
こちらは、自分の想像なのですが、
「マーケティングは上流にあって、格好よく戦略立案するもの」
みたいなイメージがあるかもしれないけど、結局仮説に過ぎないため、想定外の環境変化や問題が発生して、その都度見直していく必要があるため、ビジネスをやる上ではずっと必死で考えなければいけない=へこたれないことが重要、ということかと思いました。
その他、STPや4Pの話ももちろんありましたが、自分は上記の視点が重要だと思いました。
大分長くなってしまったので、次回からはもう少し端的にしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
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