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はじめての朗読劇【OCTOPATH TRAVELER】


スクエニさんのゲーム、オクトパストラベラーの朗読劇に2日間行ってきました。 久しぶりの宿泊遠征。

少し寝かすのもいいですが、今回はホクホクのまま感想を書いてみることにしたいと思います。


音楽や演劇などの「芸術」の何がいいって、その世界観にのめり込めること、だと思っています。

例えばただの音楽とはいえ、クラシックにも物語があって、情景や作曲者の心情に思いを馳せつつ演奏するのが楽しいのです。 (個人並感想)

私はよく小鳥のさえずりや水面のキラキラになっていました。よく分からんがそういう事だ。

と、話がだいぶ脱線しましたが、
今回の「朗読劇」。
正直「朗読劇でその世界に入り込めるのか」というのが若干不安でした。

芸術自身の楽しみはよくわかっているつもりではいます。
ただ私は未熟ゆえ、見ている受け手としての能があまりないのです。


演劇やアニメ、ゲームなどは人間の表情や仕草と動き、そこに声が合わさって物語が形成されていく。
それを見て聞いて、感情移入し、物語を想像・理解する事は出来ます。


ただ朗読劇は言ってしまえば声だけのお芝居。視覚的に入ってくる情報があまりありません。


私の乏しい理解力で、物語を噛み砕いて吸収できるのだろうか?
そんな事が頭をよぎってしまうため、朗読劇を観劇することを避けてしまっていました。
折角見るからにはやっぱりのめり込みたいので。

まぁしかし推しが出るよ!しかも初めての朗読劇!(その時点では)
などとなれば「行く〜!」となってしまう。オタクというのは恐ろしい。

なるべく話の内容には触れないようにして感想を書くつもりではいるのですが、なんの情報も入れたくねぇ!という人はここでさようならしておきましょう。

一応オクトラをプレイしてはいます。
ただ、クリアまで至ってはいません。 ボス倒すのに手こずりすぎて間に合わなかった。
小説は読んでいるので大体エンディングまでの流れは掴めている状態です。


とりあえず1日目は全体的に雰囲気を掴むこととキャストさんの動きを見て、2日目の内容が入ってきやすいようなヒントを得よう!と考えていました。

開演直後からキャットリン音楽隊さんたちの演奏。
「この音楽!ここを歩いてた時に流れてたなぁ〜」などと数少ない覚えているプレイ映像を思い起こしながら、
最近は電子譜面を使うのか…とか、ヒェ、ここのタンギングどうしてんだ…?とか、この曲のこのメロディ部分好き…とか思ってました。注意力が散漫すぎる。

客席後ろからの登場でひっくり返りそうになりました。推しが近い。ヒィ、恐れ多い。

劇中は推しばっかりを見る!だと話の流れが全く掴めんので、お話されてるキャストさんの声の表情と、動きを見ながら観劇していました。そりゃそうか。

ベテランの方が多いのもあり、キャスト皆さんの演技一つ一つに圧倒されていたのですが、その中でも印象的だったのがアーフェンを演じる関さんの遊び心とハンイットを演じる甲斐田さんの凛々しさ。

関さんは劇団等で場馴れしてらっしゃるのもあるのだと思いますが、
アーフェンを演じる、用意されたセリフを話すというより、日常でお話するようにその場の自然体で演じられていたのが印象的で。
そこにアーフェンがいる!という感じがして、とても不思議な気分でした。

甲斐田さんは「これは舞台だったか?」と勘違いするくらい立ち姿までまんまハンイットでびっくらこいてしまいました。
あと、第一声を発された時の声量と迫力。声を聞いて痺れる感覚をはじめて味わったような気がします。それくらい圧巻でした。

勿論私は青木さんのオタクな訳です。なので一番トレサが好きです。
「わ〜!あのセリフだ!生で聞けた!ガー!可愛い!!」
というオタク丸出しの心も確かに存在していました。
可愛くて真っ直ぐで時に目ざといあの大好きなトレサのセリフを生で聞けたのが感激でした。
推しの話になった途端、急に語彙力なくなっちゃった…

このキャラは云々〜という話も多分延々と出来てしまうのですが、もう本当に終わらなくなってしまうので… ウッ…みんな平等に書きたい…!


内容も悲しく救われない部分はあれど、最終的には明るく纏まっていましたし、
展開のテンポもサクサク、程よく入れられたバトルシーン、伏線も複雑にならない程度に張られていて、小ネタもほんのりとあるといった感じで、
はじめて見る、はじめての朗読劇にとても適した演目だったな〜と感じています。
約1時間ちょいという時間も程よく、脳みそがパンクしない内容量で助かりました。

アフタートークでは、緊迫した本編とは変わって、キャストさん同士の和気あいあいとした会話が聞けて、感動でじんわりしていた心がほっこりに変わっていました。
初日の昼だったので少し緊張されてる感じもありましたが、オタクは☺️という顔になりながら見ていました。ちょっとキモイね。


さて、2日目。
今日はより没入するぞ。という気持ちを胸に劇場へ。せっかくのフルキャスト、こんな絶好の機会を逃す訳には…!

没入しすぎたのか、キャストの皆さんが出てくる前に涙ぐみはじめてしまいました。驚きの早さ。
サイラス先生の優しい語り口は涙腺に良くないらしい。

1日目と物語の流れ自体は大きく変わっていないのですが、悲しく救われない人物がメインキャラに近しい存在だったので、より感情移入してしまいました。
ナビア役の西園さんの演技、凄かったなぁ……
力強い戦闘シーンと掛け合いに圧倒されてしまったし、蛇口が決壊して涙が止まりませんでした。

(本編終了間際の青木さんのハプニング、めちゃくちゃ双眼鏡で拡大して目撃してしまいました。可愛いのでイイネ!)

アフタートークも1日目より緊張感が解れてて、より楽しそうな雰囲気が伝わってきました。
観客からも笑い声が結構漏れてたし。もれなく私も笑っていました。

一番聞きたかったパーティーチャットが聞けてめちゃくちゃニッコニコ。嬉しい。




朗読劇を聞きに行くまで、私の中でオクトラは「推しが出ている、物語が結構好みのやりかけたゲーム」でした。
今回で、「物語もキャラも世界観も大好きなゲーム」になりました。
何故まだ終わらせていないのかと自分を責めてしまいたくなるほどに。

それだけ最高の世界を見せて頂けたのだなと感じています。朗読劇、舐めていたのかもしれません。
推しを見に行くつもりしかしてないようなオタクが、作品の世界に魅了されて帰ってきたんですから。

その時しか見られない声の響きや掠れ、生の芸術というのは心に響く何かを残してくれるのだなと改めて実感している次第です。

オクトラの良さも、朗読劇の良さも一気に教えて貰える本当に素晴らしい作品でした。



また次、があるのかは分かりませんが、是非あって欲しいし、またあの8人で集まったところが見られるよう、心から願っています。