見出し画像

原泉の大自然/インターン4日目

原泉でのインターンが4日目になり、
少しずつここの空気に慣れてきている自分がいる。
ここでの食事の回数を重ねるたびに、まるで"原泉"を食べたり、飲み込んだりするように、だんだんと原泉が自分の一部になっていくような感覚がある。

原泉は、美味しい。
この大自然と、大自然が司る空気感は私にとって馴染みのないものだったから、美味しさがちゃんと身に染みてわかるまでの時間が少しかかるかもしれないのだけど、4日目にして着実にこの場所の美味しさ・良さを噛み締めることができるようになり始めている気がしている。

今日はほとんど室内で作業をする日であった。
午前中は、浜松でさせていただいてるインターンのリモートでできる作業をし、お昼にはご飯を3人分作った。午後は原泉アートプロジェクトの細々とした作業を行い、途中洗濯をし、その後にリーダーに付き添わせていただいてリーダーの持つ畑やレジデンスを回った。数人で作った美味しい夜ご飯をいただいた後は、zoomでのオンラインミーティングに参加した。


毎日やることや、行くところ、会う人などは変動するものの、滞在中のリズム感やテンポ感が少しずつ掴めてきたことの嬉しさを噛み締める4日目の夜である。


今日のような比較的こじんまりとした日でも、
"原泉の大自然"については、いろんな瞬間で対面して、考えさせられることが多々ある。そのうちの二つを今日は紹介してみる。

まず一つ目は、蝉について。
蝉は、あんっなに小さな体で、あんっなにも大きな音を出せるんだ!!!ということに、22歳にして初めてしっかり考えさせられたのだった。
リーダーの家の中でシンプルな作業をしている時、私の聴覚のほとんどを支配していたのは蝉の鳴き声だった。そのため、私は自ら蝉の鳴き声に集中してみることにしたのだった。すると、蝉は一定のリズムで、一定の音量で、一定のインターバルを空けて、鳴いていることに気づいたのだった!!!これに気づいたら、一人で感心して、笑わざるを得なかった(笑)
蝉って1週間で死んでしまうというけど、
その意味が分かった気がした。
あんなに小さな体で、あんなに大きな音を出して、体の中のつくりがどうなっているかどうかわからないけど、同じ音程で、同じリズムで、同じインターバルで、一生懸命に鳴くのだ。そしてたまに飛ぶ。(笑)
虫を馬鹿にできないなぁと思った。
蝉は"too young to die"(若くして死ぬ)という言葉が似合うなぁ、なんてことも考えた。(笑)彼らのその"生"はすごく一生懸命で、ひたむき。与えられた"生"を全力で全うし、ゆえに燃え尽きて死んでいく彼らをばかにできないな、むしろ尊敬するな、なんて考えたりしたのだった。

自然の創造物から学ぶことは多すぎる。
現代では、自然から目を背けがちだから人間は時に頭でっかちになりすぎて、迷ったり、苦しんだり、悩んだり、してしまうこともあるのかな、なんて思ったりもした。


あともう一つの大自然についての気づきは、
夜の原泉が見せる顔の威厳がすごいということ。
夜、ここには外灯がすごく少ない。
だから、晴れの日の夜の星は夜空にギッシリ詰まったように見えるけど、曇りや雨の日の夜となると、真っ暗闇に包まれてしまう。今日は曇りと雨だったので、夜空と夜道は真っ暗だった。真っ暗ではあるけども少しの光に照らされて、山々や、木々の存在がゾワゾワと見えた。
そしてその山々や木々が、ものすごい威厳を持っているように見えるのだ。恐ろしいほどの威厳。
"我々がここを守っているんだ"、と言わんばかりの、とてつもないボス感を、原泉の山たちが醸し出しているのだ。
夜は、リーダーの家から自分が住まわせていただいてるレジデンスまで5〜6分ほど歩くため、夜の原泉を見ることができるのだが、その景色に毎晩びっくりさせられている自分がいる。
自然の大きさと、自然には勝てないという事実を、原泉で過ごす夜が来る度に、ひしひしと見せつけられる。

自然って、無限だし、
自然って、嘘がないし、
自然って、完全で、
自然が結局全て
だと、ここにいると日々感じさせられる。


去年の今頃、ちょうど南フランスに旅をしていた。その時に泊めていただいたフランス人のお友達のお母さんのお家がある。そのお家の中に虫が入ったりしたんだけどその時、その友達のお母さんが言った言葉を忘れられずに覚えている。
"私たちは虫を嫌がったり、攻撃したりするけど、本当は、彼ら(虫たち)の方が、人間よりも美しくて完全なのに"

そうおっしゃっていた。

自然の偉大さを、マダム(そのフランス人の友達のお母さん)は深く理解しているから、そう言ったのだと思う。

実際、私はまだまだ虫に対する恐怖感など拭いきれない部分があるからなんともいえないけれど、
大自然を相手に日々沢山のことを教えてもらって、自然から習っていることは事実だ。

ここに1ヶ月とちょっと滞在させていただけるということで、私の人生の彩りは変わったと思う。

このタイミングでここに来れたことに本当に感謝しているし、沢山の学びや愛を注いでくれて、お仕事の姿を惜しみなく私に見せてくれて、共有してくださるプロジェクトリーダーには本当に感謝してもしきれない。

感謝と尊敬でいっぱい。

明日は雨予報っぽいけど、
雨の恵みに感謝して、雨でもできることを、真心込めてやりたいと思う。

今日も一日、感謝です。
おやすみなさい。

(これは、朝イチで、珈琲を飲み干した!の図。朝、外でいただくちょっとした朝ごはんと珈琲がたまらなく、たまらなく、たまらなく、好きです!)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?