幸せなニンゲン なのに
もう会わないなんて、
そんな質素な別れなんて、
どうしても耐えられそうにはない
世の歯車に押され流れようと
人の繋がりを緩め、
小さな別れを繰り返す人生なんて、
僕にはどうしても耐えられそうにはない
知り合ったばかり。
深い関係でもない。
転勤や引っ越し、行動パターンの変化、逝去。
特別でも何でも無くても、変わらない日常に安心していたことに気付かされる。
平和で居たい
何一つ欠かしたくない
温度差に淋しさを覚えたくない
そんな大層なことじゃない、当然の人の縁が時々現実を知らしめる。
何も与えられてないけど、止める意味もないけど、本人のためだから応援できるけど、
淋しくなる事実だけは在る。
ひたすらに都合良く、
人が去っていく瞬間にだけ気付かされる。
日頃幾度となく彼から伝えられ、聴き続けた言葉も、
実感してしまうのが悔しいほどに染み入る。