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自立とは・・続き
前回「自立とは?」という記事を書きました。
お仕事で必要な判断の軸に「経営理念」があると前回お話をさせていただきました。
あともう一つある、ということで次回につないでいました。
さて、今回はその続きです。
「自ら考え行動する」
企業では社員一人ひとりがこの状態にいち早くなって欲しいと言われます。ごもっともですね。いつまでも先輩や上司の言うことだけを聴いているだけでは一人前と言えないですから。
ただし、注意が必要で、考えて行動するのはよいのだけど、その判断って正しいの?ということが問題になるわけですね。
なので、「自ら考え、正しく判断し、行動する」が自立には必要です。
自分一人でお仕事をし、そこで完結しているのであれば自分の考えでだけで判断しても良いのかもしれませんが・・・
その判断材料が、企業であれば経営理念、色々な団体であれば創業の精神などでしょうかというお話しでした。
そしてもう一つ。
先日、こんなことがありました。
とある企業さんで若手のマネージャ候補の方の研修をしていたときに、
「皆さんは判断をする時って、どうしてますか?」と聞いたところ、
「多数決をとります。」とのこと。最近この回答が多いです。
「では、ちょっと聞いてみます。もし、あなたのチームが売上利益とも達成できずに来期はチーム自体が解散になる可能性が高いとします。もぉ背に腹はかえられない状態ですね・・もしそんなときあなたがチームメンバーに”この状況打開する何かいい方法ないかなぁ?”って聴いて回ったときにあるメンバーがこう言ったとします。」
「もぉ、背に腹はかえられないなら、このさいオレオレ詐欺でもしましょう!」と、
「そこであなたはチームメンバーに多数決をとったところ、7割の人が賛成したとします。どうしますか?」と、
答えは、「みんながそういうなら、やっちゃうかもしれない」・・・
まぁ半分冗談で答えてくれたんだとは思うんですけど、この判断は間違っています。
なぜなら、それは「人として正しくない」からです。
つまりもう一つの判断軸とは「人として正しいか」です。
京セラの稲盛さんがDDI(第二電電・今のKDDI)を造る前、日本の電話事業はNTT1社の独占状態でした。
ところが民間の参入が認められることになった。
その時稲盛さんは、1社独占ではいつまでたっても料金は高いまま、民間参入なんて100年に1度あるかどうかのチャンスだ。と考えました。しかし相手は国がいままで国策として支えてきたNTTが相手。勝ち目はあるのか?
稲盛さんご自身に問い続けたそうです。毎晩毎晩。
「動機善なりや?私心なかりしか?」
動機は世のため人のため正しいことだろうか?そしてそこに自分の見栄や欲望でやろうしていないか?
最後は「人として正しい」と自分の中に確信を持つことができ、会社設立に至ったとのことです。
自立のためには、「自ら考え、正しく判断し、行動する」そこには会社としての指針「経営理念」と人としての指針「人として正しいか」の2点を判断軸として持つことが大切なのだと思います。