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若い劇伴作家のための映画案内#番外編

アラン・ドロン、その他のお話

アラン・ドロンさんが亡くなりました。88歳。
一番活躍していたのは60年代、70年代なのかなあと思います。
もちろん現役で長くやっていましたが。
その頃、僕はただの子供なわけでファンだったとかそういうわけではないのだけれど、時代的には、映画俳優で世界的なスター扱いの人って今よりも
相当わかりやすく共通認識としてスターだったのかと思います。
まあ、日本でも国民的歌手って言い方とか、日活の大スターとか、大鵬とか、卵焼きとか笑、今よりも人の好みや評価がもろもろ細分化してなかったので、なんでも集中感があったのかな。
その中でも、日本のCMにでたりしていたせいもあるのか、小学生の僕にとっては、アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン、そしてスティーヴ・マックイーンあたりがとても強く印象に残る海外俳優でした。
子供の頃は、古い洋画はほぼ全てテレビの洋画劇場的なもので見ていたわけです。紹介されるがまま、放送されるがままに全部見ると笑。やっぱり好き嫌いせず、出されたものはなんでも食べるということが大事なのかなと思ったり笑
ちなみにその頃のテレビでの洋画番組についてはこんなnoteを書いています。

さて、この「若い劇伴作家のための映画案内」シリーズの趣旨は若い劇伴作家さんが作曲の打ち合わせなどで年配のクライアントから昔の映画の話を出された時のちょっとした備え的なものになれば、ということなのですが、流石に、「アラン・ドロン」的な、というような発注はないかと思います笑
でも、ハリウッド映画並み?にフランス映画が話題になっていた時代の世界的スターで、世紀の二枚目という扱いだったし(今だと誰だろ?多分誰にしてもドロンさんほどの扱いではないかも)有名作もたくさんあります。この時代の把握的に見ておくのも良いかもしれません。ヒットしたサントラもたくさんあります。

さて、まずは、なんといっても「太陽がいっぱい」1960年。
監督はルネ・クレマン 音楽はニーノ・ロータ です。
ニーノ・ロータは一度まとめなきゃですね。ゴッド・ファーザーの人です。
イタリアが舞台なんだけど、全く海外に行ったこともない、行けるなんて想像もしていない田舎暮らしの子供時代、(50年も前か)その風景も建物も生活も料理も俳優さんのルックスもその美しさは自分にとっては衝撃的に異次元でした(苦笑)。音楽もとても美しいです。
1999年にマット・デイモン主演でリメイク。未見ですが、なかなかマット・デイモンがドロン?というのがイメージしにくくて笑

さて、ドロンさんの映画、けっこう見てはいるのですが、長いこと見直していないものばかりなので、語れるほどのこともなく、有名な作品にあっさり触れておきます。
あ、あくまでも僕のセレクションなのでドロン研究家の方からみたら
ゆるいかもですね。。そこはすみません!

「若者のすべて」1960 
監督 ルキノ・ヴィスコンティ
音楽 ニーノ・ロータ

「太陽はひとりぼっち」1962
監督 ミケランジェロ・アントニオーニ
音楽 ジョヴァンニ・フスコ

いや、そうそうたる監督が続くなあ。

「地下室のメロディー」1963
監督 アンリ・ヴェルヌイユ
音楽 ミシェル・マーニュ

いわゆる2大スター共演のケイパーものの走りみたいなことなのかな。

「山猫」1963
監督 ルキノ・ヴィスコンティ
音楽 ニーノ・ロータ ジュゼッペ・ヴェルディ

これはカンヌのパルムドールかな。

「パリは燃えているか」1966
監督 ルネ・クレマン
音楽 モーリス・ジャール

タイトルがかっこいい。

「冒険者たち」1967
監督 ロベール・アンリコ
音楽 フランソワ・ド・ルーペ

男二人女一人での冒険の走り?J-POP全盛時代にもその組み合わせ多数でした笑

「サムライ」1967
監督 ジャン・ピエール・メルヴィル
音楽 フランソワ・ド・ルーペ

やばい、、見たことあるやつをwikiで順番に拾ってきたのですが、
まだまだいくらでもあることがわかりました。

もう一つだけあげて、今回はやめておきます。

「さらば友よ」1968
監督 ジャン・エルマン
音楽 フランソワ・ド・ルーペ

最初に書いた チャールズ・ブロンソンとの共演です。
名画とかそういうやつではないと思うのですが、
子供心にかっこいいシーンがたくさんあって、めちゃ記憶に残ってます。
かっこいい大人の男。まあそうそうなれるものではありません笑
ドロンさん、今見ても超美形の若者なんですが(小学生からは大人に見えたけど今見ると若者に見えるというそんな事実笑)俳優になる前はガチの戦争に行っていたとのことで、作り物ではない戦闘を知っている風情があると聞いたことがあります。銃の扱いも本物だとか。なので、二枚目にありがちな、いわゆる「やさおとこ」感がないんですよね。凄みがある。
亡くなる直前のニュースですが「フランスの警察は、映画界のレジェンド、アラン・ドロン氏(88)の自宅から銃器72丁と3000発超の弾薬を押収した。検察当局が27日、明らかにした。」とのこと笑。

タイトルを見ると他にもみたことある映画が10本くらいはありそうです。
内容はほぼ覚えてないけれど。見直そうかなあ。
フランス映画は打ち合わせでは割とアート系をあげられがちですが、多分日本の映画やドラマにもかなり影響を与えたと思われる、60年代フランスの 青春、冒険、犯罪、恋愛、ノワールものなど雰囲気を感じてみるのも良いのではないかと思います!



映画をメインに劇伴の音楽プロデューサーをやっています。

音楽打ち合わせの時には、具体的な映画のタイトルが飛び交うことが多いですが、若い作曲家にとっては生まれる前の映画なんていう場合も多く、
どこから手をつけていったらいいかわからないなんて話も聞くので
打ち合わせで実際に出た映画とかを(不定期に、、、)紹介していきます。
何か、間違っていたことを言ってたりしたら、ぜひ、ご指摘いただければと
思います!

僕は映画評論家でもなんでもないので、こうやって文章を書くためには、ぼんやりとした記憶をネット検索や持っている本とかでちょっとだけピントが合ったものにしているわけです。なので新発見は何もないので、どなたでも得られる情報を、飲んだ時にちょっと偉そうに話したがるおぢさんの長話程度に読んでもらえると幸いです。


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