若い劇伴作家のための映画案内#5
「Mission: Impossible」とラロ・シフリン
もちろん、「ミッション: インポッシブル」と言えば、トム・クルーズ。
もうシリーズ5作目になっていて、来年に次作公開予定。僕もなんだかんだでけっこう好きです。
監督も音楽もいろんな人が担当しています。ダニー・エルフマンとかマイケル・ジアッチーノとか。
毎回オープニングは同じテーマ曲(のアレンジ)です。007と同じ作戦ですね。
で、それはこのシリーズの元となった1966年のテレビドラマ「スパイ大作戦」のテーマ曲で、その作曲家が Lalo Schfrin というわけです。
アルゼンチン出身(知りませんでした。。)
めちゃすごい経歴なので検索してみてください。
実は前回紹介した、ブラックスプロイテーション系に加えて、その後の刑事ものの音楽の方向性の元となったのが、このラロ・シフリンかと。
(それにしても入力のたびに「氏不倫」と変換されるのはやめてほしい(苦笑))
クラシックもジャズもラテンもできる人なので、ファンク・ソウル系とは違う幅の広い音楽ですが、とは言え、もしかしたら刑事物の中で混在していても違和感ないかも。グルーヴ感なのかなあ。
まあ有名な映画作品多数なわけですが、僕が好きな作品というか、刑事ものの参考というところでいうと
『ブリット』(原題 Bullitt)1968年
『ダーティハリー』(原題 Dirty Harry)1971年
とか。
テレビドラマだと
『刑事スタスキー&ハッチ』(原題 Starsky and Hutch)1975年
そして、刑事ものではないけれど、忘れてはいけないのが
『燃えよドラゴン』(英題:Enter the Dragon)1973年
いやー、僕の年代だと小学高学年くらいでめちゃ流行りました。
カンフー・ブーム。カンフー的なものがお題だったら、これをまず参照するのが正解でしょう!他のブルース・リーの映画の音楽にはあまり言及されない印象。「死亡遊戯」はジョン・バリーだったかな。こちらはあまりに有名007な作曲家なので、またの機会に。そう言えば70年代後半のカンフーブームはジャッキー・チェンものに引き継がれていくのだけれど、あんまり音楽の印象なし。こちらもずっとみてないからなあ。コミカルだった印象とか。「酔拳」とかまた見たいな笑
なんて検索していたら、
『バトルクリーク・ブロー』(原題:The Big Brawl)1980年は
ラロ・シフリンでした。映画館に見に行った記憶あり。
まあ、少年的に「おー!かっこいい!」という感じのサントラなわけですね笑 緊張感もあって。もしかしたら、仮面ライダー的なものも同じ枠なのか。。主題歌しか覚えてないけど。このころのかっこいいやつは、相当数、子門真人さんが歌ってます。のちに、たいやきくんが大ヒット。仮面ライダーの主題歌は最初、主演の藤岡弘さんが歌っていた記憶。
話それまくりです。。
ラロ・シフリンはジャズとかラテンとかのアルバムも相当たくさんリリースしていて、今みたいにアナログブームになる前は、中古レコード屋の格安コーナーとかで見つかることも多く、とりあえず知らないやつでも買っておくとハズレがなくてよかったです。
では、また次回!
映画をメインに劇伴の音楽プロデューサーをやっています。
音楽打ち合わせの時には、具体的な映画のタイトルが飛び交うことが多いですが、若い作曲家にとっては生まれる前の映画なんていう場合も多く、
どこから手をつけていったらいいかわからないなんて話も聞くので
打ち合わせで実際に出た映画とかを(不定期に、、、)紹介していきます。