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若い劇伴作家のための映画案内#3

The Godfather

流石に見てない人はほとんどいないかなあとは思いますが、
打ち合わせに出がちです。見ていない人は3部まであって長いですが
大至急見ましょう!

基礎知識的には、監督は、フランシス・フォード・コッポラ。
一作目は1972年公開。音楽はニーノ・ロータです。
アカデミーも取ったし、興行的にも大成功。
「The Godfather Part II」 は1974年、「ゴッドファーザー PART III」 は随分後で1990年です。2と3の音楽はニーノ・ロータとカーマイン・コッポラということになってます。カーマイン・コッポラはフランシス・コッポラの親。
ニューヨークのイタリアンマフィアの話なので、監督はイタリア系、そして
ニーノ・ロータはイタリア人です。
巨匠、フェデリコ・フェリーニのほとんどの映画のサントラを担当してます。(フェリーニとかもどんな作品を残したかぐらいは検索して把握できるとよいかもですね。)
まあ、とは言えロータさんの音楽では、ゴッドファーザーが一番有名なのかな。
テーマ曲?は田舎の暴走族の車のクラクションのメロにもなってました笑
(いま考えると多分無断使用だな)
打ち合わせでイタリアンマフィア映画の哀愁の音楽の雰囲気と言われたら、まずはニーノ・ロータを参照すれば良いかと。と言いつつ、シシリアン・マフィア映画では1969年の「シシリアン」(アンリ・ヴェルヌイユ監督)とかが元祖マフィア映画なのかもしれません。音楽はエンニオ・モリコーネ大先生イタリア人。ただし、この映画はフランス映画。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984年 セルジオ・レオーネ監督)『アンタッチャブル』(1987年 ブライアン・デ・パルマ監督)あたりもモリコーネです。ギャング映画、マカロニウエスタン映画と言えばモリコーネ!ということでもありますが、ゴッドファーザー的な哀愁はやはりロータ先生ということでしょうか。まあモリコーネ先生はとにかく作品が多いので、別途何回でも登場するかと。
ドキュメント映画にもなってるし、そちらを見てみるのも良いかと。
ちなみにマカロニウエスタンというのは和製英語です。英語圏ではSpaghetti Western というようです。

イタリア系でマフィア映画というとマーティン・スコセッシ監督もカバーしておく必要あり。マフィア映画多数撮ってます。ゴッドファーザーにも出てますがロバート・デニーロとの仕事が多いです。「タクシー・ドライバー」とかも。マフィア映画ではないですが。
とは言え、『ミーン・ストリート』『グッドフェローズ』なんかはサントラというより挿入される音楽のセンスが素晴らしいかと。『ギャング・オブ・ニューヨーク』はハワード・ショアとエルマー・バーンスタイン というクレジットになってますね。このあたりはかなり記憶が曖昧。。
とはいえ、スコセッシは基本的にどの映画も挿入曲が良いです。音楽関係の映像作品も多く、ザ・バンドの解散コンサートのドキュメント『ラスト・ワルツ』は有名。ローリング・ストーンズ、ジョージ・ハリスン、ボブ・ディランなどのドキュメントも撮ってます。
若い劇伴作家のための、とかいいながらかなり自分の知識の再整理みたいになっていて、それもまた良いなあと思っております。
また次回。



*映画をメインに劇伴の音楽プロデューサーをやっています。
音楽打ち合わせの時には、具体的な映画のタイトルが飛び交うことが多いですが、若い作曲家にとっては生まれる前の映画なんていう場合も多く、
どこから手をつけていったらいいかわからないなんて話も聞くので
打ち合わせで実際に出た映画とかを(不定期に、、、)紹介していきます。

(2024.5.8 改稿)


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