私の名は「○○」ー予想外の贈り物をもらった件
0.はじめに
一応自己紹介をしておく。私は、都内のあるオフィスビルで、施設警備員(もちろん非正規)をしている。本稿は、ある職務で起こった出来事について、断片的に触れたものだ。
1.ある夜の出来事
ビルテナントの「ある企業」社員たちが、ビル内で飲んだ後、ビルの周囲で乱痴気騒ぎを起こした。そのなかで、ビルの備品が「微妙に」(訴えるほどのものではない)破壊された。
2.翌日の防災センター
上司「君はハイエナみたいだから、嗅覚が利くだろう。防犯カメラで、証拠映像を集めておいてくれないか?」
私「(お前がやれよ。やったところで、金にならないし、どうなるかも予想できる。でも、前々から、「あの企業には、一度釘を刺しておかないといけない」とは思っていたんだよな)わかりました」
そして、私は、キーパーソン2人を見つけ、彼らの動きをエレベーターから追い、「ある企業」の従業員であることが間違いないことを特定した。
3.数日後の防災センター
出勤すると、豪華なお菓子が休憩室机に置いてある。
私「これ何?」
同僚「この前暴れた「ある企業」から、お詫びの品だって」
私「ふーん(そう言えば、上司から事後報告を聞いていないな)」
4.事の顛末
その後、上司が、この件について、私に「直接」語ることは一切なかった。いつものことだが、この上司は、「全てを」自分の手柄にして報告したんだろうな。本当に、いつも通りだから、予想できていたけど。
5.序論
私は、個人的にお菓子が欲しかったわけでも、お褒めの言葉が欲しかったわけではない。
「当該企業」の従業員は、一部ではあるが、かなりやりたい放題にやっていた。それに対して、私は、正直ムカついていた。だから、「この企業」に、何らかの形で釘を刺しておきたかった。正直、お褒めの言葉を頂いても、給料に反映されるわけではないし、出世なんて全く無縁である。意味がないのである。
では、「手柄を独り占めにした」この上司にムカついているのか。それは、イエスでもあり、ノーでもある。今回の件については、怒りは微塵もない。私なりに納得して行ったことである。そもそも、このようなことは「いつものこと」なので、こういう結末になることは予想通りであった。
この上司に関しては、そもそもムカついているという点では、イエスである。私の給料の2倍はもらっている正社員のくせに、ろくに働かない、たまに首を突っ込んでくると、状況をかき回す。「労働者としては」何一つ、褒めるところがない。ただ、このことについては、繰り返し書き込んでおり、今さらネタにすることでもない。
6.本論
では、今回の書き込みの目的は何か。ここで、ようやくタイトルに戻る。
この1件で、私の心に残っていること。それは、上司が私を「ハイエナ」と評したことである。
「ハイエナ」
何かあまりかっこよくない。そもそも、私は、完全に猫派なのである。例えるならば、ネコ科のハンターにしてほしかった。しかし、同時に、私自身は、決して「ネコ科に例えられる」人間ではないことも重々承知していた。
では、動物に例えるならば、何がしっくりくるのだろう。そのことは、疑問に思っていた。そこに突然登場したのが、上司の「君はハイエナ」というフレーズだったのである。正直言われた瞬間も、そんなに不快ではなかった。そして、何度も頭の中でリフレインすると、これでいいのではないか、という気持ちになった。
7.結論
「私は、ハイエナである」
このフレーズは、今後ずっと使わせてもらおうと思っている。そういう意味では、「何一つ見習うところがない」この上司からの「予想外の」贈りものと言える。その点は、複雑な気持ちである。それだけで、彼を許す気にはなれない。
ただ、出所は何でもいい。言った本人は既に忘れているだろうから、あとは私が好き勝手に利用するだけである。
「私はハイエナ」
私は今、誇らしい気持ちすら感じている。
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