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マジキャリのキャリアデザインコースを修了して


1.受講に至った経緯

 私は34歳でオーストラリアのワーキングホリデーから帰国後、特にやりたい仕事がなかった。むしろ、何が自分に向いているのか分からず、でも生きていくためにはこれから数十年と働かなければならないというマイナスな感情しかなかった。
 いつかは結婚したい、間に合えば出産して子育てもしたい。でもその前に、最優先で世界旅行の夢を叶えたい。となると、今後はオンラインで仕事ができ、時間と場所に縛られないような仕事がしたいとここ数年考えていた。そして、これから数十年働かなければならないのであれば、「働いていて少しでも楽しいと思えるような、自分に合った仕事のスキルを身につけ、オンラインで働けるようになりたい」と切に願っていた。それが何かをプロの手を借りて見つけることが受講を決めた理由だった。 

2.これまでの私のキャリア

 私は新卒で5年間総合病院で事務職として勤務し、カナダへのワーキングホリデーに伴い退職。カナダから帰国後、オーストラリアまでの2年半はコロナ禍だったため、短期の派遣事務として複数の会社で勤務。派遣を選んだ理由はバイトやリゾバよりお給料が高く、短期の仕事でも紹介してもらえ、契約終了と同時に後腐れなく退職できるから。
 贅沢を言わなければ今後も事務職で生きていけるとは思う。ただ、これまで事務職をしていて仕事を楽しいと思ったことはあまりなかった。そもそも事務職を選んだ理由は、コツコツと仕事ができそうで、営業のようにノルマを課されたり、接客業のようにクレームの対応をしなくていい、また肉体労働でもないという理由だった。
 だが、カナダやオーストラリアではオフィスで働けるほどの英語力はなかったし、せっかく期間限定の海外に行ってまで日本と同じことはしたくないという思いがあり、色々な仕事を経験した。日本語で働く環境を少しでも避け、自分の英語力でも働ける環境となれば肉体労働になった。ホテルのハウスキーパーや洗車スタンドの車内清掃、農場での収穫や計量の仕事…。それなりに楽しいと思えた仕事もあれば、ただ生活するためだけに働いた仕事もあった。
 ある日、ハウスキーパーの仕事中に腰を痛めてしまった。勤務日数を少しセーブして働いたが、腰痛でやはり以前のようには働けなかった。体の健康を失い、勤務日数を削ったことで金銭的余裕がますますなくなっていった。それが原因で精神的な余裕も失い、三重苦の負のスパイラルに陥った。そのどん底の中で、ある程度余裕を持って生きていくためには、この3つは切っても切り離せないのだと悟った。特に、西洋のように経験を重視するような社会においては経験ことが正義で、スキルがなければ自分の希望する仕事には運に恵まれない限りは無理だった。日本と西洋は違うと言えど、私ももう30代半ばで、これから先は生きていくためだけの労働はもうしたくなかった。自分に合った仕事を見つけ、スキルを身につけてしっかり稼ぎ、少しでも楽しみながら、世のため人のために働きたいと強く思った。

3.マジキャリ受講を決めるまで

 そういう理由で、オーストラリアから帰国後は自己分析に取り組んだ。YouTubeやテレビで言われている方法を試したり、自己啓発系発信をしているインフルエンサーの無料メルマガを読んだり、キャリアスクールの説明会に参加したり、キャリアコーチングの無料カウンセリングを4社受けたり…。当初は1ヶ月の療養予定だったが、腰痛がひどすぎたせいで2ヶ月経っても全く良くならず、その働けない時間を有効活用できたことは不幸中の幸いだった。
 色々試した中から最終的にキャリアコーチングにたどり着いたのは、自分で自己分析をしてみても、これまでの経験や人から褒められたこと、自分が興味のあることに引っ張られている気がして、結果をイマイチ信用できなかったからである。これは過去の経験からきていると思う。
 私はコピーライティングに興味があり、20万支払ってオンラインライティングスクールに入学したことがあった。クラウドワークスで案件を何件か獲得して仕事をしたが、それらは全てコピーライティングではなく、SEO記事を書くものだった。仕事をいただけるのはありがたいが、正直書いていて楽しいとは思えず、オーストラリアで腰を壊したタイミングで書くことを止めてしまった。そのため、本当に自分に向いていることが分からないうちにキャリアスクールに大金をはたいて入会するのは危険だと判断した。
 そして、キャリアコーチングで中からマジキャリを選んだ理由は、無料カウンセリングを担当して下さったコーチが予定時間をオーバーしても丁寧に話を傾聴してくださったからだ。新しい自分が深く掘り起こされていくのを感じ、マジキャリなら本当に欲しい答えが見つけられそうだと感じた。キャリアデザインコースでも仕事をしていない私にとってはものすごい大金で、振込ボタンをタップするのに「本当にこれでいいのか?本当に必要なのか??」ととても怖くなった。
 しかし、自分のやりたいことが曖昧なまま元の生活に戻ると、結局ワーホリ前やワーホリ中の私と何も変わらず、本当にやりたいことが分からないまま、生きていくために特に楽しくもない仕事をし続ける未来が続いていることはわかっていた。「それだけは絶対にイヤだ!そこからは何が何でも抜け出したい!今受講しなければ、喉元過ぎれば熱さを忘れるの如く、あのどん底に落ちて4回もバーンアウトして悟った私の思いがなかったことになる。そんなのあまりにもあの時の自分がかわいそうだ!あの経験を活かさないといけない」と改めて思い直し、絶対に1ヶ月間は時間を取ってしっかり自分に向き合うと誓った。

4.実際に受講してみて

 さて、私が全5回の受講で達成したいのは、プロの手を借りて自己分析をしっかりした上で、自分が働いていて少しでも楽しいと思えるオンラインの仕事の職種を見つけることだった。
 そのために、実は初回セッション後にコーチの変更を事務局にお願いした。自分には傾聴型のコーチが合っていたのだと感じたからだ。特に問題があったわけでもないのに申し訳ないという気持ちはあったが、初回セッションのコーチと「マジキャリ期間中は自分に素直になりましょう」という約束をしており、そのコーチには100%を話せなさそうだという直感があった。だから、変更できるか分からなくても、勇気を出して違和感があったことを話してお願いしてみることにした。結果、要望通り傾聴型のコーチに変更していただき、新しいコーチとの初回セッションでは特に違和感なく、自分の話したいことをしっかり話して満足して終えることができた。
 それを強く感じたのが、初回のセッションで扱う人生の輪が10点満点になった時の気持ちをイメージしたときだった。ただ叶った時をイメージするだけだが、どういう気持ちになるかを具体的に想像するだけで、まだ何も現実は変わっていないのに、心がとても軽くラクになったのを覚えている。「あぁ、こんな軽やかな未来にたどり着きたい」と強く感じた。より一層、この未来を手に入れられるように1ヶ月を最大限活用しようと思えた。
 とは言えど、毎回のワークはボリューミーな上、セッションをより充実させるために任意で追加のワークにも取り組んだため、結構しんどかった。自らやりたくてやっているはずが、途中から、特に後半2回のワークは無理やりなんとか絞り出しているという感じだった。一応終わらせたものの、あまりにも答えが思いつかず、本当にこんな答えで問題ないのかコーチにシートを確認してもらうこともしばしばだった。どこまできちんと回答できているのかわかない状態でも上手く導くのがプロの仕事。ワークをしながら引っかかってたこと、モヤモヤしているところを聞き出し、どういう気持ちがするのかを丁寧に洗い出してもらった。
 5回のセッションを通して最も感じたことは、自分ひとりではあれほど深く自分を見つめられなかっただろうし、何か感じることがあっても、言葉にならずぼんやりした感覚で終わっていたことが多かったと思う。コーチがそこを丁寧にすくい上げ、言葉によって輪郭が現れると「それだ!」「そういうことなのか…」「なるほど」と感じたことが何度もあった。
 特に、自分の強みを見つけるワークではきちんと客観的に見た自分が浮かび上がってきた。自覚していることや、人から言われて自覚していることももちろんあったが、初めて言われたこともあった。中には、「これは自分には当てはまらないのでは…?」と感じるような、到底自分にその強みがあると思えないことも入っていた。しかし、コーチの話を聞くと強みとして納得できるものになっていた。
 また、興味がある職務内容の求人票を見たときに、興味があるはずなのに、条件面を見た瞬間に一気に気持ちが冷めてしまったことがあった。ワーホリの時はこうはならなかったのに一体何が違うのか、何が原因なのか、ただ勤務条件で働きたくないだけなのか、ワケが分からなかった。それを正直に話し、今回とワーホリとの違いを掘り下げていった結果、私は純度の高いwant toを突き詰めていくことが今後の人生を幸せに豊かに生きていくカギだと発見できた。
 さらにもう一点、今後仕事をしていく上で避けた方がよい環境もしっかり洗い出せたことは大きかった。少しでも楽しく仕事をするなら環境はものすごく大切だ。どういう環境で自分はストレスを感じるのか、縮こまってしまうのか、つまらないと思うのかなど、できるだけ遠ざけるべき環境を具体的に知ることができた。

5.【まとめ】これからの生き方

 私が探していた「自分が働いていて少しでも楽しいと思えるオンラインの仕事の職種」は何だったのか?最終的にオンラインでも職種でもないところに着地し、自分でも驚いた。
 私にとって最も大切なのは、今自分が最もワクワクするやりたいことを叶え続けることだった。オンラインや仕事はあくまでそれを叶えるための手段でしかなく、やりたいことがその都度変わっても、つまり、やりたいことに一貫性がなくても、結果的にずっとやりたいことを実現させ続ける生き方をしていくことで、未来のありたい姿に近づいていく、という結論になった。
 冒頭で書いたように、今の私が最優先で叶えたいことは世界旅行。それを2026年に実現できるようにとにかく詳細に2年間のプランニングをする。そして、世界旅行を叶えるために環境を選んで働く(休みが取りやすいとか、比較的興味のある職務内容とか)。
 今回の着地点は具体的とも抽象的とも言える。この職種というのがあれば、ある意味ラクでよかったのにな…とも思う。それゆえ、これから先も仕事に関しては何が向いているのか何度も悩むと思う。だが、その都度「今自分が最もワクワクして叶えたいと思うことは何か?」に返り、それを叶えることに取り組み続ける人生にしていきたいと思う。