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大学院入試のお話(2)
前回(大学院入試のお話(1))の続きになります。そちらを読んでからこの記事も読んでいただけると嬉しいです。
1. 志望校決め
4年制大学を卒業してから大学院への進学を検討する場合は、大きく3つの選択肢が考えられると思います。
まず1つは、そのまま通っている大学の大学院に進学すること。2つ目は通っている大学とは違う国内大学の大学院に進学すること。3つ目は海外の大学院に進学することです。
結論から言うと、私は現在通っている大学とは違う国内大学の大学院に進学したいと考えました。理由は、自分が院生になってから研究したい内容と同じようなことを専門にしている先生が、私の通っている大学にはいらっしゃらなかったからです。
この点がこれまで経験してきた「入試」と大きく異なるところで、偏差値とかではなく、自分が研究したいことをベースに志望校を決めるのが大学院進学では重要だということを強調しておきます。(ちなみに海外の大学院に進学する考えはなかったのか?という点についてですが、経済的にも厳しいかなと思い、最初からあまり考えていませんでした。)
しかし、国内の大学院に進学する!といっても、1つに絞ることはかなり困難でした。そこで私は、とにかく大学院の説明会に参加しよう!と考えました。特に最近はオンラインでの説明会が多く実施されていたので、少しでも興味のあるところにはどんどん申し込んで、実際に先生にも相談させていただきました。(多分、全部で5回くらい参加しました)
そうしていくうちに、「ここが自分に合ってるな!」、「ここではちょっと自分の研究ができないかな」などの感想を抱くようになり、それらをもとに最終的に1つの大学院を志望校として絞り込みました。
2. 入試対策
さて、志望校が決まったら、あとは入試に向けた対策をすればOKなのですが、だからこそこれが最大の山場でした。
まず、大学院入試では志望校が決まったら、指導を希望する先生の研究室にお邪魔し、説明会の時には話しきれなかったことなどを話すために、「研究室訪問」というものを行います。
もちろん軽々しいものではないので、きちんと相手の先生にメールを送り、予約を取って、あらかじめ話すべき内容をおよそ決めてから行くという流れになります。そこでもし、指導を希望する先生が指導できないような研究内容を伝えたら、おそらく先生側からその旨が伝えられると思うので、違う大学院or先生を探したほうがいいと思われます。なので、この研究室訪問は双方のミスマッチを防ぐためにも、お互いにwin-winなのではないかと思います。
次にすべきは、筆記試験と面接の対策です。正直、研究室訪問が無事終われば、あとはここの出来で合否が決まると思います。
まず筆記試験の対策ですが、私が受験したところは、英語で書かれた専門科目の内容に関する試験のみでした。なので、かなり対策は単純で、とにかく①大学の図書館で、英語で書かれた言語学、第二言語習得論に関する入門書を読み込むことと、②読みながらわからなかった単語や専門用語などをノートにまとめておくことの2点を集中的に行いました。大学受験の英語の学習法にとても似ているかなと思います。
ちなみに、試験の問題で問われるのは大きく2つで、1つは本文の内容を要約する問題、もう1つは本文中のある部分に下線が引かれており、それについての自分の意見を述べる問題でした。要約の対策としては、とにかく自分の言葉で「つまり、こういうこと」というのを説明することを考えながら読むようにしていました。そして、完成させた要約を大学の先生などに見てもらって、よりよい解答にするためのポイントなどを押さえていくようにしました。自分の意見を述べる問題に関しては、大学院の試験にもなると、答えという答えが必ずしも存在するとは限らないため、「論理的に考えてこういうことが考えられるのではないか」という内容を記述することと、そう考える根拠となる事実(知識)や思考回路を言語化できるようにすることを意識していました。
次に面接対策ですが、正直あまり(ほとんど)していませんでした。というのも、研究室訪問をした際に、志望理由や研究したいことはある程度伝えていたので、聞かれたとしても、それを復唱すればよかったからです。また、面接では主に研究計画書のことが聞かれるのですが、書いたり先生に見てもらったりする過程で、「こんなことが面接で聞かれそうだな」というのが分かってきていたので、それに対する自分なりの答えを用意しておけば怖くない!と思っていたのも理由の1つかなと思います。
今回はこの辺で。次は院試本番前後のことについてお話しします。