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Melodyneを用いたボーカルエディット実演会
2024年8月よりスタートした、Base Online(オンラインサロン)の新企画「週刊プロから学ぶ」。
【週刊プロから学ぶとは・・・】
・様々なジャンルの音楽の「プロ」の方の講義をオンラインで生で聞ける
・全ての講義はアーカイブとして残り、いつでも復習可能
その「週刊プロから学ぶ」で実施された講義のダイジェストをまとめました。
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講義概要
Studio One縛りミックスコンテストでも課題曲となった、
オトメモード / MINΛTO feat. nayuta の楽曲を使用しました。
本講義のためにボーカルを宅録で再収録した素材を使用し
David Shimamoto氏にMelodyneを用いたボーカルエディットの実演と解説を行っていただきました。
1.使用DAWについて
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<ボーカルトラック・2mixオケトラック全てにMelodyneを通す>
たまにPro ToolsセッションでMelodyneプラグインを挿した状態で納品を指定されることもあるんですけども、特に指定がない場合は普段はReaperに取り込んで作業しています。
ARAのバージョンを使っているので、まず使用するトラック全てにMelodyneをまず挿していこうと思います。
これで4つのトラックにMelodyneが挿入されました。取り込みが終わりましたら、オケのトラックは、ごちゃごちゃピッチが飛び回ってもしょうがないので、アルゴリズムをUniversalに変更し、1本化します。
作業は全てMelodyne内で完結させるために、オケトラックも同様に取り込むとのこと。
<Melodyneで取り込んだ際の注意点>
Melodyne5から導入された、〇〇という機能がですね、デフォルトで入ってるんですけども、これが有効になっていると、△△というメリットと引き換えに、いろいろなトラブルの元凶になりえます。なのでまず全て無効にしていきます。
気になる〇〇、△△の部分はサロンに入会してお確かめください!
2.Melodyneを用いる場合の基本の心得
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<全体を通して聴くことを複数回繰り返す>
細かいところを繰り返し聞いていると、どうしても視界が狭くなり出します。
何よりですね、人が感じるピッチ感とかタイミングのヨレとかって、前後関係がすごく大事で、例えばちょっと外れているピッチでも、その前何小節どのくらい外れていたか、あるいは上下していたかとか、その後何が続くかによって聞こえ方が全然変わってくるんですよ。
で、リズムもちょっとずれているなと思っても、実はその音がずれていたんじゃなくて、その前後が速かったとか遅かったとかいうことがあります。
そういうことを考慮するとき、細かいことを繰り返し聞いても、本当の全体像が見えてこないので、僕はなるべく細かいところを聞かずに、全体を通すことを何回繰り返すかというところで作業をしています。
なるべく通して聞きながら直して、次、頭から流して、また気になったところに直していくという感じですね。
<スプリットツールと仲良くなる>
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ピッチをちょっと変えたいなというときに、やり方はいろいろだと思うんですけども、いろいろあると思うんですけども、スプリットで割ってしまったほうが細かい制御が可能なんですね。ここ(画面で赤く選択されているしゃくりの部分)の上下を変えたりとか、ちょっとここのカーブが気になると思ったらスムーズにしたりとか、いろんなことができるので、スプリットツールをストレスなくスムーズに呼び出せるように訓練するのが2つ目のポイントだと思います。
この後の実演ではスプリットツールを使いこなし、瞬き厳禁のスピード感で、実演いただきました!気になるその様子はアーカイブ動画をご確認ください!
3.ピッチ修正実演1周目
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<極端にタイミング・ピッチがズレているところから手を付ける>
最初に言いましたように、複数回通すんです。いつも1回目は極端にピッチがずれているところ、極端にタイミングがずれているところがあると、まずフレーズを作り込む以前に気になって音楽に集中できないので、まず1回目通すときは、いつも聴いて明らかに気になるところをサーッと直すところから始めます。
4.ピッチ修正実演2周目
<細かい演奏ニュアンスにフォーカスして聞いていくためのマル秘テクニック>
2周目からはちょっと細かい演奏ニュアンスにフォーカスして聴いていこうかなと思います。この時にですね、僕普段モノラルで聴くようにしてます。今はちょっと配信のルーティングの関係でヘッドホンをしてますけども、普段は100%スピーカーでやってます。
ついでにいわゆる〇〇的なもので聴いている状態、このサウンドに変えてもう少し音像に飲まれずに集中して聴けるようなバランスを組んで、2周目に突入しようと思います。
聞いている音をモノラル、そして〇〇的なサウンドを再現して、一瞬にしてよりボーカルのニュアンスに集中できる環境となりました!
この作業効率爆上がりのマル秘テクニックはサロンに入会してお確かめください!
5.メインボーカルのグルーヴコントロール、ニュアンス調整の追い込み
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結構ね、最初この曲聴かせていただいた時に始める方から割と歌唱がタイトじゃないですか。
跳ねるところはしっかり跳ねるし、このちょっとタイトなところで音価を短くしてキュッてグルーヴ感を出すような歌い方とかを割と心がけていらっしゃるなと感じたのに対して、一番最後のワンフレーズですね。
「恋心さあ」っていろんな表現の仕方ができたと思うんですけども、なんとなく棒に聞こえたんですよ。なのでこれをちょっとタイトにした方がいいのかなと思います。
Shimamotoさんが他のセクションとのグルーヴの違いを感じたというサビの最後の1節、どのようにタイトかつ跳ねるように、ノリを出していったか、サロンに入会してお確かめください!
6.メインボーカルとハモりの調整
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この後はメインボーカルに対して左右2本のハモリトラックのニュアンスを合わせていく作業を実演いただきました。
少々細かいですが、やるとやらないとでは全然聞こえ方が変わってしまう、丁寧かつ、迅速な作業はサロンに入会してお確かめください!
質問回答コーナー
リアルタイムで出た質問をShimamotoさんに回答していただきました。一部抜粋してまとめました。
Q:Reaperを使うきっかけや、良いと思っている点を教えてください。
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Reaperでやるきっかけになったのは、それまで使用していたMelodyne3 Studioのスタンドアロン版がWindows10の環境で動作が難しくなってきたな、環境どうしようかなってときに、ReaperとMelodyneプラグインをARAで動作させるのが一番ワークフローがスムーズでで速いことに気づきました。
実はReaper使い始めたのはあくまでもメロダインを動かすのが土台として触って良かったというので使うようになったんですけども、いろいろ他機能で、軽量で、安いんで、皆さんぜひ試してみてください!
その他質問タイムではここには書けない、プロの現場のリアルなやり取りの現状や、受講者へのアドバイスなど、盛り上がりました!
「週刊プロから学ぶ」。
毎週その道のプロフェッショナルがここでしか話せないすぐ実践できるテクニックを生配信!そしてサロン会員の方はいつでもアーカイブを視聴可能で、生配信に参加できなくても問題ありません。その場ではわからなかった箇所もじっくり反復復習することで、自分のペースで理解を深めることができます!
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