市バス等1日乗車券の種類のあり方を眺めて「なごや歴史満喫バス」を考えてみる
はじめに
名古屋市交通局は様々な「1日乗車券」を販売している。
市バス全線1日乗車券
市バス・地下鉄共通全線1日乗車券
地下鉄全線24時間乗車券
ドニチエコきっぷ
メーグル1DAYチケット
市バス全線券(地下鉄共通およびドニチエコ含む)はゆとりーとラインについては「平面部」のみ利用可能であるが、高架部分に関しては「原則」利用不可となっている(「試用期間(令和5年10月21日(土曜日)から令和6年3月31日(日曜日))」として令和5年3月31日時点で18歳未満の方のみ「特別に利用可」となっている)
また、あおなみ線に関しては各種共通券は利用不可となっている。
メーグル1DAYチケットは「メーグル」「C-758」と「歴史満喫バス」のみが利用可となっている。特典に関しても他の1日乗車券で受けられる「なごや得ナビ」の特典とは違い、メーグル運転区間沿線の施設や店舗での特典が多くなっている。
なごや歴史満喫バス「伸び悩み」の理由
ここで、試験運転が終わったなごや歴史満喫バスが「伸び悩んだ」理由について何点か取り上げたいと思う。
まず「拠点」としての金山が弱いという点。地元エリア以外からだとまず名古屋にある駅で思いつくのは「名古屋駅」。そこからバスがないと多くの人は鉄道を利用して直接神宮前や有松に行ってしまうと思われるからだ。特に外国人目当てとなると尚更である(必ずしもセントレアから来るとは限らない)。
2つ目は「メーグル」としての「なごや歴史満喫バス」に旨味がないという点。メーグル1DAYチケットはメーグル運転区間沿線の施設や店舗での特典が多いものの、エリア外の熱田神宮周辺でも若干特典が受けられる程度で有松あたりに至っては全くない。これでは「メーグル」の範囲内で楽しんだ方がコスパが良い。
3つ目は「メーグル」としての「なごや歴史満喫バス」を見た時に「本数が少なく利用の際の縛りが強すぎる」点。つまり沿線は「なごや歴史満喫バス」以外に利用するバスがなく本数が少ないため、少しのロスが後々響くケースも生じることが多々ある点。
4つ目は3つ目に関連する点だが、「なごや歴史満喫バス」の七里の渡し〜船方間はそこまでバス停の距離は離れているようには感じないが、そこから先の箇所、特に大高・桶狭間・有松のバス停の距離が離れすぎている点。古戦場内や大高城→丸根砦の移動を徒歩で行う方もいらっしゃることを考えると、桶狭間寺前や丸根も停車させるべきではなかったのか?また「有松小学校の方が有松の街並みに近い」と以前の「なごや歴史満喫バスの試乗前感想など」でも触れた。
なごや歴史満喫バスが「メーグル」になる必要はあるのか?
以上から考えても「なごや歴史満喫バス」を「メーグル」のようにするのは些か無理があったようにも感じる。ただ、他方で自動音声による案内等はよく出来ているし、むしろ「ナビゲーター」としてのバス路線という位置づけであるならば、経路等を再編させて1日数本でいくつかのルートを設けるみたいな感じでも良いのかもしれない。また、「乗って良かった」と思わせるような特典や企画があれば「今回」のような微妙な結果よりは良い方向へ進むのではないかと感じる。
なごや歴史満喫バスが「名古屋駅」に乗り入れない理由
多分、ここが私の中で気になった点だろうけど、多分1年前の「高速1系統」の運転終了とも関連するのでは無いかと考えている。
(1日乗車券の話は続く→メーグル編へ。/関連の項も検討中)