じくう(仮)第一話/創作大賞2024/漫画原作部門
あらすじ
とある未来。
ついにタイムマシンが実用化され改良化された時代。
それは人類最大の歓喜であるはずだった。
当初は学者たちの「歴史研究」をより感度高めるために活用されるはずであった。
しかし、他方で「科学」において「禁忌」とされ、厳罰とされた技術の開発者には居場所がなく、悪しき企てをするものの「甘言」に乗せられる形で過去の地へ「逃れる」こととなった。
やがてその「禁忌」が大きな紛争を起こすことに。
それを阻止するためにとある組織がつくられることに……。
補足(内容/留意点)
このストーリーは「この世の理を護るもの」と「この世を『変えて』新たな世を『再生』するもの」、そして「『再生』するものによって生み出された『魔物』」との戦いに顔戸や西浦といった主人公たちが巻き込まれていく話です。
現代と「タイムマシン」の性能向上が行われた未来と2つの舞台が主でありますが、途中から様々な「過去」にも行ける設定となっております。
話のプランは数年前から準備していたものの、主人公を誰にするかとか話の方向性が固まったのは実は執筆二週間ほど前であり、仕事など多忙の中書いているため、キャラの詳細設定など多少粗のある表現も目立つかもしれません。
補足(キャラ)
顔戸(ごうど)龍一朗→とある「事故」で「父母」を亡くし、父の親友であり親戚の駒田塩太郎の家に引き取られている。高校入学後のとある事件で「事故」の真相を思い出すこととなる。
西浦智見→父は絵描き&写真家。転校を繰り返す日々で高校入学直前に顔戸の住む町に引っ越すこととなった。SF好きでSF愛好部所属希望。
駒田塩太郎→龍一朗の養父で龍一朗の父とは親友。実は大食い大会常連。
駒田真美→塩太郎の妻で龍一朗は甥にあたる。
顔戸真一朗→顔戸の父であり塩太郎の親友
四天寺→時空安全官「セラフューン」の軍団長の一人
五位堂→時空安全官「セラフューン」の新人見習い。
立花七千凰→四天寺とともに登場する「セラフューン」の「提携部隊(チーム)」の一員
亀山美佳→高校の歴史の先生
ボス→とある組織のボス
西浦憲一→智見の父。放浪の画家(写真家)。画家になる前の記憶がない
西浦暦美→智見の姉
駒田萩野→暦美の友人
他多数
第一話
ここはとある遠い未来。
とある会議室で作戦会議が行われた。
「これから作戦を遂行する。ご準備願いたい」
とある人物が話しかける。
「作戦遂行のため、ボスにも一緒に現地に向かってはいかがでしょうか」
ボス「そうだな。一度現地に向かうとするか。護衛のものの用意も頼む」
「はっ(これで準備は万端だ……あとは…………)」
-----------すこし経った未来に--------
ここは 時空安全官「セラフューン」 の本拠地。
「おい!五位堂!!お前また設定間違えたのか?」
上司に叱られる五位堂
「なんで『2020年』のところを『2002年』と間違えるんだ」
五位堂「手元がつい滑って……」
上司「『2020年』と『2002年』って。赤子が大人になる手前になる年ぐらいの違いだぞ。まだ18年程度で済んでいると思っているけど、これが100年200年の違いだったらどうするんだ?」
五位堂(やや反省している感じの表情)
上司「う〜ん。反省しているように見えないんですがこの人どうしましょうか?軍団長」
軍団長「そうだなぁ〜〜」
---------現代に-------
ここはとある墓地
とある家族が墓参りをする。
墓石には「顔戸家之墓」と刻まれていた
家族は一通りの手入れを行い、何かを語りその場をさった。
その家族がしばらく歩くと別の家族が引っ越しを行っている様子が。
どうやら今日からこの家に住むらしいが、まだ表札の準備までできていなかったらしい。
やや髭が生えた親父さんと髪が長めの女性、そして高校生にしてはやや低い感じの身長の男の子。
男の子はペンダントを持ち「お母さん。今日からこの家に住むよ」と呟いていた。
そして
家族が家に帰ったその夜……。
表札には「駒田」「顔戸」の文字が。
中では、一人の男がつまみを片手にビールを片手に呟いていた。
皿にはスルメ、柿ピー、チーズと馴染みのあるものばかりだ。
塩太郎「な〜なんでおまえが先にあの世にいっちまったんだ。真一朗」(泥酔)
真美は塩太郎を横目にビールを注ぐ
塩太郎「俺は聞いてないぞ。お前は結婚したら年老いて死ぬまで俺の友達だっていっていたじゃないか?なんで息子置いて妹とともにあの世へ行ってしまうんだよ!!!」
真美(理解しつつも呆れながら)「またこの話ですか。確かに……まさかあの事故で兄を失うなんて……そんなこと思いもよりませんでした。しかし……あれは『事故』だったんです。仕方ないんです。そう思い聞かすしか他……」
塩太郎(テーブルに拳)「分かってるよ!!分かっているからあれが『事故』であることが……俺には……俺には何も出来ないなんて……」
龍一朗のベッド。
夢の中、彼は何かうなされていた。
× × × ×
とある夜の話
小さい頃、謎の魔物に襲われ両親を失った龍一朗。
そして見た目は「宇宙服」のような服に身を纏ったもの数名が「魔物」らしきものを退治し、「宇宙服」を身に纏った一人の大きめな男によって抱き抱えられる龍一朗。
彼が持っていたかばんの横に小さな鍵の形をしたキーホルダーのようなものがついていた。
× × × ×
時は変わりGW後のとある朝。俺はとある友人と高校へ向かった。
(通学風景)
西浦「おふぁよ〜ごーど」
顔戸「お前くは〜(眠い)。どうすぃた」
西浦「なんか眠たいのが〜ふぁ〜」
顔戸「お前も眠たいんかい」
西浦「だって、今流行の『SFドラマ』見てたら夜中の3時ごろだったし」
顔戸「いや、途中で見るのやめて寝ろよ。なんか変な夢見て寝れねーんだ」
西浦「ゴールデンウィークかな?と思ったら終わっていたことに気づいて」
顔戸「暦ぐらい確認しろよ。でどうするんだ大丈夫か1限」
西浦「ま、なんとか」
顔戸(ほんとなんとかなるんかなぁ)
(放課後)
顔戸「ほら、1限目の美佳先生に叱られたし。おまけに『居眠り小僧』ってあだ名が」
西浦「恥ずかしいからそのあだ名で呼ばないでください」
× × × ×
西浦「〜う、う〜ん?」
美佳先生「今日で何度目?私の授業になるとすぐ寝てるから、今日から『居眠り小僧』と呼ばせていただくわ」
× × × ×
西浦「思い出すだけでも恥ずかしいから……でどうするの?ごーど」
顔戸「俺、用事あるから。バイトの面接もあるし」
西浦「そっか。今日、部活ないし先に帰るね」
西浦智実。俺の親友であるがどこか変な奴。
ちょうど引っ越しの際顔を合わせたのが始まりで、ペンダントを持っていた。そう。あの墓参りの帰り出会った少年。
(高校入学から自己紹介、授業態度まで一通りの流れを遡る)
部活はあの調子でまんまの『SF研究会』に所属。近未来モノには目がなく、最近のスターなんちゃらとかの映画でもハマりまくって俺や他の友人に感想を喋りまくる……。
そういえば気になっていたのだが、姉の暦美さんは……。
× × × ×
「今は智実は留守ですが」
顔戸「わがまま言って申し訳ありません。暦美さんの研究成果を見せてもらえませんか?萩野さんから噂を」
暦美「そ、そうですか。どうぞ」
(実は顔戸、大の歴史好きである。)
一部ではあるが暦美さんの研究内容を拝見した。
あまりにすごすぎて声が出ないほどだった。
(噂通りの人だ)
実は養父塩太郎の妹さんが暦美さんの友人であり、西浦と友人となった時養父が
「妹から聞いたけど、お前の友達のお姉さん。すごい歴史好きで研究家になったらしいって聞いたぞ。こーんな資料を一気に片付けたらしいからなぁ」
って、テーブル一杯の資料って具合に大げさに話したけど……その時は養父、話しながらご飯何杯お代わりしたんだ、って思ったりしたけど。
× × × ×
実は西浦のように部活が決まっているわけではない。実はいくつか候補が決まっていて。とは思いつつも……いや、それよりも養父に迷惑をかけられないとアルバイトすることも検討していて、あちこちで面接を受けていた。しかし……今まで……。
「確かに理由は分かったけど、今高校生の募集は」
「見た目がちょっと……派手か……な」
「もう募集は終わったんだ。すまんな」
こんな調子で16回も面接して不採用もしくは締め切り。
(たしかに、風貌的にはすこしヤンチャと言われても仕方ないけど)。
「あまり考えたくないけど……ま、受けて見なけりゃわからないっしょ」
顔戸が次の面接予定であるとあるコンビニまで足を伸ばす。
すると何か「宇宙服」を着た男が。
(ん??え?まさか?いやいや。これってコスプレでしょ。でもこんなところでコスプレするか?)
そう思う中、顔戸が歩く後ろの方で何か「バーン」みたいな異音が聞こえてくる。
(なんだ?さっきから爆発音のような変な音が聞こえてくる)
そう思いコンビニの駐車場をふと眺めると西浦が動けなくなった猫を手に抱えようとしていた。
(西浦、確かに変な奴だけど、心は……)
と思った瞬間、大型のトラックが何かをかわし損ねて西浦の目の前に向かって行こうとする。
(え?まじかや、やばい……どうすれば……)
自分の無力さに足がすくむ顔戸。
西浦は猫に目線が向かって動こうとはしない。
その時、謎の「宇宙服」を着た男が西浦に向かって飛び込もうとする。
(続)
リンク
じくう(仮)第二話|天晴甘味屋/りふ=なごやんの隠れ家 (note.com)
じくう(仮)第三話|天晴甘味屋/りふ=なごやんの隠れ家 (note.com)
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