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じくう(仮)第三話/創作大賞2024/漫画原作部門

第三話

「俺は……あの人を奪ったあいつらが許さない!!」
あたりの魔物を全て滅ぼした「宇宙服集団」と例の太刀の男。
コンビニの周りは瓦礫と化した。そんな中後ろからとある集団の声が聞こえてくる。
「なんかやばいなぁ。これ……なんかぶっ壊れて?……ってあれって先輩?立花先輩だよねぇ」

(ちょ、ちょっとまて?え?あの人が?まさか)

―――-??の世界―――-
…………ん~ここはどこだ?
「お目覚めですか」
自分が前見た宇宙服よりは軽装ではあるが、どこかで見たような未来感を感じる服で出迎える男。
「…………なんか未来っぽいけど。これってセットなのかな?」
「え??」
男は驚いた。
「いいえ違います。ここは……」
話を聞いた瞬間一気に驚きだす西浦
「え?え?え~~~~~。ほんとに?ここって」
奇抜ながらも立体感を印象とさせる様々な建物
空中浮遊を思わせる乗り物が飛び交う。

(なんかすごい。想像した以上に……)
西浦にとっては夢に見た「憧れの」未来の世界が「あたかも現実にあるかの」ではなくまさに今目にするだけではなく足を踏みしめていることに驚き、感動している。

しかし、西浦がこの世界内で実際に足を踏み入れているのは今あるビルの中の一部に過ぎない

西浦「こ、こんなに。すごい!!もっと見たいですがダメですか?」

すると係員のような人が西浦に向かって話しかける

「いいえ、ダメです」

西浦「なぜだめですか?」

係員「正直のところ、あなたのように過去の者がこの世界に入っても平気であることに驚いているのであります」
「本来は昔の者、過去の者がこの世界に入ることは『まれ』であり、しかも多くのものはなんらかの理由でたどり着いても適応できずに『入院』してしまいます」
「『退院』したとしても『本来の理でない過去の者』を受け入れることは理に反しており、記憶を消した上で護衛の付き添いのもと元の世界に戻すのが通例となっております」

西浦「そうですか……」

係員は引き続き語る。

「ただし、過去の世界に入り害をなすものに対して『戦う意志のある』ものだけは『記憶を消さずに』元の世界に戻される『誓約』が結ばれることがあります」
「今あなたが住む世界も、どうやらこの世界の悪しき行為を行う輩によって被害を受けていると聞きます」
「もしお望みなら『軍団長』との取次も考えたいと思いますがいかがでしょうか?」

「ここは時空安全官『セラフューン』の本拠地」もし……
――――――――(現代に切り替わる)――――
「……『誓約』を結ぶのであれば、私直々に『推薦したい』と思いますが……いかがでしょう」
どこか見に覚えのある「宇宙服」の者がつぶやく。
しかし、顔戸は戸惑う
「私も戦いを望んでいるわけではありません。しかし、過去に起こっている『不正な』異変は私の住む世界でも多大な禍根を残しつつある」
「申し遅れました。私は時空安全官『セラフューン』軍団長の一人……」

――――――――――(とある未来に切り替わる)――――

西浦が未来に「運ばれた」その夜……。

とある者がこう呟いた。

「まさか、懸賞金の顔の子供が……」

とあるチラシのようなその紙には懸賞金と西浦に似た顔が描かれていた。

そして、その紙の右下には「legend」の綴りが記されていた。

その者は、密かに「記憶を消す」作業を行なった振りをして西浦に強い麻酔をかけ、そのままどこかに運んでしまったのだ。

リンク

じくう(仮)第一話|天晴甘味屋/りふ=なごやんの隠れ家 (note.com)

じくう(仮)第二話|天晴甘味屋/りふ=なごやんの隠れ家 (note.com)

(続)
#創作大賞2024 #漫画原作部門 #少年マンガ

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