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私達のカラダにある縦のサイズに注目してほしい【ヒトの個性】
こんなことを言うのもなんですが、実は私、「自分は脚が長い」と思って生きてきました。
なぜなら、スポーツウェアのジャージの丈が短くて、基本つんつるてんになっていたからです。
なので単純に、私は上半身が短く、下半身の方が長いんだなと思っていました。
でも、このお仕事を始めてから、ヒトの骨格について詳しく知っていくうちに、私のこの考えは間違っていたことに気付いてしまったんです。
今回はこの骨格による「縦のバランス」についてお話ししていきます。
私は自分がお洋服を選ぶ時、気になっていたことがいくつかありました。
1つは先ほども書きましたが、パンツ丈が基本短めになってしまうことです。
これにより下半身が長いと単純に思っていたのですが、実は同時に相反するものも感じていたのです。
それが、トップスのウエスト位置が合わないことでした。
たとえば、ウエストにベルトが付いているようなデザインのワンピースは、実際の私のウエスト位置より高い位置にやってきます。
私が着ることで、ちょっとハイウエストっぽくなってしまうのです。
ジャケットも、私が着ることにより、ウエスト位置が高めにあるデザインとなってしまうのです。
でも、だからといって、私は座高が高いというわけでもないのです。
ちょっと辻褄が合わないところはあったのですが、当時はボトムスが短めになってしまうところだけに着目して、「脚が長い=上半身が短い」と単純に考えていました。
この矛盾点が解決したのは、キャラクターによる骨格の違いについて考えるようになったからです。
ヒトは約200の骨の組み合わせで、骨格が作られています。
実際には骨が長い、短いというよりは、傾きだったり、関節の付き方によって長さに違いが出てきます。
上半身、下半身などというざっくりしたものではなく、肩から胸まで、胸からウエストまで、ウエストから股下まで、股下から膝まで、膝から足底まで、この長さの比率はキャラクターによって違いがあり、骨格的な特徴としても表れてきます。
私は実際のところ、肩からウエストまでは長かったのですが、ウエストから股下までが異様に短かったため、相殺されて座高が高くならなかったのです。
今思い返してみれば、パンツのウエスト位置がちょっと深めだなぁとか、ストッキングがすごい上まで上がるなぁとかあったのですが、当時は人と比べることもなかったため、パンツもストッキングも、みんなそんなものなんだろうと勝手な解釈をしておりました。
骨格の特徴として知った時には、そんなところに落とし穴があったなんて!みたいな気持ちでした。
私達はキャラクターによって、骨格の長さが出るところ、短く表れるところなどに違いがあります。
これをrifascinoでは「縦バランス」と言っています。
これはキャラクターによって特徴があるため、似合うトップスの丈感やウエストをマークする位置、スカート丈など、キャラクターによって違いが出てきます。
つまり、ハイウエストのスカートは誰が穿いても脚が長く見えるわけではないし、クロップド丈のトップスは得意ではない人が着ると胴が長く見えてしまいます。
ファッションにおいて、誰にでも似合うモノなど存在しないのです。
そして、この「縦バランス」をうまく活かすことが、すっきり見せてくれたり、脚長効果が出たりするなど、素敵に見せてくれるポイントの1つになります。
「縦バランス」とは、知れば知るほど面白いものなので、これを知って、活かしてもらえたらと常々思っています。
MiKA
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