習慣化 +「オンラインイベントツール」の脱却の2023年振り返り
Happy holidays! EventHub代表山本です。
2023年のアドベントカレンダーもこれで最終日!
今年も皆の新しい一面が見れた素敵な企画でした。
弊社は50名未満のスタートアップ。25日のアドベントカレンダーを書く=メンバー半分が執筆するという、なかなか忙しい中大変な企画ではありましたが、皆手を上げて参加してくれました。
さて、今年は何を書こう。
昨年も一昨年も、ミッションや目指してる世界に関して書きました。代表の記事らしいといえば代表の記事らしい。
今年は、クリスマスというより大晦日的な気分で、個人として+会社の代表として今年を振り返り来年の心の準備をする記事にしようと思います。
へー、山本+EventHubにとってそういう2023年だったんだ〜、と気軽に読んで頂けると嬉しいです。個人の部分をすっ飛ばして会社の部分だけ読んで頂いても構いません👍
2023年:個人の抱負
年初に立てた私個人の抱負は下記の4つでした:
抱負をこれらにしたのは何個か理由があります。
1つは、2022年がEventHubと自分にとって結構カオスでがむしゃらに走り切った年であったこと。
ある意味ローラーコースターのようなエキサイティングな年ではあったのですが、目の前に必死で余裕がない年でもありました。「余裕・余白を持とう」という意図で、ミーティングを減らす、物を減らすという「減らす」ことを目標にしました。
「習慣化」の癖をつける、インプット・学習を増やす、という目標も、昨年ががむしゃら走る+アウトプットの日々過ぎて、コツコツした習慣化やインプットの時間が疎かになっていた反省からです。今年はもう少し余裕を持ち、「毎日の習慣」を大事にしようと思いました。
2つ目は、もともと自分が「習慣化」や「コツコツ努力」がとても苦手な性格であること。
自分は昔から、夏休みの宿題は最後の日にやるタイプ。瞬発力のエネルギーは高いけど、計画性がない性格です。
何かにハマるととことんハマってしまい、ドラマに生活が侵食されてしまう等怠惰な側面もあるので(愛の不時着を2日間で見切ったのは良い思い出・・・)、「習慣」から根本的に見直したいという意思もありました。
そんな典型的なMBTIのENFPタイプの私は、どこかで「「起業家」は瞬発力でがむしゃらに走る、でいいかもしれないけど、「経営者」はそれではダメだ」という焦りがありました。
2023年:個人の抱負の振り返り
・・・結論から言うと、今年の抱負は自分にしては結構頑張った方なのではないかな、と思います。💪
こんな当たり前なこともできていなかったのか、というのを晒すのも恥ずかしいですが、自分の振り返り日記のためにも何をしたのかを記してみます。
使ったツールやアプリ等の紹介もしてるので、「習慣化・コツコツ努力」に対して私と同じく相当な苦手意識を持っている人の参考になれば。逆に「これ使うといいよ!」等あればぜひ教えてください。
私個人ではなくEventHubの振り返りを読みたいという方は「2023年:会社の抱負」までスキップしてください笑。
実践:①「習慣化」の癖をつける ②インプット・学習を増やす
まず、大の苦手な習慣化。
これは、もう完全に一つのアプリに頼りきりました。
中身はめちゃくちゃシンプル。習慣化したい項目に対して毎日チェックを入れるというもの。
自分が立てた習慣項目は、紆余曲折し、年末自時点は下記に落ち着きました。各習慣項目も、結構アプリ等に頼っています。
カテゴリ:体の状態の数値化・可視化系
①体温を測る:10秒ぐらいで終わるので楽勝
②体重を測る:自分はAnkerのEufyLifeを使用。前まではScaleUp使ってた
③あすけんで食事を記録+サプリを毎日飲む:毎食全部記録し栄養バランスを細かくチェック。大変ですが慣れるとゲーム感覚になり、楽しいです
カテゴリ:インプット・学習
①ニュースを読む:朝の準備をしながらPodcastを必ず聴くという日課にしてます。毎朝下記を必須ローテーションにしています:
時間に余裕がある時はついでにThe Daily by The New York Timesを。ジャーナリズムとしてのクオリティが高く、とてもおすすめ。
②本を読む:忙しいと毎日読むのが大変なので、隙間時間にAudibleを使うようになりました。日本では高かったり入手しづらい洋書も聴きやすく、犬の散歩中や移動中にも本を読めるので助かります。ジャンルは問いません。
③経営・マーケティングに関するインプットをする:自分は仕事が忙しくなると没頭しすぎてインプットを怠る傾向があるので、ゆるいルールですが、何かしらのInput時間が取れれば✅、にしています。
だいたい下記のいずれかをすることが多いです。
Podcastを聴く
ビジネス書を読む
X/noteでインプット
他社の決算資料を読む
ウェビナーに参加する
Podcastは最近はSaaStr, All Star SaaS Fund, a16z, らへんをぐるぐるしていますが、他にもおすすめのpodcastがあったらぜひ教えてほしいです。
カテゴリ:運動・健康系
①犬の散歩: これは基本毎日行く。犬の散歩含め、平均毎日5-6km以上、1万歩ぐらい歩く
②ヨガまたはエクササイズ:自宅で筋トレとかヨガをやったらチェック。これはあまり毎日はできていない・・・
③水を1.5L飲む:水大事w
④Bed before midnight:深夜までに寝る。これは週毎の達成ボラが激しく、まだ習慣化から遠いなと反省
カテゴリ:数字・アドミン系
①EH numbers:事業計画の目標進捗数字等を吟味・手入れする時に✅を入れる。土日に貯めて作業する悪い癖があるので「毎日数字を触る」ために追加②Personal finance + admin:自分はアドミン系作業が苦手で、特に仕事が忙しくなると自分個人のアドミン周りが疎かになることがしばしば・・・入れてからは前より着手するようにはなった
総じて
まだ全部を毎日やる、からは程遠いですが、開始前と比べて遥かに✅の面積が増えました。途中からゲーム感覚になってくるので面白い。
「インプット・学習を増やす」も別の抱負として立てていましたが、「習慣化」の目標の中に項目として取り込んだので、自然と増えていきました。
実践:③ミーティングを減らす
これは、メンバーの皆から「全然減ってないじゃん!」ってツッコミが相当入りそうですが・・・笑
それでも実際年始よりは減り、少しは余裕ができたなという肌感はあります。
正直まだ全然道半ばではあるのですが、ミーティングを減らす+時間に余裕を持つで大きな手助けになったのはtoggl。こちらは昨年夏からずっと利用しています。
(最初は慣れるのに時間がかかりますが・・・)
全ての仕事に「営業」「採用」などカテゴリラベルをつけ、毎日毎分タイマーで測る、というものです。自分の場合はトイレ休憩や少し離席する時もタイマーを止めているので、純粋に集中して働いた時間のみを反映、と結構徹底運用。
これをやっていると、
「今週はあまりプロダクトに時間かけられなかったな」
「今週は●●に時間を費やし過ぎたな」
・・・など振り返ることができます。
また、毎週〜毎月の合計稼働時間も可視化されるので、労働量のボラも見ることができます。「自分が身体的に疲れるのは●時間を超えた時ぐらいからだな」という感覚も身につくのでバーンアウト防止にもいいかもしれません。
役員は勤怠管理もなく、マルチタスクが常だと思うので、そういう人にこそ良いツールかも。
実践:④物を減らす
先日、友人のJamesがこのような記事をあげていましたが、個人的にこれは大大大大共感。「物」への依存、「給料」への依存は人生の選択肢を狭めるので、物の所有はなるべくシンプルに、人生を支配しない程度にしたいと思う。
まず、自分は「物」の前に個人契約のサブスク等の棚卸しをしました。
自分はエンタメが好きなので多くの娯楽サブスクを購入していました。Netflix, Hulu, Amazon Prime, Spotify ・・・
それらを全部一旦解約し、「困ったり、何か具体的に観たいものがあったら再契約し、観終わったら即解約する」という方針に変えたところ、今のところ定常的に契約してるのは(宅配に使いたい)Amazon Primeだけです。JYPのオーディション番組が好きなのでNizi Project#2を観るために(笑)数ヶ月Huluを再契約しましたが、先日最終話が終わった後即解約しました。
このように全ジャンルのサブスクを見直したところ、元の数の20%ぐらいの数に削減することができました。(出費も抑えて一石二鳥)
ちなみに、ジムも、「家で自重トレーニングをすることを習慣化した方がいいだろ」と思って解約しました。
仕事でもSaaSの契約過多になり棚卸しすることもありますが、それと同じ。
尚、実際の「物」を減らすに関しては
靴類:犬に何足か噛まれ、自然と減った涙
服:何かを買ったら何かを捨てる
・・・で減らしつつ、インスタやYouTubeのミニマリストアカウント等に目を通し、モチベアップしながらゆるゆると全体的に物を減らしています。旦那が断捨離が好きな方なので自然と実行できている気がする。
2023年:会社の抱負
・・・ここまでお付き合いいただいた方、ありがとうございました。
ここからはEventHubの抱負と振り返りです。
※弊社は9月末決算なので、厳密に言うと年の振り返りは12月末ではありません・・・が、3ヶ月ずれなのでこの記事的にはよしなに。
「EventHubさんってイベントのリアル回帰でやばいんじゃないの?」
主にオンラインイベントサービスだと思われていたからか、今年は上記のような声をちらほらいただきました。
そもそも、我々やこのマーケットにおいて2023年がどういう年だったか。から振り返りたいと思います。
弊社は2019年にサービスローンチ、2020年にオンライン対応リリース、その後2年間はオンラインイベントサービスとして主に展開していました。
2023年は、皆さんご存じの通りイベントのリアル回帰が進んだ年。
コロナが一足先に「明けた」欧米でもリアル回帰が進んでいましたが、日本は今年からイベントが徐々にリアル回帰してました。
ただし、リアル回帰は内訳によって異なります。
小規模「ウェビナー」はオンラインを継続していることが多い。一方で、中大規模の「オンラインカンファレンス」は、一部はオンラインで継続しているものの、オフライン開催、オフライン展示会、オフライン交流会などに変化しているものも多くあります。
まず大前提として、EventHubはコロナ前にスタートした事業なので、オフライン対応が可能で、今でもオフラインイベントでご利用いただいています。よく「オンラインサービスだと思っていた」と思われるのですが、実はそうでなく、オフラインイベントでもご利用いただいています。
とはいえ、コロナ禍、EventHubはウェビナーとオンラインカンファレンスでの利用がほとんどで、特に後者の利用が顕著でした。
よって、マーケットが変化する最中で
「オンラインカンファレンスの依存度が高いとやばいぞ」
という危機感はあり、2022年の半ばから当時まだ利用の一部だった「小規模ウェビナーのPMFを探るプロジェクト」を掲げ、徐々に準備を開始。
2023年は「二層戦略」という戦略を掲げ、土台であるウェビナー強化を本格的に進めました。
要は、
BEFORE)~2022
ウェビナーの利用:少ない
カンファレンスの利用:多い
AFTER)2023~
ウェビナーの利用:増やし、一顧客あたりの平均年間イベント実施数を押し上げる
カンファレンスの利用:一時的に減るが、2022年秋に「イベントプロデュース事業」を立ち上げ、平均単価と継続率を押し上げる
同時に、ウェビナー利用をインフラ化するためにも、MA・SFA連携の開発を一気に推し進め、EventHub <> MA・SFA連携をしている会社の割合を増やす
という施策を進めました。
2023年:振り返り
元の質問に戻ります。
確かにずっとオンラインカンファレンスだけに主軸を置いていたら確かにやばかったかもしれません。
2022年の半ばごろから「オンラインカンファレンスの依存度」を減らすためにウェビナー利用を推し進めた結果、今EventHubで開催されている大半のイベントは実はウェビナーであり、オンラインカンファレンス依存を脱却することができました。
(HPで最近紹介させていただいている事例も、ウェビナーが多めです⇩)
結果、一顧客あたりの平均開催数は、2022年から2023年の間で大幅に伸び、確実に継続率の低下につながっています。
また、2022年の秋に開始した新規事業である「イベントプロデュース事業」は、1年間弱で売上1億円を超え、今も着々と成長しています。
イベントプロデュース事業は、以前からお客様から「プロデュースもお願いしたい」という声はあったものの、自分は長らく「プロダクトカンパニーでありたい」という想いから、着手するのに躊躇していた時期がありました。
そんな中、Paul Grahamの「Do things that don’t Scale」を思い出し、弊社のバリューの「顧客を主語に」に沿って、顧客が求めている価値を提供しよう、という考えでこの事業を開始しました。(というか心強いメンバーが爆速で開始してくれました笑)
成果として、プロデュース事業の売り上げ成長ももちろんですが、EventHubのSaaS売上増加(※必ずプロデュースとセットで提案するため)、SaaS継続率の向上にも貢献しており、一石三鳥だったなと振り返っています。
今回の件で、SaaSとプロフェッショナルサービスを同時に提供することのメリットを感じました。これはまた別の機会にどこかで発信できればと思います。
総じて、2023年は、二層戦略に基づき
オンラインカンファレンス依存の脱却
ウェビナー・小規模利用の拡大
平均年間イベント開催数の押上
新規事業「プロデュース事業」開始
・・・の年でした。
この市場は、アメリカのトレンドを見るのも非常に参考になります。アメリカでも、オンラインイベント依存が高く、リアル回帰対応が遅れており、尚且つウェビナー・小規模でそこまで利用が進んでいない・・・というところはコロナ禍後、成長が鈍化したり売却されているところが多いです。日本よりもアメリカの方がオフライン回帰が早く進んだので、日本よりもこのトレンドは顕著かもしれません。
特にHOPINの爆速成長(ピーク時PSRなんと100倍・・・・!)とその後のレイオフ、そして売却はとても象徴的な出来事でした。
ただ一方で、アメリカでもオフラインに強い銘柄や(CVENTの様な)、イベントタイプを分散して売上ポートフォリオを組めていたり、強いオフラインプレイヤーを買収できていたりする会社はうまく行っている印象を受けます。
2020年コロナになった時、当時10名程度だった弊社は割とノリと勢いで「オンライン対応しようぜ!」から波に乗れましたが、今年も、もう少し緩やかではあったものの、再度マーケットの激変に直撃しました。いかにトレンドや波を先回りして、自社の事業や売上ポートフォリオを変更させることが大事か、を痛感させられた一年でした。
結果論良い方向に舵を切れたものの、正直「もっともっともっと早く動けたはず」という後悔も残ります。この悔しさは次回に活かすしかない。
本当に今回ばかりは新規事業を爆速でローンチしてくれたプロデュースチーム、ウェビナー対応や事例発信を爆速で進めてくれたプロダクト+レベニュー組織、伴う採用や管理の変化に対応してくれたコーポチームに助けられた一年でした。
私は「二層戦略」という考えを発信しただけ。残りは全部メンバーの行動力です。
以上が2023年の個人・会社の振り返りでした!
2024年:個人の抱負
来る2024年。
個人の抱負は年末年始にゆっくり考える予定なのでまだ定まっていませんが、来年は自分の人生が大きく変わりそうな予感がします。
今年以上に習慣化・自分の時間の使い方に気をつけたいなという想いと、2023年は「いかにマーケットを先読みして事業ポートフォリオを戦略的に進化させて行くか」を痛感した年だったので、そこにより自分の時間を使う一年にしたい。
2024年:会社の抱負
2023の戦略は「二層戦略」。
今年のテーマは、更に複数層・・・ということで「ミルフィーユ戦略」です。
昨年から、ありがたいことに、
「ウェビナーでもオンラインカンファレンスでもEventHubを使えると思ったら、EventHubさんオフラインもいけるんですね。それであればユーザー会でも使いたいです!」
・・・と、「ウェビナーツール」「カンファレンスツール」ではなくもはやイベントマーケ全体を司るツールとして認識していただき、複数部署や複数イベントタイプでの利用が進みました。
(ウェビナー+カンファレンス、カンファレンス+オフラインユーザー会など、複数イベントタイプ・部署でご利用いただいている事例⇩)
加えて前述のプロュース事業をご利用いただいている企業さんもいるため、企画・プロデュースからEventHubが入り、ウェビナーもオンラインカンファレンスも、CSのユーザー会もEventHubで実施。MA・SFA連携もしているため、全オペレーションにおいて営業連携・CS連携がスムーズに動く・・・
・・・このように、「多層」、複数部署でお付き合いできるお客さんが増えてきました。(もちろん、一つのイベントタイプだけでもご利用いただけます!)
我々としては複数部署や複数ユースケースでご一緒でき、より顧客価値提供を提供できるのはこの上なく嬉しいため、今年はオフラインでも一層バリューを発揮するぞ!という意気込みも込めて、複数戦略=ミルフィーユ戦略 を掲げています。
そして確実に少しずつ手応えを感じてきています。
まだまだ悔しいことに「EventHubさんってオンラインイベントのサービスだよね?」と言われることが多いので、2024年は新しいEventHub、今後の展開を全面発信できる年にしたいなと思っています。今年から新規事業への投資も加速する予定です。
終わりに
二つほど共有させてください!
ウェビナー・イベントマーケター オフライン交流会@1/25
2024年1月25日に、ウェビナー・イベントマーケター向けのオフライン交流会を実施します!
弊社が尊敬するお客様のウェビナー・イベント担当者の方々に登壇していただき、
ぶっちゃけ来年ウェビナー・イベントどうする予定?
オン・オフ開催はどう使い分ける?効果はどう違う?
など、ここでしか聞けない話をふかぼろう!というイベントです。
自分も参加予定なので、ぜひご参加いただける方はご挨拶させてください。
各ポジション絶賛採用中です!
今回の記事で察していただけたかもしれませんが、弊社は今後より複雑化・多層化していく「イベントマーケティング」という世界において、より一層事業造りにアクセルを踏む時期です。
今年からその状況に対応すべく、年始からBizdev(事業開発)の求人も公開する予定です。
利用用途も部署も拡大し、今後どんどん拡大するマーケットでシェアを伸ばしたい!と必死で思っているので、事業造りに挑戦したい人を絶賛採用しています。
また、それ以外にも転職活動とか関係なく本記事のできごとに関してもっと生々しい話教えて〜というカジュアルな話し合いでもウェルカムですw (XからDMいただければ!)
長くなりましたがここまで、この記事、そして25日間のEventHubのアドベントカレンダーにお付き合いいただきありがとうございました!
また来年〜