おいそれはないだろう!
近所の猫。
数年前から我が家の庭に、ちょいちょいでっかいチョロギのような用を足していくので、チョロギと呼んでいた。
(用足すならせめて土かけて欲しい)
そのチョロギが最近激痩せしてきて弱ってきていた。
数年間いくら声かけても全く近寄ってくれなかった。
なのに昨晩は車の下で、そして今朝は玄関先で具合悪そうにうずくまっていたので、とうとうご飯をあげたらすぐ近寄ってきてガツガツと喰らう。
見ると疥癬だった。
疥癬にかかった猫は、地獄のような痒みに食欲も体力も奪われていき、ついには命を落としてゆく。
でも疥癬ならレボリューション(疥癬治療薬)一発で治るじゃん!
こんなに近寄ってくれたなら大丈夫。
レボリューション入手したい。
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懇意にしている獣医さんに、チョロギの動画見せて相談したらなんと処方してくださった。
今度チョロギがうちに来たら絶対レボリューションお見舞いしてやるぜっ!
チャンスは次の日すぐにやってきた。
我が家の隣の原っぱで、気だるそうにうずくまるチョロギ。
昨日ごはんを与えたからか、痒みが酷くなっているようだ。おニューな引っ掻き傷がたくさんできていて、胸が痛む。
ウェットフードとお皿を天に掲げるようにしてチョロギにアピールすると、猛ダッシュで近寄ってきた。
ホッホッホ。
計画通りだ。
無防備にガツガツごはんを食べるチョロギの首筋にレボリューションをチュッと投与。
フッフッフ。
チョロギ、今からお前をチョロスギと呼ぼう。
チョロスギは自分の身に何が起きたのか知らないまま、満腹感に満たされて去って行った。
レボリューション投与して数時間後、我が家の庭では、土をかけないままの例のアレが再び発見された。
おいそれはないだろう!!!
チョロスギと改名された猫は、すぐにチョロギに戻されたのであった。