【社労士試験】一番苦手だった徴収法と仲良くなった話
社労士の試験範囲は広く、まんべんなく得点しないといけないから苦手な科目を捨てることができません。
こちらの記事では、
私が学習初期に一番苦手としていた
「労働保険徴収法」
をどう攻略したかを書きました。
ここでご紹介するのはたくさんある勉強法の一例でしかありませんが、
もしも記憶の定着に課題があって新しい勉強法を探している方がいれば、何らかのヒントになると幸いです。
状況
私は令和4年の社労士試験に合格しましたが、それまで数年に渡り3回途中で挫折しています。
その挫折の原因が「徴収法」でした。
徴収法を乗り越えられないことでモチベーションが下がり、次にくる社会保険系に手をつけずに終了、というのが恒例の流れでした。
気持ちの流れとしてはこんな感じです。
1.労働基準法
「労務実務のベースの法律!実務をなぞりながら勉強できるから分かりやすい!楽しい!」
2.労働安全衛生法
「特定機械等きついなあ、でも実務に関係する部分も多いし頑張れる!」
3.労働者災害補償保険法
「難しい。スライド制きつい。でも事例読むの楽しい。フグ汁!」
4.雇用保険
「結構難しいし範囲広い。苦手かも。でも基本的な実務は経験したことあるし、意地でもやるしかないな。」
5.労働保険徴収法
「はい?」
そう。「はい?」なのです。
なぜ苦手なのか?
普段労務担当として自分が携わっている業務に徴収法が全くかすってない、という訳ではありません。保険関係の新規届出や労働保険料の延納手続きなど、実際に経験した部分もあるのですが、なんかこう…とっつきにくいというか。
この「とっつきにくさ」の原因はどこにあるのだろう?と考えていたのですが、おそらく他の労働系科目に比べると学習内容を自分事に引き寄せて理解するのが難しいからではないかな、と。
例えば労基法だと
「自分が会社と締結している雇用契約書は明示事項が網羅されていたな」
労災だと
「出張が多いあの人が移動中に怪我したら通勤災害じゃなくて業務災害なんだな」
など、勤務している職場での事柄を頭の中で思い浮かべて理解を深めるという行為を繰り返していたのですが、徴収法は想像が働かない。
さらに労働保険料の実務は6月〜7月の納付対応がメインなので業務頻度も高くない。
実務経験を積むより先に社労士に挑戦している方々にとってはなおさら難しく感じられるのではないでしょうか。
しかも配点も低いし、徴収法単体での足切りラインもない。思い切って捨てたくなる誘惑に駆られます…
が、
個人的な事情ではありますが、私は労災と雇用保険が苦手で全然点が取れない。少しでも徴収法で稼がないと基準点超えは難しいので、捨てるという選択を取れませんでした。
そこで、思い切って勉強法を見直すことにしました。
「紙一枚勉強法」との出会い
勉強法に関しては何冊か本を読んだりネットで調べていたのですが、1つ、当時の自分にドンピシャな本に出会えました。
『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』です。
私が徴収法を攻略するにあたり重視したのはとにかく「記憶する」こと。
徴収法はお固いイメージがありますが、裏を返せば「ただし、」といったイレギュラーが少ない。理解が難しいなら覚えてしまえばいい、と頭を切り替えました。
この本を参考に行ったのは以下の流れです。
一言で言うと復習をひたすら繰り返しています。
もちろん、毎日同じペースで復習範囲を積み立てていくと膨大な量になってしまいます。そこで、ある程度覚えてきたら復習を3日後、5日後、7日後と少しずつ間隔を空けていきます。
この流れをテキスト一巡するまで繰り返し、さらに次の科目に進みながらこのペースでテキストや過去問に触れていると…いつの間にか徴収法が得意になっていました。
人間関係と一緒ですね。一緒にいる時間の長さも大事だけど、会う頻度も大事。
この勉強法があまりにも自分にフィットしたので、徴収法を一巡した後も他の科目で同じ方法で勉強を続けました。
さらに、著者が提唱していた復習の進捗を書くシートがあるのですが、これをExcelで自分用にアレンジし、科目分プリントアウトして、学習の進捗を記入して毎日持ち歩いていました。
進捗が可視化されると、何日後にどの科目のどの章を復習しなければならないかが見えるようになるので
「いつの間にかあの科目塩漬けにしていたぞ?」
といった状態を防げます。あと、日付で埋め尽くされた表を眺めていると「これだけ頑張ってきたんだ」と自分を肯定することができ、ちょっとしたモチベーション維持にもなっていました。
ただ、複数科目を回し始めると一時的にどんどん復習量が増えてかなりしんどくなるので、長い章は2つに分けるなどの工夫は必要。
私はフォーサイトの社労士受験コースを受講していたので、学習量が多くなる章については過去問テキストや一問一答過去問演習アプリの区切り方に沿って復習範囲を設定していました。学習ノルマの未達が続くと自身もやる気もなくなってしまうので、仕事終わりでも何とかやり切れるペースで細切れに刻むイメージです。自分は過去問5.6問が1回分の限度でした。
おわりに
前の方でも書いた通り、徴収法は社労士試験において配点が高くありません。
だからこそ、他の配点高い年金などに時間を割くため短期間で効率よく学習内容を頭に定着させる必要がありました。
徴収法と仲良くなって、労災、雇用保険に立ち向かう際の力強い味方になってもらいましょう。
ご覧いただきありがとうございました。