還暦の彼女

今日のランチのお相手は前職場が一緒だった還暦の彼女。
先月還暦になった。還暦還暦て言うな、って叱られそうだけど(実際叱られたけど)彼女は還暦でも可愛らしい。
少しズボラで大雑把。年だからー、とエクセルに滅法弱い。りえちゃん助けてーと年上なのに甘えてくる。でも憎めない。

九州に引っ越した人がお世話になりました、とちょっとしたギフトを置いていった。その場にいなかった還暦の彼女の分を私は預かった。会いたいがために。

土日関係なく働いている彼女とはなかなか休みが合わず、ようやく都合がついた。
相変わらずのぼけっぷりに安堵する私。笑
でも根幹がしっかりしているし、本当に優しい。そして本当は色々深く考えている。

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過去に私の担当患者さんが予期せず亡くなったことがある。
突然の心停止で私は心の整理ができずに長い間心臓マッサージを続けていた。ドクターがようやく到着して、もういいよと言い、手を離した瞬間に涙がどっと溢れて止まらなくて正直家族より泣いていた。まずいな、と思い部屋を退室しようとした私をつかまえて、ふんわり抱き締めてくれたのが彼女だった。
看護師でそんな対応してくれた人に私は初めて会った。

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大きな愛でみんなを包んでくれる彼女。
話をしていると安心して弱い部分まで思わず出してしまう。引き出すのも上手いのだと思う。そしてそれをちゃんと受け止めてくれる。
でもちょっとお茶目でペコちゃんみたいにペロッと舌を出して憎めない人。いいなぁ。そのバランス。
ちょっと昨日イヤなことがあって凹んでいたけれど、ふっと爽やかに吹き飛ばしてくれた。このタイミングで会えて良かった。
私の素敵な還暦の彼女。