お母さんのフレンチトーストのお話
私は食べることが大好きです。
料理をすることも大好きです。
どうせ食べるなら、おいしいものだけを食べてお腹を満たしたい。
おいしくないものを食べると、余計なカロリーを取ってしまったと思ってしまいます。
おいしいものならカロリーなんて大体気にしません。
そんな食いしん坊な私の、思い出の味をお話ししたいと思います。
子供の頃の朝ごはん
私の母は食べ物の好き嫌いがとても多い人です。
なので料理をすることがあまり好きではなかったようで、子供の頃の朝ごはんはいつもパンと果物でした。
食パンにマーガリン、菓子パン、惣菜パン。
小学生の頃は私の希望もあって、毎日ヤマザキのホワイトデニッシュショコラか、チョコチップスナックだった時もあります。
ごはんや味噌汁が朝ごはんに出された記憶は、頑張って思い出そうとしても残念ながらありません。
休日のフレンチトースト
そんな子供時代の朝ごはんでしたが、小学校が休みの日、母は年に何度かフレンチトーストを作ってくれることがありました。
サンドイッチ用の耳なしの薄い食パンを卵液に浸して、バターを溶かしたフライパンで1枚ずつ焼いていきます。
両面にほどよい焼き目がこんがり付いたらすぐにお皿に乗せられて、食べている間にもどんどん焼けていくフレンチトースト。
食べ終わっていなくても、次から次へとお皿に乗せられていきます。
薄いパンなので卵の味がよく染みてトロトロで、何枚でも食べれそうなほどおいしくて、妹と一緒にいつも食べすぎていました。
いろんなレシピを試してみるけれど
大人になって家を出て、フレンチトーストが食べたいな。と思って作ってみるのですが、子供の頃に食べた味とはなんだか違う。
料理をするのが好きな私なので、分厚い食パンを一晩じっくり卵液に浸したものやフランスパンを使ったものなど、ちょっとだけ凝って作ってみるけれど、母のフレンチトーストの味には敵わないのです。
あの味は、薄いサンドイッチ用の耳なし食パンじゃないとダメなのかもしれない。
私も今度、娘に作ってみようと思うのでした。