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【she is beautiful】語らせてくれ【完結記念】【考察】

以下ネタバレ有です。


まずはじめに、完結記念ということで最終話除いて無料読できたのでしました。

久しぶりのSFということと、百合っぽかったのでktkrです。キマシタワーの匂いを敏感に察知。


最初に結論を言っておくと、面白かったです。
ただし、百合として見るとかなり後悔するので個人的にはSFとして見るべきだと思いました

個人的に良かった点としては最後にちゃんとキマシタワーが見れたこと。
やっぱくる清なんだよね。。。not清くる。。。


……で、消化不良な点としてはどう見てもこれがメリバであることです。



最初読み終えたときには見たいものが見れた反面、なにか描写にひっかかりがありました。

──違和感。

「あれ、覚醒五条でもいたっけ?」と思って読み返しつつ頭を整理したので考察。
以下描写からの憶測なので異論は認める。

①くるみの光里への想い

これはほとんど確信があるんですが、レジス爆破後も「くるみは光里のことが好き」だと思います。

理由はみっつ。

ひとつはターミナルでカリーナのポスターを見たくるみが頬を赤らめている。

まあこれは結構厚着してるんで単に暑かったのかもしれません。

続いいてタイでくるみが青のマニキュアをつけている

これは単にくるみが青色が好きなのとマニキュアが好きなので気分かもしれません。

最後に、この作品のテーマのひとつは「生まれた時から運命の相手が決まっている」ということ

というかこれしかありません。
作中で明示されているので掘り下げませんが、清香は実験に関係なくくるみが好きだったこと。同様に葵と岬が両思いであること。
これは生まれた時からそうだったという風に本人たちが表明しており、この作品の根幹にしてロマンチックな部分であります。

ただ、それを前提とするのであれば「くるみが好きなのは光里」ということはどんな経験があっても崩れないはずです


一応伏線を書きましたが、そもそもくるみは本作のほとんどのシーンで光里のことを想っていますし、いきなり清香ラブになるのは違和感でしかないです。

ではくるみは清香のことをどう思っているのか。本当に愛しているのか、偽っているのか、あるいは別の感情なのか。この部分に答えを出さないと寝れません。


②くるみは清香をどう想っているのか


結論を言うと、くるみは清香のことを愛していると思っています。

(まあそう思いたいっていうバイアスはあるかもですが・・・)


くるみの心情としては「変わらず光里のことも好き」だけど、「清香のことも好き」といった感じで、現時点でどちらの方に天秤が傾いているかは分かりませんが、最終的には清香に傾くでしょう。

それもやはり最終話で明示されています。

清香ちゃんは忘れちゃうだろうけど
私は毎日毎日少しずつ愛しくなるよ

last episode

このセリフ、今まで寝るたびに記憶をなくしてたくるみいが言うのめっちゃエモいと思いません?

すこし妄想を付け加えると、くるみはレジスの中でも記憶障害を起こしたり、七尾を殺したりと異質な存在です。

この異質な部分を自分は「人間らしい」と考えることにしました。

より自分が大事だし、自分のために人を殺す。くるみは清香と助かるために平気で仲間の命を切り捨てる。感情的な部分もあり、損得で割り切るリアリストな部分もある。キャラクターとしては歪ですがそういうところが人間っぽいのかと。

なので、清香や葵、岬のような一途な価値観が違う。記憶を取り戻して清香を知って、清香を好きになっていく。

きっかけは清香への罪悪感や情けだったのかもしれません。今でも光里が好きなのも間違いないでしょう。

それでもくるみが清香を愛しているという想いは嘘ではないと信じています。

ただ、最後の描写で清香の「愛してるよ」の言葉にくるみが「清香ちゃんが大切だよ」と返しているので両想いまでは先が長そうですが。。。

③清香は現状をどう想っているのか

これは明示されてたので考察ではありませんが、自分の中では感情に差異があったので書きます。

正直「自分だけ記憶がリセットされる」という清香の状況は清香からすれば不安だと思います。


というか清香だからこそなおさら不安でしょう。

作中でもありましたが、記憶がリセットされる相手に説明をするのはたいへんストレスな作業です。それが好きな相手ならなおさら。

それを一番理解しているのは清香自身です。自分という存在がくるみの負担になっているんじゃないかと。

他にもレジスが迫ってくる不安があるわけですから、「記憶をリセットされる」という障害は一刻も早く打開したいと考えるのが普通だと思います。


それでも清香は現状に満足しているに違いありいません。

"最愛の人と結ばれている"
驚きと喜びとともに目覚めるのだから

last episode

不安がなくなったわけじゃない。それでも、そんなものがどうでもよくなってしまう幸せがそこにあるんだと思います。


おわりに

語りたくなってしまうくらいに素晴らしい作品でした。

まだまだ二人には困難な道が続くと思います。それでも、それを乗り越えていってほしいですね。

いつかくるみが心から清香を愛し、誰からも追われず二人きりで暮らせるような場所に辿り着けたらいいなと思ってます。


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