見出し画像

書籍『世界一流のエンジニアの思考法』が良すぎた件


こんばんは、Riekoです。
もうすぐ2024年も終わりですが、いかがお過ごしでしょうか?
先日2024読んだおすすめKindle書籍のご紹介をしたのですが、そこでも書いた『世界一流のエンジニアの思考法』がめっちゃよかったので、今回は個別の書籍をピックアップして感想を書きたいと思います。
まずは書籍のリンクを貼っておきますね。気になった方はぜひ購入してください。

書籍を読んでよかった点はめっちゃあるのですが、あまり長くなるのもアレなので、要点を絞って書いていきたいと思います。

しっかり理解することの重要性

まず驚いたのが、「一流のエンジニアでも、理解するのに時間がかかる」ということでした。
私は理解力がないのが悩みで、勉強会など参加しても、言っていること半分も理解できないのがしょっちゅう。
じっくり考えるのが嫌いってわけではないけど、勉強をしていて、ドキュメントを読むときなどササっと読み飛ばしてしまうので、そこは反省しなければと感じたのでした。
一流エンジニアでも、ドキュメントを時間をかけて繰り返し読んだり、公式ビデオを10回くらい繰り返し見たりと、とにかく時間をかけて地道な努力をしている。
「楽に、早く」やろうとすると結局後戻りが発生して効率が悪い、ということを学びました。
それ以来、私がいま行っている資格試験の勉強の中で、とにかくじっくり取り組むようになりました。
問題集だったら問題文に出てくる単語、選択リストすべてをきちっと理解し、解説を読んでもわからないときは必ず調べる、ドキュメントを読むなどしました。
とてもありがたいことに今の時代は生成AIがあるので、私はCopilotに分からないことは聞きまくっています。Google検索で1個1個記事を漁るより圧倒的に効率がいいですね。
そのおかげで、時間はかかりますが1冊の問題集の理解度がめちゃくちゃ高まり、効率的に学習できていると実感しています。

すぐやること、「完了」させること

これは筆者の牛尾さんの実体験から学んだのですが、日常のタスクを「完了」させることが大事とのことです。
ご本人が公表されているので書きますが、牛尾さんはADHDの診断を受けていて、長年片づけられない性に悩んでいたとのこと。
私は部屋が汚いとか片づけられないわけではないのですが、日々の家事の中で「あとでやろう」と思うことが多く、結局やらないでギリギリになって慌てる、といったことが結構あるので、反省しました。
具体的には、買い物から帰ったらすぐに食材を冷蔵庫にしまう、宅配が届いたら梱包を外して商品をあるべき場所に格納するのをすぐにやる、といったことです。
できている人には当たり前のことなのですが私はできていなかったので、これをやるようになってからは家がスッキリするのと同時に仕事や勉強が捗っている気がします。
ただこれらの効能って、牛尾さん自身も仰ってたのですが、部屋がきれいになるとか仕事が捗るとかよりも「自己肯定感が高まる」ことの方が大きい気がします。
部屋が散らかってると「なんで自分はこんなに汚くしてしまうんだろう」っていう気になりますよね?
でも部屋が整頓されてたり日常の家事を早い時間に片づけられていたりすると、自分を褒めてあげたい気分になります。
そういった些細な積み重ねが、自己肯定感から幸福度につながるのではないかと感じました。

楽しんで仕事をすること

この書籍を読むを米国Microsoft本社で働きたくなります。マジで。
でもそれは現実的ではないので、MS社から学ぶことがたくさんありました。
それが「楽しんで仕事をすること」、そしてそれは個人が感じているだけでなく組織そして、「楽しんで働く」ことを促進していること。
日本って素晴らしい国で、サービスが行き届いていて暮らすには世界一なんだけど、働くことがいまいち幸せではない、と書かれていたことが印象的で、本当に共感しました。
働くことは苦痛、頑張って働く、我慢して働く、我慢して、頑張って働いている人が偉い、それができない人はダメ…そんな価値観を感じるのは、私だけではないのではないでしょうか?
実際私は月20時間ほどの残業でも結構しんどいなぁと感じていて、そんな自分がダメダメだと思っていたので、この書籍を読んで「そうではないのかな?」と思えたことに救われました。
仕事は我慢するものではなく、楽しむもの、そんな価値観が日本中にも広まるといいなぁと思います。なのでこの書籍はすべての日本人に読んで欲しいです!

プログラマーが認められる社会

筆者の牛尾さんの経歴は、日本企業でコンサルタント、エヴァンジェリストを経験した後、米MicrosoftのAzure Functionチームでシニアエンジニアとして現役でコードをゴリゴリ書いているとのことでした。
正直私はこの経歴にかなり驚きました。
コンサルを経験した方がなぜプログラミングを?
日本ではプログラマーは若手がやる仕事で、その後SE→PM→コンサルなどとキャリアアップしていくのが王道だと思います。
ただ、これには私もこれまで言葉にしたことのない疑問を感じていて、
「一生プログラマーってそんなにダメな事なのかな?」って思っていました。
でもアメリカ、特にMS社ではきちっとプログラマーが評価されていて、外注せず自社のエンジニアが開発を行い、そのスキルを認められてキャリアアップの道が拓けているとのこと。
私はこの書籍を読んだだけなのでMS社以外の他の米国IT企業は知りませんが、少なくとも「プログラマ≒底辺」みたいな価値観はないのではないかと感じました。
日本はとにかく現場の方の地位が低く、工場作業員・販売員・職人といった方はその仕事の価値を低く見られがちです。
そういうのは若い人がやるもので、その後マネジメントに行かないと、社会人としてダメだよって風潮ありませんか?
IT業界も同じです。結局、プログラマーがコード書かないとシステム生まれないのに、「誰でもできる簡単な仕事」とみなして外注し、その中抜きの美味しい汁を経験したら多重下請け構造から逃れられない、みたいなのがIT業界の闇です。
私は今Tableauのダッシュボード実装をやっているので、いい歳こいてマネジメントとか上流とかじゃなくて実装やっているってすごくダメな事なんじゃないかと思っていたし、実際社会的評価は低いと感じていました。
でもこの書籍を読んで、そうじゃないんじゃないか、現場で製造する人が評価されない世の中が、もしかしておかしいんじゃないかなと考えることができ、少し気持ちが楽になりました。
私が何を行ったところで日本のIT業界の多重下請け構造は変えられませんが、この書籍を多くの人が読むことで、IT業界の闇に疑問を感じる人が増えて、そこから世の中が少しずつでも変わればいいなと思います。

批判より称賛を

これもまた日本社会のダメな所なのですが、
書籍の中で「Cocoa」がリリースされたときの炎上(?)騒動について言及されていました。
私はCocoaは実際使ったわけではないのですが、Xとか見ていると、他人の失敗を喜ぶ(?)人って本当に多いなと感じます。
電車の中で少しおかしい挙動をする人が居れば即座に撮影しSNSに流す、まぁそれも「バズる」ためなのでしょうが、なぜバズるかというと、批判する人がいるからですよね。
とにかく他人の失敗が許せない、90良くても10悪ければその人の価値は地に落ちる。芸能人の炎上騒動もそうです。
自分のことは棚に上げて、他人には完ぺきを求める風潮、それも技術の進歩を送られる一因だと書かれていました。
牛尾さんが米国でシステムを作っている体感だと、多少失敗しても批判されることはなく、それよりも取り組んだことに感謝をもらえる、なので安心して仕事ができるとのことでした。
失敗と納期遅延は絶対にダメだから、エンジニアが徹夜して体壊す、エンジニアが壊れたら消耗品だから取り換える、みたいな無理がある組織、結構あると思います。
日本の技術の進歩とエンジニアの幸福のためにも、失敗が許され、納期は絶対ではなく持続的なシステム開発ができる社会であってほしいなと思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
なんか本の感想というよりも私自身の想いが前に出てしまいました。
それだけ本を読んで思うところが多かったので、長々と書かせて頂きました。
また、この書籍を知ったのはクラスメソッドさんの読書会です。
先日参加してとても楽しかったので、次回が楽しみです。
お時間ある方はぜひ一緒に参加しましょう!

また、筆者の牛尾さんもnoteをされています。
書籍に無い最新の情報も書かれているのでぜひ読んでください。

それでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
気になった方はぜひご一読を!

Rieko

いいなと思ったら応援しよう!