幼児教具【開発日記】(第4話)印刷と加工の話
4月に販売予定の知育教具「ひもとおしW(ダブル)」開発に向けた熱い想いを、「開発日記」として毎週皆様にルポルタージュでお届けします。
こんにちは。理英会出版商品開発チーム・ダブルゆきえのひとり、ゆきえ.Kと申します。今回は製品化に必要不可欠な紙への『印刷と加工』のお話です。
他社さんからでている穴あき板の素材は、木製、MDF(中質繊維板:木材チップを材料にしたもの)、プラスチック、そして紙と様々です。
以前も書いたとおり、私たちの新商品「ひもとおしW」は紙製です。
そう決めた理由のひとつに、心強いパートナー北星社さんの存在がありました。
北星社さんは印刷会社ですが、印刷・加工の技術を生かした商品開発にも力を入れている企業さんです。(知育玩具「くつ下ドコドコ?」は、北星社さんの商品です。)
そもそもの出会い(?)は、理英会出版の教具パッケージを見直す話が出ていた時でした。ある日、上司が「この箱がいい!」と言って、窓付きの箱に入ったカード教材を持ってきました。
それを制作していたのが北星社さんでした。
それ以来、理英会出版の「博士シリーズ」、そして「プレイボード」のパッケージも北星社さんに制作をお願いしています。
紙製穴あき板に決定した理由は「小学校受験で多く用いられていること」「両面印刷ができるのでテーマ性のある絵柄や模様も入れられること」など、第2話でお話したとおりです。
ただ、いくら良いアイデアを考えてもカタチにできなくては意味がありません。紙素材に決定すれば、印刷加工を得意としている北星社さんに相談することができる。北星社さんなら、私たちの“想い“をきっと“カタチ“にしてくれるであろうと頭に浮かびました。まずは電話で企画の概要をお伝えして、打ち合わせの日程を作ってもらうことにしました。
<2020年初秋の某日> (場所:理英会出版・ミーティングスペース)
いよいよ、北星社さんとの打ち合わせです。
紙の板に両面印刷、そして沢山の穴を均等に開けるということで相談してみます。自作の試作品を作ってきたのでそれを見てもらいます。
ボードは両面印刷。シンプルな表面と、楽しい絵柄の裏面を何パターンも考えました。
ただ、絵柄と穴がずれると困るので、角や端の部分などのデザイン自体を制約されるかもと少々心配です。また今回は、子どもたちが楽しみながら頭と手をたくさん使えるように、楽しい部品パーツを数種類入れたいと思っています。
丸、三角、四角などのボタン型のパーツ、これがあったら楽しい作品がいろいろ作れると思っているのですが…果たしてコレ、うまく製品化できるのでしょうか?
緊張して冷や汗が出てきます。
=== 商談中 ===
あれやこれやと試作品の説明に集中する私たち…
ジッと試作品を見つめる営業のNさん。
そして…「大丈夫。できますよ!」と、なんとも心強いお返事が返ってきました!!
「ありがとうございます!よろしくお願いします!!」
(ハモって喜びを口にする 私たちWゆきえ)
一気に心が軽くなりました。
試作品は、沢山のプランの中から選りすぐった穴あき板の精鋭ばかりです。それが形になる日が近いのです。
本当に楽しみです。
<2020年も残すところわずかとなった某日> (場所:理英会出版商品開発チームデスク)
北星社さんから待望のサンプルが到着しました。
不安だった、絵柄と穴のズレ、小さなパーツの断裁等々、まったく問題なく仕上がっています。
理英会出版のキャラクターふくろうのダヴィンチくんチャームもあります。(両面なのでダヴィンチくんの後ろ姿初公開です。)
パッケージは、持ち運びを考えて箱からチャック袋へ変更しました。これもこちらのイメージどおりです。
さっそく、ひもを通して使い心地を試してみます。ひもの通りもとてもよい感じです。
私たちのデスク横を通る人たちが足を止めて「かわいい!」「やってみたい!」「たのしそう!」と声をかけてくれます。
紙素材の板にして正解だったと思いました。こんなに沢山バリエーションが作れるのは紙素材+両面印刷を選択したからだと思いました。
発売へ…また、一歩近づけたと実感がわいてきます!
一日でも早く、みなさんにお届けしたい気持ちでいっぱいです。発売日をどうぞお楽しみに。
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