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幼児教具【開発日記】(第5話)使い方のはなし

4月に販売予定の知育教具「ひもとおしW(ダブル)」開発に向けた熱い想いを、「開発日記」として毎週皆様にルポルタージュでお届けします。

こんにちは。理英会出版商品開発チーム・ダブルゆきえのひとり、ユキエ.Nです。「ひもとおしW」も完成間近になってきました。そこで今回は「カタチ」ではなく、その基となる「想い」について「使い方」を通してお話したいと思います。

ひもとおしWの開発には、企画段階を含めると実は2年ほどかかっています。
対象年齢のお子さんに試作モニターをお願いして、貴重なご意見をいただきました。「ここが楽しい」「これはむずかしい」などどいった率直な感想は大変ありがたく、想いをカタチにすることの喜びや難しさを感じること度々…。そしてモニタリングの結果から「使い勝手」や「難易度」の微修正・微調整を重ねてきたのです。

また、社内でも「今の時代に合ったひもとおしとは何か?」その位置付けについて何度も討議を重ねてきました。
「もっと新しい使い方を提案すべき」
「いや、本来の使い方をつきつめるべき」
「それよりも、小学校受験の傾向をうまく取り入れるべき」
…等々いろいろな意見が出たのです。

しかし、常に私たちの中で譲れない柱(コンセプト)がありました。それが以下の4点です。
私たちはこの4点がぶれないように、心を強くもって開発してきたのです。

①「手先の巧緻性」②「創造力」③「仮説思考力」④「位置の認識力」

①「手先の巧緻性」②「創造力」…こちらはプロローグでも書きましたが、ゆるぎないテーマです。

③「仮説思考力」…一見すごく難しそうなことの言葉ですが、普段の生活でも、勉強でも、仕事でも、生かしていける身近な思考力なのです。近年、オトナの世界でも「大切だ」とよく言われています。
「これをこうしたら、おそらくこうなるだろう」と、知識や経験から仮説を立て、その仮説に基づいて実行・検証・修正をする思考法です。まず仮説を立てることにより、効率よく問題解決を進めていくことができます。
ひもとおしWの場合、何度か取り組むうちに、その「経験」を基に「完成図」や「紐の長さが足りなくなった」という「問題」に向け「ここに紐を通したら、こうなるだろう」と「仮説」を立ててから作業するようになります。まさしく「仮説思考」の種。
そして、正解はひとつではありません。同じ作品を作るにしても、

「もっと裏の紐をすっきりさせたい」
      ↓
「前回と違う通し方を考えよう」
      ↓
「この穴から通しても、同じように作れるかも」

このような仮説を立て、実行・検証・修正…何度でも取り組むことで「仮説思考力」の種を育てていってほしいです。

④「位置の認識力」…小学校入試でもこの領域の出題は多いです。

「左から○番目、上から△番目はどこですか」

まさしくひもとおしの穴の位置を探すときと同じです。
そしてさらに今回のボードには、「位置の認識力」に加え、「話の理解」に役立つしかけがあります。
「地図」のボードには、左端にマーク、上端に数字が入っています。
これを使って、指示ゲームが可能です。

「ハートの2番、下から上へ通す」「ダイヤの4番、上から下へ通す」

開発日記5-2

「チェック模様」のボードには、枠の上下左右の色がそれぞれ違っていて、四隅にも色の違うボタン模様がついています。これを使って、さらに斜め位置への指示もできます。

「真ん中の穴からスタート、黄色のボタンの方に3つ進み、上から下へ通す」

これらは当初、「遊び方」のひとつとしてとして説明書に入れる案がありました。説明書には通し方のパターンをできるだけ載せることとなりましたので、「遊び方」について今回この場で少しご紹介させていただきました。

作品例と遊び方は今後更にWEBサイトやSNS、イベント等でご紹介していこうと企画しています。
発売日がだんだん近づいてきました。あと一息!

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