『落花流水のホシ』 鈴丸みんた(東京漫画社)
鈴丸みんた先生の絵はとても綺麗だ。まず、表紙の絵に惚れ込む。手に取らずにはいられなくなる。手に取ったら取ったで、今度は手放せ無くなってしまう。そのままレジに直行だ。そしていよいよページを捲る。間違え無かった。読み進める程に唸り声をあげる。鈴丸みんた先生の絵は美しい。ストーリーと共に動き出す人物達の絵には無駄が無く、嘘が無い。
警官の皇豪太郎(すめらぎごうたろう)が島に赴任して直ぐに上司の良子さんに依頼されたのが、別荘に一人住まいの大学生久瀬秋人の素行調査だった。夜な夜な男を連れ込み体をあずけているという。
毎晩見張りを続け男達を遠ざけたものの、秋人はなかなか心を開こうとしない。そんな秋人の悲しい過去と寂しさに優しく寄り添う豪太郎に、次第に引かれていく秋人と、そんな秋人が可愛くてたまらない豪太郎の物語。
最後に書き下ろし短編あり。