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「2人で散歩しながら話す」映画のシーンが好き
最近映画を2本観て、いいなと思ったシーンが共通していました。それは、「登場人物2人で散歩しながら話す」というシーン。
観た映画はこの2本。
映画『あみこ』
山中瑶子監督が19歳から20歳にかけて、独学で撮り上げた作品。カメラはEOS Kissで撮っているという。長野に住む、文化系女子高生あみこの心象スケッチ。あみこは違うクラスのサッカー部、アオミ君と恋に落ちるのだがーー。
映画『はじまりのうた』
アカデミー歌曲賞受賞の『ONCE ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督による音楽をテーマにしたヒューマンドラマ。ニューヨークが舞台。恋人に浮気され失意の中ライブハウスで歌っていたグレタは、偶然居合わせた音楽プロデューサー、ダンに見出され、アルバムをつくることになる。
『あみこ』での散歩シーンとは。
主人公あみこは、違うクラスのサッカー部アオミくんに「山登りたくない?」と誘われます。あみこはアオミくんと、「魂の会話」をします。トム・ヨークの話や、学校で仲がいい友達について。将来について。この散歩シーンで、あみこは盲目的に彼を好きになってしまったのでした。
『はじまりのうた』の散歩シーンはこんな感じ。
グレタとダンは、お互いのプレイリストを、スプリッター(二股イヤホンジャック)で一緒に聴きながらニューヨークの街中を歩きまわります。ダンは「プレイリストで性格がわかる」と言って。
たとえばもし、カフェで2人で向かい合って話していたらどんな会話になっていたんだろうと思いました。『あみこ』の2人だったら長野駅前のマクドナルドかな。『はじまりのうた』だったらタイムズ・スクエアで。
歩く、ということは前に進む、ということです。もし会話が弾まなくても、一歩足を前に出すだけで、前に進むことができます。周りの景色がどんどん移り変わっていきます。
たとえ散歩している2人が思っていることが違っても、目の前にある景色は一緒です。同じ景色を見て前に進むことで、2人の関係性も深まっていくのかなとか思うと、散歩のシーンがなんだか好きだなぁと思いました。