【白血病と高校中退】#5 高卒認定試験の受験と治療の終わり
こんにちは。キャリアコンサルタントの清野です。
私は高校1年生の冬に白血病を発症し治療中、休学・復学を経て最終的に中退をしました。自分の棚卸しも含めて、そのときの出来事をnoteに残しています。
治療のために休学をしているなか、自分の存在・居場所がなくなってしまったように思ったときに高卒認定試験の制度を知り受験を決めました。受験自体は同級生が高校3年生の8月に受験していて、自身の治療も後半に入っている段階であったこの時を少し記載したいと思います。
※あくまで私の体験記です。
同じ病気の方が、同じ症状とは限りませんし、
同じ生活をしたら発症するわけでもありません。
白血病に限らず、病気の発症原因や症状は人それぞれです。
気になる症状等がある方は病院に行かれてください。
また、私が発症したのは15年ほど前です。
学習支援はもちろん、オンラインの普及など、
世の中いろんな状況が変わっており、あくまで当時の状況を記載しています。
高卒認定試験(旧:大検)の受験
情報収集は全て自分で。
インターネットで調べていた時に見つけた高卒認定試験ですが、家族をはじめ周りに受験している人はいなかったため、受験するにあたっては自分自身で調べるしかありませんでした。
受験資格は?受験日時は?受験科目は?など、試験受験に関する基本的な情報はもちろん、試験に合格するとどうなるのか、受験するメリットはどこにあるのか、逆にデメリットはないのか・・・といった、資格を取得することで見える将来についてもHPの要綱やQAをみて一つずつ確認をしていきました。
確認するなかで高校に在学をしながら受験ができることと、合格していても高校卒業をするのもOKということで、合格すると選択肢は広がり、広がることによるデメリットは特にないと判断し、受験することを決意します。
取得済み単位で科目免除を活用、受験勉強は参考書と過去問。
もちろん、治療中ではあるので体調が悪ければ受験はできないことも頭の片隅にいれつつも、受験の準備を進めます。
試験科目は高校で取得している単位によって免除が受けられました。この免除を受けるためには高校から証明書を発行してもらう必要があるので、受験申請をする前には高校側にも高卒認定試験を受験する旨を伝えました。退学をするわけではなかったので、反対とかは特になかったように思います。ただ、私は商業科だったこともあり取得していた普通科目の単位数が多くはなかったため、免除科目もそこまで多くはありませんでした。(2/3くらいは受験したような気がします)
受験勉強自体は、書店で購入した高卒認定試験の参考書(過去問)を中心にしながら、苦手科目であった世界史だけは高卒認定試験に関係ない普通の参考書を購入して勉強を行いました。
葛藤もありながら、無事に1回で合格。
毎日元気に過ごせているわけではないので、勉強できる日や時間もムラがあり、こんなので大丈夫か・・と思いながら、無事に受験当日を迎えます。
試験は科目数が多いので、2日間に分けて実施されており、免除を受けている私も2日間ともに受験会場に足を運びました。8月でしたが、マスクを付けながらウィッグも被って受験をしていたと思います。資格試験の受験自体は慣れていたものの、2日間連続の試験は初めてでしたし、周りは年上(だと思われる)の方ばかりだったので緊張もありました。
それでも、無事に1回の試験で合格をすることができました。
(後から知りましたが、世界史は合格点ギリギリの評価でした。)
治療の終わりが見えるころ
治療後の道に悩む。
薬の効果で白血球が思うように上がらず、治療が延期になることはあっても、薬が効かなくて・・ということはありませんでした。なので、多少のスケジュールのズレはあるものの順調に治療は進み、高卒認定試験を受験するときには、私の治療も折り返しているところで、年度内には治療が終わる予定でした。
ここで出てきたのは「治療後はどうする?」問題です。
高卒認定も無事に合格をして、大学への受験資格は一応確保ができました。とはいえ、まだ高校にも2年生として籍を置いている状態です。
中退をするのか、復学をするのか、、。
道が複数に拓かれたことによって、自身でもより現実的に考えるようになります。
大人と意見が分かれた、自分の道。
8月に高卒認定を受験・合格をし、早ければその年度で大学受験ができる年齢に達していました。とはいえ、受験まで半年もない状態。一瞬、このまま大学受験して合格したら同級生と変わらず大学生活が送れる、とも思いましたが、さすがに今から大学受験対策をしたところで合格は無謀であると冷静に考えはじめます。そもそも病気をする前は、ある大学へ推薦入学を志望していましたが、その推薦がほぼほぼ絶たれている状態であることから、進学先についても改めて一から考えるようになりました。
その時に私が考えついたのは「高校をそのまま中退し、1年浪人をして大学受験をする」というものでした。
この考えは周りの大人たちからはすぐに受け入れられるものでありませんでした。親や学校は「まずは復学を」という考えだったためです。話し合いのなかでは、「復学後に頑張って勉強をすれば、元々目指していた大学よりも上のレベルの大学へ受験することだってできる」といったことも言われ、即時満場一致にはなりませんでした。
おわりに
高卒認定試験を1回で合格できたのは、出題範囲の運が良かったのに加えて、自身の体調も受験会場に行けるほどの元気がある時期と重なったからと、タイミングが神がかっていたからだと思っています。タイミングが神がかっているといえば、長期入院中にITパスポート試験を受験しにいけたのも、外出が認められるほど免疫力が戻っていたからでした。検定の時にそれぞれ受験ができる体調になっていたのは、本当に強運の持ち主でした。
治療の終わりも見え、いよいよ普通の生活に戻るわけですが、病気になる前から2年もの月日が流れているなかで、自分の思い描く普通の生活と、周りが思い描く普通の生活にズレが生じていたからこそ、意見が分かれてしまいました。自己紹介でも中退していると書いているので、選択の結果はもうわかっていることと思いますが、どんな形で中退をしたのか、を最後にまた書けたらいいなと思います。
お読みいただきありがとうございました🌸