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治療に大小はない。
こんにちは。キャリアコンサルタントの清野です。
私は自分が過去に白血病だったことをオープンに話していますが、相手の反応で「あっ…」となることがあるのを思い出したので少しだけ残したいなと思います。
ドラマやニュースの影響
白血病と聞くと、どんなイメージを持つのでしょう。
私が病気を発症する数年前のドラマに「世界の中心で愛を叫ぶ」があります。ちょうど入院しているときにも、ドラマの再放送が流れていて病室で観ていたのを覚えています。その他にも本田美奈子さんやカンニングの中島さんなどが白血病(細かな種類は別にして)で亡くなっていたこともあり、白血病に対して治るイメージが強くはなかったように思います。
実際に私も白血病の治療中、友人に初めて病名を告白したときに「しぬの?」と一言言われました。その一言自体が、本人に向かっていう言葉としてどうかと思うことはありますが、思いもよらない告白に対してふと出てきてしまった言葉で、当時病名から抱くイメージは不治の病だったんだろうと思います。友人には「しなないみたい」と返しましたが、空気はぎこちなく、「伝え方気を付けなきゃ」とこっちが言い方に配慮しないといけない感じた時間でした。
最近では池江璃花子さんが手術されたこともあってか、他にも「白血病だった」と告白すると、「じゃあ手術とかしたんだね。手術大変だったね。」と想像を膨らませて返してくれる方がいるのですが、私は手術をしていません。笑
なので、「手術はせずに抗がん剤だけで…」と伝えると、「それだけで治るんだね」「大事にならないでよかったね」と言われます。このやりとりのときは「手術していない=大事じゃない」と言われているように感じます。実際、移植手術するよりも体の負担は確かに少なく済んだのだと思います。でも、だからといって「治療が大事ではなかった」にはならないんですよね。
どんな治療も大変。本人も家族もみんなそれぞれ頑張っている。
治療している人には治療している人なりに大変なことや苦しいことがあったり、付き添いやお見舞い、身の回りのサポートをしている家族も同じように時に悩みながらも頑張っているのだと思っています。
経験者や家族の集まりに参加した方の中に「みなさん大変な経験をされていて、私はここに来てよかったのだろうか」と申し訳なさそうにおっしゃる方がいたり、私以外にも「私は軽く済んだから・・」と前置きをされる方がいます。他の方がもっと苦しい思いをしているから、自分は苦しいままでいいなんてことはありません。治療の大小に問わず「頑張ってるよね」となったらいいなと思います。
また、「私もそうだった」「他の子はこうだったから分かる」と、似た経験をした方が共感してくれることに対してチカラになることもあるのですが、同じ病気・治療でも状況が異なれば感じることも違うので、過去の経験に当てはめるのも気を付けたいところです。
難しい病名を聞いたときには、つい無意識で悪い方を想像してしまうこともあると思います。ただ、先入観にとらわれずに目の前の本人やそのご家族に向き合っていくのを大切にしたいですね。
お読みいただきありがとうございました🌸